増え続ける高齢ドライバーによる車の誤操作事故。先日も長野で80歳男性が運転する車がコンビニに突っ込みニュースになっていました。
このような事故の原因されるアクセルとブレーキ、あるいはバックとドライブを誤認する理由の一つとして、プリウスなど一部車種のシフトレバーに問題があるのでは?との指摘があがっています。
マニュアル車と逆の配置のシフトレバー
Twitterユーザーの「あるぱか(@arupaka1go)」さんよると、アクセルとブレーキの踏み間違えに関連して、バックとドライブを間違えるというミスも多発しているとのこと。
高齢ドライバーがよくやってしまうアクセルとブレーキの踏み間違えに関連して、バックとドライブを間違えるというミスも多発していることはご存知だろうか。そして、なぜかそのミスはトヨタのプリウスで特に多いという。
その理由をTwitterユーザーの「あるぱか(@arupaka1go)」さんが指摘して、ネット上で大反響を呼んでいる。あるぱかさんによると、プリウスのシフトレバーの配置に問題があるそうだ。
こちらはプリウスのシフトレバー。
右上がR(バック)、右下にD(ドライブ)があります。
こちらはマニュアル車のシフトレバー。
Rは右下。これはプリウスとは逆の配置になります(車種によってはRが上の場合もあるようです)。
プリウスのような配置のレバーは、他にもトヨタのSAI、ホンダのフィット(ハイブリッド)、三菱アウトランダー(PHEV)、マツダアクセラ(ハイブリッド)、日産リーフなどにも採用されているそうです。
このシフトレバーの配置、皆さんはどう思いますか?
勘違いしやすい設計という指摘
このシフトレバーの形状は、2つの問題が考えられます。
1つは先の通りマニュアル車のシフトレバーと逆の配置になっている点。今はマニュアル車などほとんど見かけませんが、年配の方たちは思いっきりマニュアル世代です。無意識にRとDを混同してしまう可能性は考えられます。
もう1つは、前にシフト=前進、後ろにシフト=後退と勘違いしてしまいそう点。一般的なオートマの直線式シフトレバーは[P→R→N→D]という順なので、上にRがある理屈はわかるのですが、意識していないとふとした時に誤操作してしまいそうな気がします。
根本的な原因は運転する人間
プリウスは人気車種で母数が多いため、事故の対象になることも多いでしょう。また、メインターゲットは年配の人たちなので、シフトレバーの問題が顕在化しやすい面もあると思います。
同じようなシフトレバーの車種の事故をあまり聞かないので、やはり根本的な原因はプリウスではなく運転する人だと思います。しかし、年配の方が運転することが多い車であれば、なにより使いやすさを最優先に設計しなければなりません。指摘するのであれば、それこそがプリウスの欠陥であり問題ではないでしょうか。
また、最近ネットでは「プリウスミサイル」というワードが作られ「プリウス=事故を起こす車」というイメージが強くなってきています。社会問題となっている現状、(シフトレバーの件に限らず)できるだけ調査・検証をして誤操作対策を打ち出す必要があるのではないでしょうか。
例えばですが、携帯の「らくらくホン」のような高齢者専用の車やオプション装備を用意してみるのはどうでしょうか。動作に応じて音声案内を流す仕様で、バックの際は「バックしますが、いいですか?」と音声案内を流し、さらに「確認」ボタンを押して初めてバックできる。このように一呼吸おいて運転すれば、パニックになることは減ると思います。
「恥ずかしくて買えない」「プライドが邪魔する」という方もいると思うので、政府が補助金を出して安価で購入できるようにする。「安い」という名目があれば購入のハードルも低くなると思います。政府にとっても事故の防止とイメージアップにつながるので、無駄なバラマキよりよっぽど有意義です。
これから一層深刻になる高齢化社会、意外とこういう車が売れるのではないでしょうか。