企業開発した3Dマスク普及の期待!3Dプリンタでマスク不足を解消

花粉症でくしゃみが止まらないマスクをした女性

ITサプライ事業などを手掛けるイグアスが、新型コロナウイルスの感染拡大による深刻なマスク不足を受けて、自社で販売する3Dプリンタを活用し、繰り返し利用可能な「3Dマスク」を開発しました。2020年当時はどこの店頭からもマスクが消え、買いたくても買えない状況が続いていたので、こうした動きには私もかなり注目していました。

イグアスは3Dプリンタで出力できる設計データ(STLデータ)を無償で公開しています。

日本政府がマスク確保のためにさまざまな施策を打ち出していたものの、2020年当時は生産が追いつかない状況でした。そんな中で、3Dマスクの設計データを無償で公開するという取り組みは、多くの人にとって心強いものに映ったと思います。

なお、その後はマスクの供給が回復して品薄は解消し、一時は過剰在庫が話題になるほどでした。2023年3月には着用が個人の判断に委ねられるようになり、当時とは状況が大きく変わっています。この記事は、マスク不足の渦中にあった2020年当時の「期待」の記録として残しておきます。

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イグアスが開発した3Dマスクとは?

イグアスが開発した3Dマスクは、3Dスキャナ、モデリングソフトウェア、3Dプリンタを使って製作されています。3Dスキャナで人の顔をスキャンし、顔の輪郭と各パーツの形状に合わせたフィット感のある形状を実現しているのが特徴です。

イグアスが開発した3Dマスク イグアスが開発した3Dマスク

株式会社イグアスは、新型コロナウイルスの感染拡大による深刻なマスク不足を受け、自社で販売する3Dプリンターを活用し、繰り返し利用可能な独自のマスク(以下3Dマスク)を開発。
3月下旬より、まずはイグアス社内に試験的に配布し、社員のフィードバックを基にさらに改良を重ね、より広範な3Dマスク製作の展開を目指します。また、オリジナルで製作したマスクの設計データ(STLデータ)を無償で公開し、3Dマスクの普及を働きかけていきます。

LINK:マスク不足を解消 3Dマスクを開発

この3Dマスクの素材にはナイロンの粉末材料が使われていて、水や洗剤で洗えるとのこと。内部には布やガーゼ、紙など好きな素材をセットできる仕様で、フィルター代わりの素材を手軽に交換できる点が便利そうだと感じました。今後は子供用サイズなどバリエーションを増やしていく予定もあるそうです。

3Dマスクに対するフィードバックと普及への期待

実際に3Dマスクを装着した社員からは、「一見堅そうに見えるが、装着するとフィット感が良く、違和感なく使えた」「市販のマスクが入手できなかったので助かった」「繰り返し使える点が素晴らしい」など、ポジティブな評価が寄せられたそうです。家族の分も欲しいという声もあり、社内での評判はかなり高かったようです。

こうした反響を受けて、イグアスは社外にも3Dマスクを広げるために設計データの無償公開に踏み切り、3Dプリンタを活用したマスク製作の普及を目指していました。

3Dプリンタによるマスク製作の可能性と課題

3Dプリンタを使ったマスク製作は、形状を自由に調整できる柔軟な方法です。ただ、3Dプリンタ自体がまだ一般家庭に広く普及しているわけではないので、この方法を実際に使える人は限られます。それでも、医療機関や企業などで3Dプリンタが活用されれば、マスク不足の緩和に役立つ場面もあるかもしれません。

また、3Dプリンタで作るマスクの品質や耐久性、フィルターとしての性能をどう確保するかは、当時から課題として指摘されていました。防御性能そのものは素材やフィルターの選び方に左右されるので、その点は今後の検証と改良にかかっている、という位置づけの取り組みでした。

まとめ:3Dプリンタによる新しいマスクの可能性

イグアスが開発した3Dマスクは、2020年のマスク不足という状況に対して、手元の3Dプリンタで何とかしようという発想から生まれた取り組みでした。ナイロン素材の洗える構造や、内部の素材を自由に選べる仕様など、当時としてはユニークな工夫が詰まっていました。

その後、この3Dマスクは検証や改良を重ね、製品として販売される形にも発展したようです。マスクそのものは今や日常品に戻りましたが、「必要なものを自分たちで作ってしまう」という3Dプリンタの可能性を感じさせてくれた一件として、私の中では印象に残っています。