Webサイトを作るとき、地味に手が止まるのがディレクトリ名(フォルダ名)やファイル名を決める瞬間です。日本語をそのまま使うわけにもいかず、半角英数字で適切な英単語を当てる必要があります。
ところが「会社概要は company か about か」「採用情報は recruit でいいのか」「お知らせは news と info どっちだ」と、毎回のように迷ってしまうんですよね。
私はWeb制作を25年やってきましたが、それでも新しいサイトに取りかかるたびに、コンテンツ名の英語をなんとなく検索し直しています。長くやっていれば手が勝手に動きそうなものですが、案外そうでもないんですよね。その都度ゼロから調べるのは、積み重なると地味な時間のロスです。
しかも英単語の選び方には正解が一つに決まらないものも多く、「これで合っているのかな」と不安になりながら付けてしまうこともあります。あとから別の単語に直すとなると、リンクの貼り替えやサーバー上のリネームまで発生して、けっこうな手戻りになります。だからこそ、最初に迷わず決めきってしまうのが一番です。
そこでこの記事では、企業サイトでよく使うコンテンツ名と英単語の対応をカテゴリ別の一覧表にまとめ、さらに命名の基本ルールやSEOとの関係まで、迷わず決めきれるように整理しました。
表は「日本語→英単語」で引けるようにしてあるので、辞書がわりにブックマークしておくと便利です。同じ意味で複数の言い方があるものは、私の経験上よく見かける順に併記しています。CSSや画像を置くフォルダの定番名、トップページが index と呼ばれる理由まで触れているので、これ一本で命名まわりはひと通りカバーできるはずです。命名で迷って手が止まる時間を、ぐっと減らしていきましょう。
コンテンツ名(日本語)と英語表記の一覧
よく使われるWebコンテンツの名称と、対応する英単語をカテゴリ別にまとめました。
ディレクトリ名・ファイル名のどちらにもそのまま使える、汎用的な単語を選んでいます。同じ意味でも選択肢が複数あるものは、私がよく使う順に「/(スラッシュ)」区切りで併記しました。サイトの雰囲気や業種に合わせて選んでください。
会社・企業情報まわり
コーポレートサイトの土台になる、会社そのものを紹介するページ群です。company と about のどちらを使うか迷いがちですが、会社の事業や沿革まで含めるなら company、サイトや活動の紹介寄りなら about、と使い分けると整理しやすいです。
| 日本語 | 英語(フォルダ名・ファイル名) |
|---|---|
| トップページ | index |
| サイトについて | about |
| 会社概要・企業情報 | company |
| 概要 | outline / overview |
| 沿革・歴史 | history |
| 経営理念・企業理念 | philosophy |
| 方針・ポリシー | policy |
| 代表挨拶・ご挨拶 | greeting / message |
| 事業内容 | business |
| 採用情報 | recruit |
| IR情報 | ir |
| プロフィール | profile |
| 社員の声・インタビュー | voice / interview |
| アクセスマップ | access |
| 所在地・拠点 | location |
商品・サービスまわり
製品やサービスを紹介し、最終的に問い合わせや購入へつなげるページ群です。product(製品)と service(サービス)は、扱うものが「モノ」か「コト」かで素直に使い分ければOKです。
| 日本語 | 英語(フォルダ名・ファイル名) |
|---|---|
| 製品情報 | product / products |
| サービス | service / services |
| ~の特徴・強み | feature |
| ~の流れ | flow |
| 使い方・ご利用方法 | usage |
| 料金・価格 | price / pricing |
| 導入事例 | case / case-study |
| 制作実績・実績 | works |
| 比較 | compare |
| ギャラリー・作品集 | gallery |
お知らせ・読み物コンテンツ
更新が続いていく、いわゆる「動きのある」ページ群です。news と info はほぼ同義ですが、報道資料寄りなら news、軽めのお知らせなら info を選ぶことが多いです。ブログやコラムは記事を格納する親ディレクトリとしてもよく使います。
| 日本語 | 英語(フォルダ名・ファイル名) |
|---|---|
| 新着情報・ニュース | news |
| お知らせ | info / information |
| ブログ | blog |
| コラム | column |
| イベント | event / events |
| 特集 | feature / special |
| お客様の声 | voice / review |
ユーザー向け・サポート
訪問者の行動や手続きに関わるページ群です。contact(問い合わせ)や faq(よくある質問)は、ほぼどんなサイトでも登場する定番なので、まずこのあたりから押さえておくと安心です。
| 日本語 | 英語(フォルダ名・ファイル名) |
|---|---|
| お問い合わせ | contact |
| よくある質問 | faq |
| サポート情報 | support |
| ダウンロード | download |
| サイトマップ | sitemap |
| リンク集 | link / links |
| 検索 | search |
| 会員登録 | register / signup |
| ログイン | login |
| マイページ | mypage |
規約・法務
フッターからリンクされることが多い、規約系のページ群です。プライバシーポリシーは privacy だけでも通じますが、近年は privacy-policy とハイフンでつないで明示する書き方もよく見かけます。
| 日本語 | 英語(フォルダ名・ファイル名) |
|---|---|
| プライバシーポリシー | privacy / privacy-policy |
| 利用規約 | terms |
| 免責事項 | disclaimer |
| 特定商取引法に基づく表記 | tokushoho / law |
| 著作権・コピーライト | copyright |
関連記事:プライバシーポリシー(個人情報保護方針)のサンプル雛形
CSS・画像・共通パーツを置くフォルダの定番名
ページ用のディレクトリだけでなく、CSSや画像、JavaScriptといった「部品」をしまうフォルダにも、よく使われる定番名があります。ここを最初に決めて統一しておくと、ファイルが増えても迷子になりません。
最近は、CSS・JS・画像・フォントなどをまとめて assets というフォルダに格納し、その中をさらに分ける構成も一般的です。サイトの規模に合わせて使い分けてください。
| 用途 | フォルダ名 |
|---|---|
| 画像ファイル | img / images |
| スタイルシート(CSS) | css |
| JavaScript | js |
| Webフォント | fonts |
| CSS・JS・画像などの一括格納 | assets |
| 共通パーツ・共通素材 | common |
| 読み込み用の部品(ヘッダー等) | include / includes / inc |
| ダウンロード用ファイル・PDF | files / pdf |
たとえば画像なら、サイトのルート直下に /img/ または /images/ を置くのが昔ながらの定番です。どちらでも構いませんが、サイト内で混在させないことだけ気をつけましょう。共通のヘッダーやフッターを外部ファイルとして読み込む場合は、/include/ や /common/ にまとめると分かりやすいです。
フォルダ構成そのものをどう組み立てるかは、別の記事で詳しく解説しています。あわせて読むと、命名と構成の両面から整理できます。
関連記事:WEBサイトを構築する際、基本となるフォルダ(ディレクトリ) 構成
なぜトップページは index という名前なのか
一覧の先頭にあった index は、少し特別な存在です。https://example.com/about/ のようにファイル名を省いてディレクトリだけにアクセスすると、Webサーバーはそのフォルダの中から「既定のファイル」を探して表示します。その既定ファイルの代表が index.html であり、だからトップページのファイル名は index にするのが慣習になっています。
この仕組みは、Apacheでは DirectoryIndex という設定で、どのファイル名を優先して表示するかが決められています。index.html や index.php などが候補として並んでおり、サーバーは先に見つかったものを返します。
名前の由来は、本の巻末にある「索引(index)」や図書館のカード目録から来ていると言われます。1990年代初頭、ティム・バーナーズ=リーが最初のWebサーバーを作った際、フォルダの中身を案内する「目次」のような役割のファイルとして index.html が生まれた、という経緯です。何気なく付けている名前にも、ちゃんと理由があるわけですね。
裏を返せば、トップページのファイル名を index 以外にすると、サーバー設定を変えない限りディレクトリURLでアクセスできなくなります。トップは素直に index で揃えておきましょう。
出典:Web server directory index – Wikipedia
英語表現が見つからないときの調べ方
業界特有のコンテンツなど、一覧に載っていない名前を付けたい場面も当然あります。そんなときの調べ方を、私の実際のやり方で紹介します。
いちばん手軽で実用的なのは、「調べたい日本語 + 英語」でそのままGoogle検索することです。たとえば「概要 英語」「採用 英語」と打てば、よく使われる訳語がすぐ出てきます。
候補が複数出て迷ったときは、同業他社のサイトのURLをいくつか見てみるのがおすすめです。実際に使われている単語が分かると、自然で無難な選び方の参考になります。和英辞書を引くのも手ですが、辞書の訳語はWebの慣習とズレることがあるので、最後は「実際にどう使われているか」で判断するのが確実です。
ディレクトリ名・ファイル名を付けるときの基本ルール
単語が決まったら、次は表記の作法です。命名にはいくつかの基本ルールがあり、迷ったら「短く・分かりやすく・統一する」を意識すると、後からの管理がぐっと楽になります。
特に大事なのが、単語の区切りにハイフンを使うことです。Googleは公式に、アンダースコア(_)ではなくハイフン(-)で単語を区切ることを推奨しています。検索エンジンはハイフン区切りを単語の切れ目として認識する一方、アンダースコアだとつながった1語と見なされやすいためです。
- すべて半角小文字で統一する:URLは大文字・小文字を区別します。サーバーによっては About と about が別物として扱われ、リンク切れの原因になるので、小文字でそろえるのが安全です。
- 単語の区切りはハイフン(-)にする:Googleはアンダースコアではなくハイフンを推奨しています。case-study のようにつなぎましょう。
- スペースは使わない:URL上で %20 に変換され、見づらく扱いにくくなります。
- 日本語・全角文字は使わない:URLエンコードされ、意味の読み取れない長い文字列になってしまいます。
- 短く、内容が分かる名前にする:長すぎる名前やIDのような数字の羅列は避け、ぱっと見て中身が分かる単語にします。
- 連番は桁をそろえる:img1 ではなく img01 のように0埋めしておくと、ファイルが10個を超えても順番が崩れません。
- サイト全体で命名を統一する:同じ意味のページは同じ単語で揃えると、サイト構造が一気に整理されます。
URLにそのまま使う例で書くなら、避けたい形と推奨の形はこうなります。
NG: /Company Info/会社概要.html
OK: /company/
出典:URL Structure Best Practices for Google Search(Google検索セントラル)
命名はSEOにどれくらい影響する?
「URLに英単語を入れると検索順位が上がるんですか?」とよく聞かれます。ここは誤解の多いポイントなので、はっきりさせておきます。
結論から言うと、URLにキーワードを含めることの、順位への直接的な効果はごくわずかです。product というファイル名にしたからといって、それだけで「製品」という検索で上位に出るわけではありません。過度な期待は禁物です。
ではURLの命名は無意味かというと、決してそんなことはありません。Googleは、長いID番号より読みやすい単語を使うこと、そしてURLは大文字・小文字を区別するので表記を統一することを推奨しています。分かりやすいURLは、ユーザーにも検索エンジンにも「このページが何のページか」を伝える助けになり、サイト構造の整理にもつながるからです。
つまり狙うべきは、順位を直接上げることではなく、人にも検索エンジンにも分かりやすいサイトを作ることです。小手先のSEOを意識するより、ここまでの基本ルールに沿って、シンプルで一貫した名前を付けることを優先しましょう。結果として、それがいちばんの近道になります。
出典:URL Structure Best Practices for Google Search(Google検索セントラル)
まとめ
ディレクトリ名・ファイル名の命名は、目立たないけれどサイトの管理しやすさに直結する、大切な土台づくりです。デザインや文章ほど注目されない地味な作業ですが、ここが整っているかどうかで、運用フェーズの快適さがじわじわ変わってきます。
最初にしっかり決めて統一しておけば、ページが増えても構成が崩れず、半年後の自分や引き継いだ人がファイルを探して迷うこともありません。逆にここを場当たり的に付けてしまうと、似た名前のフォルダが乱立したり、大文字小文字の揺れでリンク切れが起きたりと、後からじわじわ効いてくる「負債」になりがちです。私自身、昔そうした命名のゆるいサイトを引き継いで、構造を読み解くのに苦労した経験が何度もあります。
この記事の英語一覧と基本ルールを押さえておけば、企業サイトの基本構成はひと通りカバーできます。トップページは index、CSSや画像は css・img といった定番フォルダ名で土台を組み、ページ名は一覧表から選ぶ。同じ意味で複数の候補があるときは、サイト全体で使う単語をひとつに決めて統一する。これだけでも、迷う時間はかなり減るはずです。
一覧にない名前は「日本語 + 英語」で調べたり、同業他社のURLを覗いたりして決めつつ、最後はこの3点を必ず意識してください。半角小文字でそろえる、単語の区切りはハイフン、サイト全体で命名を統一する。この3つを守るだけで、人にも検索エンジンにも分かりやすい、きれいなサイト構造になります。次のサイト制作で、ぜひ役立ててください!