ホームページで利用しているレンタルサーバー(ホスティング会社)を変更する場合、メールサーバーの移行作業が発生します。
プライベートならまだしも、ビジネスメールの送受信に不具合があったら大事です。メールサーバーの移行は慎重かつミスなく行わなければなりません。
今回はDNSの変更にともなうメールサーバー移行方法と注意点についてまとめました。
DNS切替に伴うメールサーバーの移行方法
1.旧メールサーバー情報をIPアドレスに変更
まずは自身で利用しているメールクライアントの設定を確認します。
メールアカウントの「送信サーバー」「受信サーバー」を指定している部分にドメインが使われていないか確認し、ドメインが使用されている場合は、旧サーバーのIPアドレスに書き換えます。
「新しいメールサーバーになるのになんで旧サーバーの設定を変更するの?」と思う方もいるかもしれませんが、これはしばらくの間、新旧メールサーバーを同時運用するためです。
並行期間を作る理由については「補足:プロパゲーションについて」を参照ください。
2.メールアカウントを設定
新しいメールサーバーにメールアカウント情報を設定します。
一般的なレンタルサーバーの場合、サーバーのコントロールパネルから設定できるはずです。
3.新メールサーバー情報を設定
メールクライアントに新メールサーバー情報を設定します。
新しいメールサーバーの設定はIPアドレスではなく、ドメインで設定します。
4.DNSの切り替え
DNSの切り替えを行います。
DNS書き換え後、新サーバーにのみメールが届いていることが確認できたら、旧メールサーバーの情報を削除してOKです。
補足:プロパゲーションについて
書き換えたDNSサーバーの情報がインターネット中に浸透するまでに数日から1週間程度かかりますが、この期間をプロパゲーション期間(DNS浸透期間)と言います。
DNSはサーバーによってドメイン情報が書き換えられるタイミングがまちまちです。そのため、この期間内はメールが新旧サーバーどちらに届くのかわかりません。この現象はこれはメールサーバーに限らず、WEBサーバーでも同様に起こります。
そのため、サーバー移転の際は新旧両方のサーバーの並行期間を作るようにするのが鉄則となっています。