重度の大気汚染に苦しめられている中国。以前、当ブログでも取り上げましたが中国の空気はナウシカの腐海状態と言えるほど深刻化しているそうです。
そんな中国も近年は石炭燃焼設備の撤去など環境対策に真剣に取り組んでおり、先日、その一環として「世界最大の空気清浄機」なるものが建設されたことがわかりました。
ものすごくでっかい空気清浄機を作って空気を綺麗にしよう!…まるで小学生のような発想ですが、本当にやってしまうところが中国のスゴさですね。
発想が大胆すぎる「世界最大の空気清浄機」
陝西省西安市に作られたのは「世界最大の空気清浄機」。その高さはなんと100m!
現在は試験運用中のようですが、すでにここ数カ月で周辺の大気汚染を改善する効果を上げているそうです。
タワーを作ったのは中国科学アカデミー・地球環境研究所。仕組みとしては、汚染された大気を吸い込んで温室に入れ、太陽エネルギーで加熱。熱風と化した大気を複数の浄化フィルターを通した上でタワーから放出しているとのこと。
責任者であるCao Junji氏によると、タワーは1000万立方メートル相当のきれいな空気を生み出しており、この数カ月で西安近郊の10平方キロメートルの地域で大気の質の改善が認められたとのこと。有害な微粒子として知られるPM2.5の数も平均して15%ほど減少しており、特に汚染のひどい日でも、スモッグを日常レベルにまで抑え込む効果が出ているとCao氏は語っています。
将来的にこのタワーの大型版を中国全土に作ることを考えているとのこと。フィルターとか構造はどのようになっているかわかりませんが、維持管理がものすごく大変そうです…。
ともあれ、日本でもPM2.5など中国の大気汚染の被害を受けているので、このような対策を講じてくれるのは喜ばしいことですね。