スマホ認知症とは?今すぐチェックしたい8つの症状と対策法

スマホをもって考え込む女性(スマホ認知症)

座っている人も、歩いている人も、手にはスマホ。いまや、私たちの生活に欠かせない存在になっています。

でも最近、「言葉がすぐ出てこない」「漢字が思い出せない」「集中できない」と感じることはありませんか?それ、もしかすると“スマホ認知症”のサインかもしれません。

スマホ認知症という言葉を聞くとドキッとするかもしれませんが、これは一時的な脳の疲れのようなもので、生活の中で少し意識を変えるだけで回復できる類のものです。

この記事では、今話題になっている「スマホ認知症ってなに?」「自分は大丈夫?」という疑問に答えながら、今日からできる簡単な対策まで、わかりやすく解説します。

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スマホ認知症ってどんな状態?

スマホ認知症は、スマホを長く使いすぎることで、脳が情報の処理に追いつかなくなってしまう状態を指します。例えば…

  • 人の名前がすぐ出てこない
  • やることを忘れてしまう
  • 言葉が詰まる
  • ぼーっとする時間が増えている

こうしたことが、日常でよく起きていたら、脳の“司令塔”である前頭前野が疲れているサインです。

「認知症」という名前はついていますが、病気ではありません。あくまでも、スマホによって一時的に脳がオーバーヒートしている状態。少しの工夫で、ちゃんと回復できます。

なぜ最近スマホ認知症が増えているの?

スマホって本当に便利ですよね。起きた瞬間から寝る直前まで、ニュースを見て、SNSをチェックして、動画を観たり検索したり…ほとんどのことがスマホ1台で完結してしまいます。

でもその一方で、私たちの脳はずっと働き続けている状態です。画面を見ている時間が長くなるほど、膨大な情報が次から次へと押し寄せてきて、気がつけば頭の中がパンパンに。

しかも、スマホの通知がひっきりなしに届いたり、いろんなアプリを行ったり来たりしながら使っていたり、必要以上の情報に一日中さらされていたり──そんな毎日が続くと、脳が情報を整理する余裕を失ってしまいます。

その結果、考える力や覚える力が少しずつ落ちてしまい、「最近ぼんやりすることが増えたな…」という状態につながっていくのです。

もしかして当てはまる?スマホ認知症のチェックリスト

「ちょっと心配かも…」と思ったら、まずはセルフチェックしてみましょう。次の8つの項目のうち、3つ以上あてはまったら、スマホとの付き合い方を見直すチャンスです。

  • スマホが手元にないと落ち着かない
  • 知ってる人の名前がすぐ出てこない
  • 最近、漢字が書けなくなってきた
  • 覚えるより写真を撮って済ませてしまう
  • 調べ物は全部スマホ任せ
  • いつも寝不足な気がする
  • やる気が起きない、楽しいことが少ない
  • 段取りを考えるのが面倒になった

当てはまっても心配しすぎなくて大丈夫です。ここから少しずつ、改善していきましょう。

今日からできる、脳にやさしい3つの対策

スマホ認知症を防ぐには、「スマホとの付き合い方」をちょっと見直してみるのが大切です。無理してガマンしたり、完璧を目指す必要はありません。日常の中でできそうなことから、少しずつ取り入れていけば、脳はちゃんと休める時間を取り戻してくれます。

1.スマホとちょっと距離をとってみる

まずは、「スマホを見ない時間」を日常の中に少しずつ取り入れてみましょう

朝は、目が覚めたらすぐにスマホを手に取るのではなく、顔を洗ったり、ゆっくりと朝の準備をしたりすることから一日を始めてみてください。通知も、本当に必要なものだけに絞るようにすると、頭の中が静かになって落ち着きやすくなります。

夜は、寝る1時間ほど前からスマホを手放して、心と体がほっとするような時間を過ごすのがおすすめです。スマホを寝室に置かず、別の部屋で充電しておくだけでも、眠りの質はぐんと変わります。

さらに、週に1日だけでも「スマホおやすみデー」をつくってみると、脳に余白が生まれて、思考が整理されていくのを感じられるかもしれません。

2.脳を休める“アナログな時間”を増やそう

スマホから離れたあとの時間をどう過ごすかも、脳をリセットするためにはとても大切です。

たとえば、台所でお皿を洗ったり、洗濯物をたたんだりといった軽い家事をしていると、自然と気持ちが落ち着いてくることがあります。キャベツを刻んだり、お米をといだりといった料理の準備も、単純な作業のリズムが心を整えてくれます。

また、天気の良い日に近所を散歩するのもおすすめです。風のにおいや、木々のそよぎ、空の明るさに触れることで、脳がスーッと静まっていく感覚が得られます。音楽を流しながら深呼吸をするだけの時間でも、意外と気分がリフレッシュされるものです。

こうした“アナログなひととき”を日々に少しずつ取り入れていくことで、情報で疲れた脳をやさしく癒やすことができます。

3.ぐっすり眠って、ちゃんと食べる

脳を元気にするには、やっぱり「寝ること」と「食べること」が大切です。

夜ふかしはできるだけ控えて、寝る1時間前にはスマホを手放すようにしてみてください。部屋を暗めにして、紙の本を読んだり、ストレッチをしたりすると、より深い眠りにつながります。

食事も、脳を元気にするための大事なポイントです。たとえば、青魚や卵、ナッツ類、緑黄色野菜などは、脳の働きをサポートしてくれる栄養がたっぷり含まれています。

毎日の食事をちょっと見直して、こういった食材を意識的に取り入れるだけでも、頭がスッキリしたり、気分が前向きになったりすることがあります。

「最近ちょっと疲れやすいな」と感じたときは、食生活を軽く整えてみるのもおすすめです。

まとめ

気づけば1日中スマホに触れていて、「あれ、最近ちょっと物忘れ多いかも…」なんて思ったこと、ありませんか?それ、もしかしたら脳からの「ちょっと休ませて〜」というサインかもしれません。

でも、スマホを手放す必要はまったくありません。ほんの少しだけ距離をとって、脳にもひと息つく時間をあげること。それが、スマホ認知症を防ぐいちばんシンプルで効果的な方法です。

  • スマホから離れる時間を、ちょっとだけ増やしてみる
  • 家事や散歩、深呼吸など、アナログな時間で頭をゆるめる
  • ぐっすり眠って、ちゃんと食べて、脳にいい生活を

全部完璧にやろうとしなくても大丈夫。「なんとなく気になるな」と思ったら、できそうなことから軽く始めてみるのがいいと思います。

スマホはたしかに便利で頼れる存在ですが、ずっと一緒にいると脳も疲れてしまいます。だからこそ、ときどき少しだけ距離をとって、自分のペースを取り戻す時間を作ってあげましょう。