【画像】大手居酒屋チェーン店で働いていたいとこが過労死…遺族が漫画を公開

過労自殺の問題がニュースになり、労働環境についてあらためて考えさせられた人も多いと思いますが、イラストレーター兼ライターのテンジクさん(@ikinariTenjiku)がいとこの過労死の経験について描いた漫画が話題になっています。

ブラック企業で働く男性「健康診断行った方がいいよ」

国立競技場労働者の自殺も今回紹介するお話も、まったく他人ごとではありません。

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居酒屋チェーン店で働いていたいとこが過労死

テンジクさんのブログ・Twitterによると、大手居酒屋チェーンで店長をしていたいとこは1カ月前、1人で開店準備をしていた時に倒れ、亡くなられたそうです。いとこは多くの人に愛される人柄で葬儀にはたくさんの人が訪れましたが、いとこのスマホに残っていたLINEの記録を見てゾッとしたそうです。

テンジクさんが漫画を公開したのは、こういうこともあるのだと多くの人に知ってもらい、いとこのような死に方をする人が1人でも減ってほしいという思いがあったからだそうです。ブログの最後はこのようにつづられています。

遺族から遺族へのアドバイス
死因不明の場合は必ず解剖しろ。
労災認定には、心臓疾患や脳疾患などの病名があるかないかが大きく影響する。解剖しても死因不明のままの時もあるけど、焼いてしまったらもう手遅れ、終わり。

「昔はもっときつかった」という奴へ
黙れ。
その言葉が何人の逃げ道を失わせたか。
この言葉は過労死ほう助。

ヤバい労働状況の人へのアドバイス
生きろ。
逃げろ。

LINK:大手居酒屋チェーン店の店長だったいとこが過労死して一ヶ月経った

過労死・過労自殺はなぜ起こるのか

根底には日本人の考え方、もっと言ってしまうと文化にある気がします。

例えば、国立競技場労働者自殺の件。業者からすれば他の会社には取らせたくないビッグプロジェクトです。無理なスケジュールや納期で依頼されたとしても、頑張って受注しようとするでしょう。

プロジェクトリーダーがはっきりと「その期間ではできません」と言えば、世の中からブラック企業やデスマーチはなくなります。しかし、残念ながら日本は残業バリバリ!休日出勤上等!という人が昇進する世界。そのため、上の人は「(残業・休日出勤すればギリギリ)できる」と考えるのです。いやーよくできていますね(悪い意味で)。

結果、無理して受注したプロジェクトのしわ寄せは、現場の社員にまわってきます。上司は1人日=15時間くらいで計算しているかもしれません。

私たちにできる現実的な対策は、そのような会社や上司の下で働かないことしかできません。そのような会社に入ってしまったら、テンジクさんが言うように逃げるしかないのでしょう。

自分で限界に気が付かない場合もあります。会社に洗脳されている場合もあります。もし周りでそのような兆候が出ている人がいたら「がんばって」ではなく「無理しないで辞めた方がいいよ」と言ってあげることが大事だと思います。

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