ソシャゲバブルがついに崩壊?有名企業の冴えない決算から見るスマホゲームの未来

「ソシャゲバブルの崩壊」が囁かれている昨今、ぞくぞくと発表される決算の内容を見るとバブルがはじけるのもそう遠くないかも…と思えてきました。

モンスターストライク(モンスト)

ミクシィ、コロプラ、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、グリー…スマートフォンゲームで有名な企業の決算が冴えない状況です。

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ソシャゲバブルの崩壊の危機?

今期の決算を見ると下方修正、減収減益、赤字転落している企業が多く見受けられ厳しい状況のようです。

サイバーエージェントは19年度(18年10月~19年9月)の営業利益見通しを、300億円から200億円に下方修正。

コロプラの18年10~12月期連結決算は、3億7600万円の最終赤字(前年同期は13億5200万円の黒字)に転落

ディー・エヌ・エー(DeNA)も18年10~12月期は営業損失が21億円と赤字に転落

グリーは、18年10~12月期の売上高は177億円(前年同期比17.3%減)、営業利益が10億円(同13.7%減)と減収減益

ミクシィは、18年10~12月期の売上高が349億円(前年同期比17.2%減)、営業利益が61億円(同43.6%減)と減収減益

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サイバーエージェントは、昨年任天堂との共同運営で話題となった『ドラガリアロスト』をリリース。しかし、売り上げは想定ほど伸びなかったようです。

ドラガリアロスト
カテゴリ: ゲーム, ロールプレイング, アクション

『白猫プロジェクト』のコロプラ、『メギド72』のディー・エヌ・エー、『アナザーエデン』のグリー、そして『モンスターストライク(モンスト)』のミクシィ、どこの企業もパッとしない決算が出そろいました。

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そんな中『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』のガンホー・オンライン・エンターテイメントは、やや復調の兆しが見えます。

一方「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)を開発・運営しているガンホー・オンライン・エンターテイメントの18年10~12月期は、売上高が303億円(前年同期比59.2%増)、営業利益が93億円(同85.0%増)と急回復。昨年10月末から実施したイベント「パズドラ大感謝祭」で“休眠ユーザー”を掘り起こすなどし、アクティブユーザーの活性化を図ったことが功を奏したという。

とは言え、8年12月期通期(18年1~12月)の連結業績は、売上高が921億円(前年比0.2%減)、営業利益が266億円(同22.4%減)、純利益が165億円(同25.9%減)と、予断を許さない状況です。

企業はコンテンツ・課金方法を見直す時期

私もスマホゲームでさんざん遊んできましたが、最近出るゲームはどれもシステムやジャンルがちょっと違うだけで、根っこの部分はどれも似たり寄ったりに感じます。

テンプレ化したチュートリアルの後に待っているのは、どのゲームも作業化したイベント周回の嵐

ソシャゲ黎明期はある程度受け入れられていた周回も、今となっては飽き飽きしている人も多いと思います。そんなソシャゲに疲れたユーザーが増え、少しずつソシャゲ離れの波が始まっている気がします。

スマホゲームのクオリティはどんどん上がっており、開発費も以前と比べるとかなり高くなっていると思います。その開発費を回収するためには、短期的な集金ではなく長期にわたって運営しておく必要があります。長期にわたって運営するためには、重課金してくれるユーザーはもちろん、微課金、無課金、多くのユーザーを集めることが不可欠です。

ユーザーを集めるためにはコンテンツはもちろん、集金方法をガチャだけに頼っていては難しいでしょう。

例えば、TOKIOのCMで有名な『フォートナイト』は、課金によって手に入るのは見た目に関わるコスチュームアイテムのみです。

コンテンツが優れていれば、スキンのようなプラスαの要素に課金する人は少なくありません。このような課金方法であればユーザーとしても受け入れ安く、売り上げも安定し、長期にわたって運営していくことも可能だと思います。

一時代を築き上げた『パスドラ』は、当時としては革新的なシステムと面白さを持ち合わせていました。パズドラから現在までゲーム自体のクオリティは上がっても根幹は大きく変わっていません。今後、パズドラのような新しく革新的なゲームを生み出さない限り、残念ながらソシャゲ市場はどんどん縮小していくのではないでしょうか。

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