ADSLは終了!これからの光回線の選び方と料金の見方、代替手段まで解説

電卓を見せるOL

引っ越しや乗り換えのタイミングで、ふと「うちの回線、ADSLのままで大丈夫だっけ?」と気になったことはありませんか。私も以前、新居の回線を決めるときに光とADSLの料金を必死に見比べた覚えがあります。当時はまだADSLが現役で、「光は高いからADSLでいいか」と本気で悩んでいました。

ところが状況は大きく変わりました。ADSLは新規受付もサービス提供も順次終了し、これからのインターネット回線は光回線が主役、というのが今の答えです。長くこの記事を「ADSLと光の料金比較」として読んでくださった方もいると思いますが、前提がまるごと変わってしまったので、中身も今の目線に丸ごと書き直しました。

この記事では、まずADSLがいつ・どういう経緯で終わったのかを整理します。そのうえで、これから契約・乗り換えをする人に向けて、光回線の選び方(回線の種類、プロバイダ、戸建てとマンションの違い、速度、料金の見方、工事、IPv6 IPoE)を初心者目線でかみ砕いて解説します。さらに「うちの地域は光が来ていない」という場合の代替手段にも触れます。

料金は各社・キャンペーンでころころ変わるので、この記事では具体的な金額を断定せず「見方」と「目安」を中心にお伝えします。最終的な金額は必ず各社の公式サイトで最新情報を確認してください。回線選びは一度決めると数年付き合うものなので、ここで全体像をつかんでおくと後の手続きがぐっとラクになります。

ADSLはもう終了。まずは経緯を整理

かつてADSLは、電話回線を使って手軽に高速通信ができる主役級のサービスでした。Yahoo! BBのモデム配りを覚えている方も多いと思います。でも今は事情が違います。

NTT東日本・西日本のフレッツ・ADSLは新規申し込み受付を2023年7月31日で終了し、サービスそのものも順次終了していきます。すでに2023年1月31日でフレッツ光提供エリアでの提供を終えており、残るエリアもNTT東日本は2025年1月31日、NTT西日本は最終的に2026年1月31日をもって終了する流れです(エリアにより終了日が異なります)。

NTTだけではありません。一世を風靡したソフトバンクのYahoo! BB ADSLも、2024年3月31日で約22年の歴史に幕を下ろしました。終了の理由は各社共通で、設備の老朽化や保守部材の枯渇、そして光回線の普及です。つまり、ADSLという選択肢は実質的に過去のものになった、ということです。

「今もADSLを使っている」という方は、終了日までに光回線などへ乗り換える必要があります。慌てなくて大丈夫ですが、終了間際は工事が混み合いやすいので、早めに動いておくのが安心です。

出典:NTT東日本「フレッツ・ADSL」のサービス提供終了日等についてNTT西日本「フレッツ・ADSL」の新規申込受付終了および提供終了等についてITmedia「Yahoo! BB ADSL」3月末でサービス終了

光回線の選び方(1)回線の種類とプロバイダ

いざ光回線を選ぼうとすると、サービス名が多すぎて最初は面食らいます。ここを整理しておくと一気に分かりやすくなります。

光回線は大きく「フレッツ光(NTT)」「光コラボ」「独自回線(電力系・ケーブル系など)」の3タイプに分けて考えると整理しやすいです。

光コラボ

NTTのフレッツ光網を借りて、各社が自社ブランドで提供しているサービスです。ドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光などがこれにあたります。回線とプロバイダがセットになっていて、窓口がひとつで済むのが分かりやすいところ。スマホとのセット割が用意されていることも多く、今の主流の選び方です。

独自回線

NTT網を使わず自前の回線を引いているサービスで、auひかり、NURO光、各地域の電力系・ケーブルテレビ系などが代表例です。エリアは限られますが、混雑しにくく速度面で評判の良いものもあります。提供エリアかどうかを必ず先に確認しましょう。

プロバイダの考え方

昔はADSLのように「回線」と「プロバイダ」を別々に契約するのが当たり前でしたが、光コラボでは両者が一体化しているケースがほとんどです。選ぶときは「月額料金」「キャンペーン」「IPv6 IPoEに対応しているか」あたりを見ておけば、初心者ならまず外しません。

関連記事:通信速度「Mbps」とは?正しい読み方と目安を徹底解説!

光回線の選び方(2)戸建て・マンション・速度・IPv6

同じ光回線でも、住んでいる建物や使い方で見るべきポイントが変わります。私が戸建ての回線を選んだときも、ここでつまずきました。

戸建てタイプとマンションタイプ

光回線には戸建て向けの「ファミリータイプ」と集合住宅向けの「マンションタイプ」があり、一般にマンションタイプのほうが月額は割安です。ただしマンションタイプは建物に光設備が入っていることが前提で、棟内の配線方式(光配線方式・VDSL方式など)によって実際に出る速度も変わります。賃貸なら、まず物件にどの回線が導入済みかを管理会社や大家さんに確認するのが近道です。

速度(最大速度と実効速度)

「最大1Gbps」「最大10Gbps」といった数字は、あくまで理論上の最大値です。実際に出る速度(実効速度)はこれより下がるのが普通で、動画視聴やビデオ会議、一般的なネット利用なら実測で数十Mbps〜100Mbps程度出ていれば快適に使えます。家族で同時に使う、オンラインゲームをする、大きなファイルを頻繁に扱う、といった場合に上位プランや10Gプランを検討する、くらいの感覚で十分です。

IPv6 IPoE(混雑に強い接続方式)

夜になると遅くなる…という光回線の悩みは、接続方式が関係していることがあります。「IPv6 IPoE(IPoE方式)」に対応した接続を選ぶと、従来方式で混みやすかった区間を避けられるため、夜間や週末の速度低下が起きにくくなります。申し込み時に「IPv6対応」「IPoE対応」と書かれているか、対応ルーターが必要かどうかをチェックしておきましょう。今はほとんどの主要サービスが対応しています。

出典:総務省 インターネットのサービス品質・速度に関する情報

光回線の選び方(3)料金の見方と工事の流れ

料金は「月額だけ」を見ると失敗します。トータルで考えるのがコツです。

光回線の料金は、月額基本料金に加えて「初期費用(事務手数料・工事費)」「オプション料」「キャッシュバックや割引」を合わせた実質コストで比べるのが正解です。派手なキャッシュバックでも、受け取りに条件があったり、長期契約が前提だったりします。割引期間が終わったあとの通常料金まで見ておくと、後悔しにくくなります。

料金は各社・時期・キャンペーンで頻繁に変わります。この記事ではあえて具体額を載せません。気になるサービスが見つかったら、必ず公式サイトで最新の金額と適用条件を確認してください。

工事の流れと期間

新規に光を引く場合は、原則として宅内・屋外の開通工事が必要です。申し込みから開通まで、戸建てで2週間〜1か月以上、引っ越しシーズンはさらに延びることもあります。賃貸では工事に大家さん・管理会社の許可が要る点に注意。すでに建物や部屋に光設備が入っていれば、工事不要や簡易な接続だけで済むこともあります。

ADSLから乗り換える方は、ADSLの終了日と新回線の開通日の間に空白ができないよう、少し余裕を持って申し込むのがおすすめです。私も引っ越しのときに工事日がギリギリでヒヤッとしたので、ここは早めが本当に正解です。

光回線が使えない・引きたくない場合の代替

「うちの地域は光が来ていない」「工事ができない賃貸」「すぐ使い始めたい」という人もいますよね。そんなときの選択肢も押さえておきましょう。

光回線の代わりになるのは、コンセントに挿すだけで使える「ホームルーター」と、持ち運べる「モバイルルーター(ポケット型WiFi)」の2つが代表的です。どちらも工事不要で、申し込んで端末が届けばその日から使えるのが大きな魅力です。

ホームルーターは自宅据え置き型で、5G対応のものなら用途によっては光に近い感覚で使えます。モバイルルーターは外出先でも使える反面、データ容量や速度に制限がかかる場合があります。いずれも電波の入り具合で快適さが大きく変わるので、対応エリアの確認と、可能なら短期お試しでの実測が安心です。動画を長時間見る、大容量データを頻繁に扱うといったヘビーな使い方なら、やはり光回線が安定します。

関連記事:WiMAXを初体験!スピードテストの測定や対応エリアの検索方法

まとめ:ADSL終了後はこう選べば迷わない

かつて「光は高いからADSLで十分」と悩んでいた私からすると、隔世の感があります。ADSLは新規受付もサービスも順次終了し、これからのインターネット回線は光回線が主役になりました。

選ぶときの軸はシンプルです。まず「光コラボ・独自回線のどれが自分のエリア・スマホとの相性で得か」を決め、戸建てかマンションか、速度、IPv6 IPoE対応、そして実質コストで比べる。これだけ押さえれば、初心者でも大きく外しません。料金は変動が激しいので、最後は必ず公式サイトで最新の金額と条件を確認してください。

速度は最大値ではなく実効速度で考えること、料金は月額だけでなく初期費用・割引終了後まで含めて見ること。この2点を意識するだけで、契約後の「思っていたのと違う」がぐっと減ります。

そして、光が引けない地域や工事ができない住まいなら、工事不要のホームルーターやモバイルルーターという手があります。どれが正解かは住まいと使い方で変わるので、「自分は何にどれくらい使うか」を一度書き出してから比べると、候補がぐっと絞れます。自分の生活に合わせて選べば、ADSL終了後のネット環境も心配いりません。

今ADSLを使っている方は、終了日が来る前に、早めの乗り換え準備だけは始めておきましょう。終了間際は工事も問い合わせも混み合います。私自身、引っ越しのときに工事日の確保でヒヤッとした経験があるので、時間に余裕があるうちに動いておくのが、結局いちばんラクで失敗の少ないやり方です。

出典:NTT東日本 フレッツ・ADSL サービス提供終了についてNTT西日本 フレッツ・ADSL 提供終了について