「先月まで検索結果の1ページ目に出ていたのに、今月見たらどこにも見当たらない…」。Googleの検索順位がコロコロ変わって、心臓に悪い思いをしたことはありませんか。
WEB制作の仕事をして25年ほどになりますが、Googleの順位変動だけは、これだけ長くやってきても今なお完全には慣れません。実はこの記事、もともとは私が2011年に「自分のブログの順位が1ヶ月周期で乱高下する…これってパンダアップデートのテストなのかな?」と、半分ぼやきのような憶測で書いたものでした。当時はとにかく順位が落ち着かなくて、毎日アクセス数を見てはソワソワしていたのを覚えています。
あれから十数年。検索の世界はずいぶん変わり、当時の「噂」も今では仕組みがかなりはっきりしてきました。そこでこの記事は、当時の私と同じように順位の変動でドキドキしている初心者さんに向けて、Googleの検索順位がなぜ変動するのか、その仕組みと正しい向き合い方を、初心者目線でできるだけやさしく解説する内容に丸ごと書き直しました。
専門用語はなるべくかみくだいて、仕組みの話だけで終わらせず、「結局、私たち初心者はどうすればいいの?」という具体的なところまでお話しします。順位が下がるたびにアクセス解析とにらめっこして胃が痛くなる、その落ち着かなさが、この記事を読んだあとに少しでもやわらげばと思って書いています。
そもそも検索順位は「毎日」動いている
まず知っておいてほしいのは、検索順位は一度決まったら固定されるものではない、ということです。むしろ大なり小なり毎日のように動いている、と考えたほうが気がラクです。
Googleは「検索結果をより役立つものにするため」に、検索のしくみ(アルゴリズム)を常に調整しています。小さな調整は日常的に行われていて、その結果、あなたの記事の順位も数位くらいは普通に上下します。
だから、昨日3位だったものが今日5位になったくらいで、慌てて記事をいじる必要はありません。これはGoogle自身も「小さな順位の変動(たとえば2位から4位)なら大きな対処は不要」と案内しています。
私が2011年に「1ヶ月周期で乱高下する」と書いていたのも、今思えば、この日常的な変動と、あとで説明する大きな更新が重なって見えていただけかもしれません。当時は仕組みがわからず、ただただ不安だったんですよね。
関連記事:「ヨーヨー現象」とは?Google検索順位が激しく変動する本当の理由と対処法
「パンダアップデート」って結局なんだったの?
この記事の元タイトルにも出てくる「パンダアップデート」。当時はSEO界隈をざわつかせた一大事件でしたが、初心者さんのために改めて整理しておきます。
パンダアップデートは2011年にGoogleが導入した大きな更新で、ねらいはハッキリしていました。中身の薄いページや、価値の低いコンテンツを量産する「コンテンツファーム」と呼ばれるサイトの順位を下げることです。
逆に言えば、独自の調査やしっかりした分析など、読む人の役に立つ記事はきちんと評価しよう、という方向性でした。名前の由来はGoogleのエンジニア(Navneet Pandaさん)の名字だそうで、かわいい動物とは直接の関係はないんですね。
そして大事なポイントがあります。このパンダアップデートは、その後Googleの「核(コア)」となる順位付けの仕組みそのものに取り込まれていきました。2015年ごろには独立した更新としての発表はなくなり、今は通常のアルゴリズムの一部として静かに働き続けているとされています。
つまり、2011年の私が「テストかな?」と噂していたものは、もはや特別なイベントではなく、Googleの「当たり前の品質チェック」になった、というわけです。時代を感じますね。
参考: Search Engine Land(Google Panda update guide)
今の主役は「コアアップデート」
では、今のいちばん大きな順位変動の原因は何かというと、「コアアップデート(コア アップデート)」です。順位が突然ガクッと動いたときは、たいていこれが関係しています。
Google検索セントラルによると、コアアップデートは1年に数回、検索の仕組み全体に対して行われる大きな見直しです。「全体として、より役立つ・信頼できる検索結果を返すため」に実施されると説明されています。
ここで初心者さんに一番伝えたい大事なことがあります。それは、コアアップデートは特定のサイトやページを狙い撃ちで罰するものではない、ということです。
Googleははっきりと「特定のサイトやページをターゲットにしたものではない」と明言しています。つまり順位が下がっても「自分のサイトが目をつけられた」「ペナルティを受けた」とは限らないのです。あくまでWeb全体を見渡したうえでの、評価の見直しだと考えてください。
更新があると、Googleは検索の更新情報ページで「いつ始まって、いつ終わったか」を知らせてくれます。順位が大きく動いたと感じたら、まずこの公式情報をのぞいてみると、「あ、今はコアアップデート中なんだ」と冷静になれますよ。
順位が下がったとき、最初にやること
とはいえ、自分の記事が圏外に飛んだら冷静ではいられませんよね。私も何度も経験しているので、痛いほどわかります。そこで、Googleがすすめている「下がったときの正しい手順」を紹介します。
まず大切なのは、あわてて記事を消したり、大きくいじり回したりしないことです。更新の最中は順位が安定しないので、途中の数字を見て一喜一憂してもあまり意味がありません。
Googleは「コアアップデートが完全に終わってから、少なくとも1週間ほど待って分析するように」と案内しています。そのうえで、更新が始まる前の週と、終わったあとの週を比べると、何がどう変わったのかが見えやすくなります。
そして、もし下がっていたとしても、即効性のある裏ワザを探すのはおすすめしません。順位の回復はすぐには起こらず、次回以降の更新のタイミングで、数ヶ月かけて戻ってくることも多いとされています。あせらず腰を据えるのが、結局いちばんの近道なんです。
関連記事:Googleの検索順位が急に下がった原因と元に戻すために実践した3つの方法
結局いちばん効くのは「読む人のための記事」
仕組みの話をいろいろしてきましたが、私たち初心者がやるべきことは、実はとてもシンプルです。小手先のテクニックを追いかけるより、「読んでくれる人の役に立つ記事を、ていねいに作る」。これに尽きます。
Googleは「検索エンジンを操作するためではなく、人のために作られた、役立つ信頼できる情報」を評価する、と明言しています。これは「人を第一に考えたコンテンツ」という考え方で、今のSEOの土台になっています。
具体的には、Googleが「E-E-A-T」と呼ぶ視点を意識するとよいです。これは経験(Experience)・専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)の頭文字で、なかでもGoogleは「信頼性がもっとも重要」だと述べています。
むずかしく聞こえますが、要は「自分が実際にやってみた・調べたことを、誰が書いたかわかる形で、正確に、読む人のために書く」ということ。私がこの古い記事をわざわざ書き直しているのも、まさにこの考え方に沿った行動なんです。
参考: Google検索セントラル(役立つコンテンツの作成)
関連記事:【SEO対策の基本】今どきの検索エンジン最適化で本当にやるべきことだけ厳選
まとめ:変動はこわくない。落ち着いて良い記事を
長くなったので、最後にぎゅっとまとめておきます。
まず、検索順位は毎日のように小さく動くもので、数位の上下くらいなら気にしすぎなくて大丈夫です。そして大きな変動の主役は「コアアップデート」で、これは1年に数回、検索全体をより良くするために行われる見直しでした。
とくに覚えておいてほしいのは、コアアップデートはあなたのサイトを狙い撃ちにする「ペナルティ」ではない、ということ。だから順位が下がっても、まずは公式の更新情報を確認し、更新が終わるのを待ってから落ち着いて見直す。これがGoogle自身がすすめている、正しい向き合い方です。
そして、何より効くのは、結局のところ「読む人のための、信頼できる記事をていねいに作ること」。E-E-A-Tのような考え方も、つきつめれば「ちゃんと中身のある記事を、責任を持って書こうね」という、当たり前の話に行き着きます。
2011年の私は、順位が乱高下するたびにオロオロして「パンダのテストかな」なんて噂に振り回されていました。でも今ならこう言えます。変動に一喜一憂するより、目の前の読者にとって本当に役立つ1記事を積み重ねるほうが、ずっと確実で、心も穏やかですよ。
順位の波におびえている初心者さんの、肩の力がちょっとでも抜けたなら、この古い記事をわざわざ書き直したかいがあったというものです。検索の世界は変わり続けますが、やることの本質はきっとこれからも変わりません。次に順位が落ちて不安になったら、記事をいじる前にまずGoogleの更新情報ページを開いて、コアアップデート中かどうかを確認する。これを習慣にするだけでも、振り回され方がずいぶん変わるはずです。