Firefoxを立ち上げた瞬間、ブックマークがごっそり減っている。整理してきたサイトのリンクが見当たらない。この記事では、拡張機能を一切使わず、Firefox標準の自動バックアップ機能だけで消えたブックマークを復元する手順をまとめます。
私自身、長年Firefoxを使ってきて、何度かブックマークが突然減る場面に遭遇しました。普段から数百件単位でサイトを登録している人ほど、起動直後に一覧がスカスカになっていると「全部消えたのか」と一気に血の気が引きます。
ただ、結論から言うと焦らなくて大丈夫です。Firefoxは毎日ブックマークを自動でバックアップしていて、直近15日分を保持しています。この仕組みを知っているかどうかだけで、復元できるか・諦めるかが分かれます。
ブックマークが消える原因はいくつかありますが、よくあるのは次のようなパターンです。
- 同期機能「Sync」のタイミングで、別端末の削除状態が同期された
- Firefoxの更新やプロファイルの不整合
- 操作ミスでフォルダーごと削除してしまった
原因が何であれ、ローカルに残っている自動バックアップから戻せる可能性は高いです。大事なのは、気付いたらできるだけ早く動くこと。理由は後ほど説明しますが、古いバックアップは順番に消えていくからです。
関連記事 Firefoxを旧バージョンに戻す方法|ダウングレード手順とセキュリティ注意点
まず試す:自動バックアップから復元する手順
一番手っ取り早いのが、Firefoxが毎日自動で取っているバックアップから戻す方法です。特別なツールも拡張機能もいりません。標準の「ブックマークを管理」画面から数クリックで完了します。
手順は次の通りです。
- 右上のメニュー(≡)→「ブックマーク」→「ブックマークを管理」を開く(ショートカットは
Ctrl + Shift + O) - 上部ツールバーの「インポートとバックアップ」をクリック
- 「復元」にカーソルを合わせ、戻したい日付を選ぶ
「復元」のサブメニューには、自動保存された日付つきのバックアップがいくつか並びます。ブックマークが減ったのが昨日なら、その前日の日付を選べば良いわけです。
古いメニューバー(ファイル・編集…の並び)を使っている人は、キーボードのAltキーを押すとメニューバーが出てきて、「ブックマーク」→「すべてのブックマークを表示」からも同じ画面にたどり着けます。

日付を選ぶと、その時点のブックマーク状態に丸ごと戻ります。多くのケースはこれで解決します。
ここで一つだけ重要な注意点があります。「復元」は、いま手元にあるブックマークを、選んだバックアップの内容でまるごと上書きします。今のブックマークと過去のブックマークを足し合わせるわけではありません。つまり、復元後に「やっぱり今の状態の一部も残したかった」と思っても後の祭りになりやすいので、後述するHTMLインポートとの使い分けを覚えておくと安心です。
出典:ブックマークの保存と復元 | Firefox ヘルプ(Mozilla)
バックアップの保存場所と「15日」の仕組み
Firefoxのブックマーク自動バックアップは、ユーザーが何も操作しなくても勝手に動いています。仕組みを知っておくと、復元できる/できないの見当がつきます。
ポイントは次の3点です。
- Firefoxは毎日ブックマークを自動バックアップする
- 直近15日分のバックアップを保持する
- 15日を超えた古いものから順に削除される
バックアップファイルは、プロファイルフォルダー内のbookmarkbackupsというフォルダーに、bookmarks-日付-ランダムな文字列.jsonlz4という名前で保存されています。Windowsなら、おおむね次の場所です。
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles\[プロファイル名]\bookmarkbackups\
アドレスバーにabout:profilesと入力すれば、自分のプロファイルフォルダーの場所をすぐ確認できます。「ルートディレクトリ」の「フォルダーを開く」を押せば、エクスプローラーで開けます。
ここで先ほどの「早めに動く」が効いてきます。保持されるのは直近15日分だけなので、消えたことに2週間以上気付かないままFirefoxを使い続けると、まともなブックマークが入っていた頃のバックアップが上書きされて消えてしまいます。「あれ、減ってる?」と思ったら、その日のうちに復元を試すのが鉄則です。
出典:ブックマークの保存と復元 | Firefox ヘルプ(Mozilla)
今と過去を統合したいなら「HTMLからインポート」
「復元」は上書きなので、今あるブックマークも残したいケースには向きません。たとえば、過去のバックアップにしかないリンクと、最近追加したリンク、どちらも残したい場合です。
そんなときは、「HTMLからインポート」を使うと、既存のブックマークに過去の内容を追加する形で統合できます。手順はこうです。
- あらかじめ、戻したい状態のブックマークをHTMLファイルとして用意しておく(または別端末・別バックアップから書き出す)
- 「ブックマークを管理」→「インポートとバックアップ」→「HTMLからインポート」を選ぶ
- 用意したHTMLファイルを指定する
このやり方なら現在のブックマークは消えず、HTMLの中身が足される形になります。重複が出ることはありますが、根こそぎ上書きされるよりは安全です。「とにかく今の状態を壊したくない」ときは、復元よりこちらを選んでください。
出典:ブックマークの保存と復元 | Firefox ヘルプ(Mozilla)
Syncで消えたとき・Syncを過信しないこと
複数の端末でブックマークを揃えられる同期機能(Mozilla アカウントによるSync)は便利ですが、消失トラブルの引き金になることもあります。よくあるのは次のようなパターンです。
- 別端末でブックマークを削除した状態が、同期で他の端末にも反映される
- 同期エラーやプロファイルの不整合で意図しない状態になる
別の端末にまだ正しいブックマークが残っているなら、その端末から先ほどの手順でHTMLに書き出し、消えた端末側へインポートするのが堅実です。同じMozilla アカウントでサインインし直して同期させ直す手もありますが、注意してほしいのは、SyncはあくまでデバイスをそろえるためのものでありMozilla公式も「バックアップではない」と明言している点です。
つまり、ある端末で消えた状態がそのまま同期されれば、クラウド側も消えた状態に揃ってしまいます。「Syncしているから安心」と思い込むのは危険で、本当の保険は次に書くローカルバックアップです。
出典:バックアップ、復旧、同期 | Firefox ヘルプ(Mozilla)
二度と泣かないための予防策(HTMLエクスポート)
復元できたら、次は同じ目に遭わないための備えです。一番確実なのは、自分の手でHTMLにエクスポートして手元に保存しておくことです。
- 「ブックマークを管理」(
Ctrl + Shift + O)を開く - 「インポートとバックアップ」→「HTMLとしてエクスポート」を選ぶ
- 保存先を指定して保存(ファイル名は
bookmarks.html)
作業は数秒です。書き出したbookmarks.htmlをクラウドストレージやUSBメモリーに置いておけば、15日の壁とも、Syncの事故とも無関係に、いつでも手元の控えから戻せます。
私は月に一度くらいのペースで書き出して、他のファイルと一緒にバックアップしています。これだけで、突然ブックマークが消えても落ち着いていられます。
出典:ブックマークを HTML ファイルにエクスポートする | Firefox ヘルプ(Mozilla)
まとめ:消えても標準機能で戻せる
長年ためてきたブックマークが一瞬で減ると、本当に焦ります。けれど、慌てて適当に操作するより、Firefoxの仕組みを思い出して順番に試すのが近道です。要点はこの3つです。
- まず自動バックアップから復元:「ブックマークを管理」→「インポートとバックアップ」→「復元」で日付を選ぶ(直近15日以内が勝負)
- 今の分も残したいならHTMLインポート:復元は上書き、インポートは統合と覚える
- Syncは保険にならない:本当の備えは自分でのHTMLエクスポート
一番のおすすめは、復元できたその足でbookmarks.htmlを一度書き出しておくこと。これさえやっておけば、次にトラブルが起きても「控えがあるから大丈夫」と思えます。ブックマークが減っていることに気付いたら、まずは落ち着いて「復元」から試してみてください。