ある朝アクセス解析を開いたら、サイトへの流入がガクッと減っていて、慌てて検索順位をチェックしたら主要なキーワードがごっそり下がっていた…。そんな経験はありませんか。私も過去に、それまで安定して上位にいたページがある日いきなり圏外近くまで急降下して、しばらく心臓に悪い日々を過ごしたことがあります。胃が痛くなりますよね、本当に。
順位が急に下がると、まず頭をよぎるのは「何か悪いことをしてペナルティを受けたんじゃないか」という不安だと思います。でも、実はそう決めつけて慌てて手を打つことが、いちばんやってはいけない行動だったりします。私も当時は焦っていろいろ小手先の手を打ちかけたのですが、結果的にいちばん効いたのは、もっと地味で正攻法なことでした。
この記事では、いまのGoogleで検索順位が急に下がる代表的な原因と、私が実際にやって順位を立て直すきっかけになった「3つの方法」を、Google検索セントラル(Google公式の解説)の最新の考え方に沿ってお話しします。
ひと昔前のSEOというと、被リンクを集めたり、カテゴリーページをnoindexにしたり、といったテクニック的な話が中心でした。私も昔はそういう「小手先」をけっこうやっていた口です。でも、いまのGoogleはそこを見ていません。順位回復の考え方そのものが、この十数年でガラッと変わっているんです。
この記事を読むと、「順位が下がったときにまず何を確認すればいいのか」「やってはいけない対処は何か」「具体的にどこを直せば回復に近づくのか」が、初心者の方にもイメージできるようになります。Web制作を25年やってきた私が、自分の失敗もまじえながら、できるだけかみくだいてお伝えしますね。読み終わるころには、順位が下がっても無駄に焦らず、落ち着いて手を打てるようになっているはずですよ。
まず大前提:いまの順位下落は「ペナルティ」とは限らない
具体的な方法に入る前に、どうしても先にお伝えしておきたい大前提があります。それは、検索順位が下がる=Googleから罰を受けた(ペナルティ)、とは限らないということです。ここを誤解したまま対処すると、ほぼ確実に遠回りします。
いまのGoogleで順位が大きく動く一番よくある原因は、年に数回行われる「コアアップデート」です。これはGoogle公式も「特定のサイトを狙い撃ちにするものではなく、どのコンテンツが検索者にとって役立つかを評価し直すもの」と説明しています。Googleはこれをレストランにたとえていて、新しいお店が増えたり人の好みが変わったりすれば、おすすめ順が自然に入れ替わるのと同じだ、と言っています。つまり順位が下がったページが「悪い」とは限らず、ほかにもっと良いページが出てきて相対的に追い越された、というケースが多いんですね。
もちろん、コアアップデート以外の原因もあります。ざっと挙げると、次のようなものです。
- 技術的な事故:サイトを更新した拍子に、うっかり大事なページに
noindexを付けてしまった、リダイレクトを間違えた、サイト移行でURL構造が崩れた、など - 表示速度の低下や表示崩れ:ページが極端に重い、スマホで正しく表示されない、といった使い勝手の問題
- コンテンツの質や独自性の不足:他サイトと似たような薄い内容で、読者の役に立てていない(いわゆる「人間優先のコンテンツ」になっていない)
- E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の不足:誰が、どんな経験をもとに書いているのかが伝わらない
- 手動による対策(手動ペナルティ):ガイドライン違反でGoogleの担当者から直接ペナルティを受けている。これはSearch Consoleに通知が来ます
ポイントは、原因によって正しい打ち手がまったく違うということです。技術的な事故なら直せば比較的すぐ戻りますが、コアアップデートによる下落なら、小手先では戻らず、地道なコンテンツ改善と時間が必要になります。だからこそ、いきなり手を動かす前に「何が起きているのか」を切り分けるのが先決なんですね。次の見出しから、その切り分けと回復のための3つの方法を順番に見ていきましょう。
参考: Google検索のコア アップデートについて(Google検索セントラル)
方法1:慌てて小手先の対策をせず、まず原因を切り分ける
これが3つの中でいちばん地味で、いちばん大事な方法です。順位が下がると、人はどうしても「何かしなきゃ」と焦って動きたくなります。でも、原因がわからないまま手を打つのは、症状もわからないのに手当たり次第に薬を飲むようなもの。むしろ悪化させかねません。
実際、Google公式も「順位が落ちたからといって、SEO目的だけの“その場しのぎの修正”をしないように」と明言しています。たとえば公開日だけ新しく書き換える、見出しにキーワードを詰め込む、あわててパーマリンク(URL)を変える、といった小手先の対応です。私も昔これをやりかけて、結局あとで「やらなくてよかった…」と胃を撫でおろした経験があります。まずやるべきは“手当て”ではなく“原因の切り分け”です。
Search Consoleで「いつ」「どこが」下がったかを確認する
切り分けの主役は、Googleが無料で提供している「Search Console(サーチコンソール)」です。ここの「検索パフォーマンス」レポートで、順位が下がった時期の前後を期間比較してみてください。クリック数や表示回数、平均掲載順位がいつから落ちたのか、どのページ・どのキーワードで落ちているのかが見えてきます。
そのうえで、下落した時期がコアアップデートの実施タイミングと重なっていないかを、Googleの「検索ステータス ダッシュボード」で照らし合わせます。もし時期がぴったり重なっていれば、原因はコアアップデートの可能性が高い、と当たりがつきます。逆に、アップデートと無関係なタイミングで急に落ちているなら、自分のサイト側で何か事故が起きていないか(noindexの付け忘れ、サーバー障害、サイト改修のミスなど)を疑う流れになります。
手動ペナルティの有無もここで確認できる
あわせて確認したいのが、Search Consoleの「手動による対策」という項目です。ここに何も表示されていなければ、少なくとも人の手によるペナルティは受けていない、と判断できます。「ペナルティかも」という不安は、ここを見るだけでかなり晴れるはずです。何か通知が来ている場合は、その内容に従って具体的に直していくことになります。
このひと手間で、これから自分が「技術的な事故を直すべき」なのか「コンテンツをじっくり育てるべき」なのかが見えてきます。遠回りに思えて、実はいちばんの近道なんですよ。
関連記事:アクセス数を伸ばす!Search ConsoleとGAで見極めるリライト優先記事の選び方
参考: Google検索のコア アップデートについて(Google検索セントラル)
方法2:技術的な問題をつぶし、コンテンツの質を底上げする
原因の見当がついたら、いよいよ中身を直していきます。やることは大きく2方向、「技術的な問題の修正」と「コンテンツの質の改善」です。
まずは技術的な“事故”を直す
もし切り分けの段階で技術的な問題が見つかったなら、ここはわりとはっきり効きます。よくあるのは、本来インデックスされるべきページにnoindexが付いてしまっているケースです。テーマやプラグインの設定をいじったときに、うっかり全体へ適用してしまうことがあるんですね。Search Consoleの「ページのインデックス登録」レポートで、大事なページがちゃんとインデックスされているかを確認しましょう。
そのほか、サイト移行でリダイレクトを間違えていないか、表示速度が極端に落ちていないか、スマホでレイアウトが崩れていないか、といった点もチェックします。これらは読者の使い勝手に直結する部分で、放っておくと評価にも響きます。技術的な不具合は「直せば戻る」可能性が高い領域なので、見つけたら優先して片付けてしまいましょう。
関連記事:ブログがGoogleにインデックスされない!原因はホスティングサービスだった
そのうえで、コンテンツを“人間優先”に磨き直す
技術面に問題がない、あるいはコアアップデートが原因という場合は、ここからが本番です。Googleがくり返し言っているのは、ただひとつ、「検索エンジンのためではなく、まず人のために役立つコンテンツを作る」という考え方(人間優先のコンテンツ)です。下がったページを、読者の立場で一度フラットに読み直してみてください。
具体的には、こんな問いを自分に投げかけてみるのがおすすめです。「この記事を読んだ人は、知りたかったことに本当にたどり着けるか」「他サイトの焼き直しではなく、自分ならではの経験や視点が入っているか」「情報は古くなっていないか」。Googleはコンテンツの判断材料としてE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視しているので、「実際にやってみた人が書いている」という実体験や一次情報は大きな強みになります。
ここで注意したいのが、ページを安易に削除しないことです。Google公式も、コンテンツの削除は最終手段であり、むやみに消すのは「そのページが人ではなく検索エンジンのために作られていた」と認めるようなものだ、と注意しています。消すよりも、まずは中身を読者の役に立つように書き直す。これが王道です。私がかつて順位を立て直せたのも、結局はこの地道なリライトの積み重ねでした。
参考: Google検索のコア アップデートについて(Google検索セントラル)
方法3:コアアップデートは長期目線で、焦らず改善を続ける
最後の方法は、テクニックというより“心構え”に近い話です。でも、これを知っているかどうかで、その後の動き方がまるで変わります。
コアアップデートが原因で順位が下がった場合、改善してもすぐには戻らないのが普通です。Google公式も「変更がシステムに反映されるまで、数日のこともあれば、数か月かかることもある」とはっきり書いています。さらに、場合によっては次のコアアップデートのタイミングまで結果が出ないこともある、とまで言っています。つまり、直してから数日順位を見て「効果がない、別の手を打とう」と慌てるのは、いちばんの悪手なんですね。
私の経験でも、リライトしてから実際に順位が戻り始めるまでには、それなりの時間がかかりました。途中で「やっぱりダメかも」と何度もくじけそうになりましたが、信じて改善を続けたページが、ある時期からじわじわ戻っていったんです。大事なのは、短期の上下に一喜一憂せず、読者にとって価値あるサイトに育て続けることです。
もうひとつ現実的な話をすると、特定のジャンルでは大手サイトばかりが上位を占めるようになり、個人サイトがどう頑張っても上がりにくい、という状況も実際にあります。そういうときは、検索からの流入だけに頼らず、SNSやメルマガ、リピーターの育成など、別の入り口も育てておくとサイト全体が安定します。検索順位は大事ですが、それがすべてではありません。複数の流入経路を持っておくこと自体が、急な順位変動への一番の保険になります。
関連記事:「ヨーヨー現象」とは?Google検索順位が激しく変動する本当の理由と対処法
参考: Googleコアアップデートで検索順位が低下したときの対処法(seory.co.jp)
まとめ:順位が下がっても、慌てず正攻法で立て直そう
検索順位が急に下がると、本当に落ち着かない気持ちになりますよね。私もそうでした。でも、いまのGoogleでの回復のしかたは、昔の「被リンクをいじる」「カテゴリーをnoindexにする」といった小手先のテクニックとはまったく別物になっています。最後に今日の3つの方法をおさらいしておきましょう。
- 方法1:慌てて小手先の対策をせず、まずSearch Consoleで「いつ・どこが・なぜ」下がったかを切り分ける。手動ペナルティの有無もここで確認できる
- 方法2:noindex事故や表示速度などの技術的問題を直し、そのうえでコンテンツを“人間優先”に磨き直す。安易な削除はしない
- 方法3:コアアップデートが原因なら、回復には数か月かかるのが普通。焦らず改善を続け、流入経路も分散させておく
一番のメッセージは、「順位が下がっても、慌てて変なことをしないこと」です。原因を冷静に切り分けて、読者の役に立つサイトに地道に育てていく。遠回りに見えて、これがいまのGoogleでいちばん確実な回復への道です。
私自身、過去に順位が急降下したときは本当に焦りましたし、いま思えば「やらなくてよかった対処」もたくさんしかけました。でも最終的に効いたのは、派手な裏技ではなく、一本一本の記事を読者のために書き直していく地味な作業でした。SEOは結果が出るまで時間がかかる世界ですが、ユーザーの視点に立った改善はちゃんと積み上がっていきます。
もしいまあなたのサイトの順位が下がって不安なら、まずは深呼吸して、Search Consoleを開くところから始めてみてください。原因が見えれば、やるべきことは自然と絞れてきます。