何かと慌しい年の瀬ですが「年末年始は家でのんびり映画三昧!」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は私が大好きなおすすめ洋画を10作品を紹介しようと思います。
最近は見る本数が減りましたが、映画鑑賞にハマっていた頃は1日3本見ている時期もありました(笑)そんな私が本っっっ当に面白いと思った作品をガチで選んだので、ぜひ参考にしてみてください。
本当に面白いと思ったおすすめ映画 10選
順位をつけるのが非常に難しかったため、ランキング形式ではなく順不同で紹介していきます。また、若干ネタバレ要素もありますのでご注意ください。
キューブ(CUBE)
【あらすじ】
謎の立方体空間から脱出を図るという異色のシチュエーションサスペンス。閉じこめられた人間の頭脳と精神と肉体を極限まで追い込みます。果たして出口を見つけることが出来るのか。そして出口の先にあるものは。【主な出演者】
クエンティン(モーリス・ディーン・ウィント)、ハロウェイ(ニッキー・グァダーニ)、レブン(ニコール・デボアー)、レン(ウェイン・ロブソン)、ワース(デヴィッド・ヒューレット)、カザン(アンドリュー・ミラー)、オルダーソン(ジュリアン・リッチングス)
20年前の作品ですが、いまだCUBEを超えるミステリー映画はない気がします。
密室環境で素性も知らぬ者たちは疑心暗鬼になりながらも、脱出するために協力していきます。が、徐々に本性が暴かれていく人間模様が非常に面白くもあり、怖くもあります。この映画の見どころは謎解きではなく、人間の狂気と愚かさ。
四角い箱の中だけの撮影だったため、超低予算で作られたことでも有名。お金をかけなくても発想力があれば面白い映画は作れるといういい例ですね。
続編も出ていますが、あまりいい評判を聞かないので間違えないようご注意ください。
セブン(Seven)
【あらすじ】
1995年製作のアメリカ映画。「七つの大罪」をモチーフに繰り広げられる連続殺人事件に新人刑事とベテラン刑事が挑む。ベテラン刑事をモーガン・フリーマンが、新米刑事をブラッド・ピットが演じる。【主な出演者】
デイヴィッド・ミルズ刑事(ブラッド・ピット)、ウィリアム・サマセット刑事(モーガン・フリーマン)、トレイシー・ミルズ(グウィネス・パルトロー)、警部(R・リー・アーメイ)、マーティン・タルボット検事(リチャード・ラウンドトゥリー)、マーク・スワー弁護士(リチャード・シフ)、ジョン・ドゥ(ケヴィン・スペイシー)、テイラー刑事(ダニエル・ザカパ)、カリフォルニア(ジョン・C・マッギンリー)
私がサスペンス映画好きになったキッカケになった作品。
落ち着きあるベテラン刑事のモーガン・フリーマン、若さゆえには短絡的な面のある刑事のブラッド・ピッド、二人の行動・生き方・考え方の対比が非常に面白いです。どちらも強い信念を持ち、どちらも決して間違っていないので、見ている人はどちらの立場から見ても感情移入できると思います。
有名なラストシーンは、あえて箱の中身を「見せない」ことで、より想像をかき立てさせられます。「引き金をひいたら負け」ということを理解しながらも、葛藤するブラッド・ピットの表情、演技は圧巻。強烈に印象に残る作品です。
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(Hedwig and the Angry Inch)
【あらすじ】
2001年公開。男性から性転換したロックシンガーの数奇な人生を描いた作品。オフ・ブロードウェイで大ヒットしたロックミュージカルを映画化。サンダンス映画祭では最優秀監督賞、最優秀観客賞を受賞するなど、海外の賞を多数受賞した作品。監督・脚本・主演は舞台版と同じく、「ラビット・ホール」で監督を務めたジョン・キャメロン・ミッチェル。トミー役には「シルク」のマイケル・ピットが出演。【主な出演者】
ヘドウィグ&ハンセル(ジョン・キャメロン・ミッチェル)、スキシプ(スティーヴン・トラスク)、イツハク(ミリアム・ショア)、トミー・ノーシス(マイケル・ピット)、フィリス・スタイン(アンドレア・マーティン)
私が「好きな映画は何?」と聞かれて真っ先に思いつくのがこの映画です。ただ、万人におすすめできる映画でない上に「え?なんて?」と100%聞き返されてしまうので、あまり人に言えない映画でもあります(笑)
男性から性転換したロック・シンガーのヘドウィグが理不尽な人生を送りながらも、自分のカタワレを求める姿が描かれています。丁寧に作られた本作の演出とテーマを支えるのが、全編を通して流れる楽曲とアニメーション。数々の楽曲がこの作品のテーマを支え、訴えかけてきます。あまりにも素晴らしかったので、私はこの映画で初めて映画のサントラを購入しました。
日本ではまだまだ理解されにくい「性同一性障害」について考えるキッカケにもなると思います。奇抜なジャケットとは裏腹に非常に強い感銘を受ける作品。ぜひ一度は見てもらいたい名作です。
パルプ・フィクション(Pulp Fiction)
【あらすじ】
1994年公開のアメリカ映画。クエンティン・タランティーノ監督作品。マフィアが絡んだ3つの話が、時間的な流れとは異なる展開(時系列シャッフル)で描かれる。【主な出演者】
ヴィンセント・ベガ(ジョン・トラボルタ)、ジュールス・ウィンフィールド(サミュエル・L・ジャクソン)、ミア・ウォレス(ユマ・サーマン)、ブッチ・クリッジ(ブルース・ウィリス)、パンプキン(ティム・ロス)、マーセルス・ウォレス(ヴィング・レイムス)
遊び心満載のアイデアが詰まったぶっ飛び映画の最高峰。
タイトルのパルプ・フィクションは「くだらない話」という意味。タランティーノ作品らしく、本当にくだらない小話を寄せ集めただけなのですが、なぜか面白くてカッコいい。豪華な出演陣とその強烈なキャラクターが、見る者を惹きつけているのかもしれません。
「結局、この映画は何を言いたかったの?」と考えてはいけない映画です(笑)珍妙なエピソード、個性的なキャラクター、ウィットが利いた会話を存分に楽しみましょう!
シザーハンズ(Edward Scissorhands)
【あらすじ】
ハサミの手と純真無垢な心を持つ人造人間エドワードは町で人間たちとの生活を始めるが、その両手についているハサミは意に反して自分や他人を傷つける凶器になってしまい、やがて愛する少女との別れの時が来る。【主な出演者】
エドワード(ジョニー・デップ)、キム(ウィノナ・ライダー)、ペグ(ダイアン・ウィースト)、ジム(アンソニー・マイケル・ホール)、ジョイス(キャシー・ベイカー)、ビル(アラン・アーキン)、ケヴィン(ロバート・オリヴェリ)、エスメラルダ(オーラン・ジョーンズ)、発明家(ヴィンセント・プライス)、孫娘(ジーナ・ギャラガー)
ティム・バートン監督の真骨頂とも言えるダークファンタジー映画。本作では様々な対比が映画全編を通して描かれています。
パステル調で統一された街並みが非常に印象的な作品ですが、そこに身を置くエドワードは全身黒ずくめで大きなハサミを持ち、その異様さが強く表現されています。見た目は小奇麗にしている町の人たちですが、その心は自分の利益や保身のことばかり。異様な見た目ながら純粋な心を持つエドワードとの対比は、現代社会を痛烈に皮肉っているように感じます。
とにかく華やかな映像が心に残る作品です。最後にエドワードがキムが踊っていた時の雪像を作りながら雪を降らせるシーンは素晴らしいの一言。ストーリーは非常にわかりやすく老若男女、誰にでもすすめられる名作です。
メメント(Memento)
【あらすじ】
ストーリーを終わりから始まりへ、時系列を逆向きに映し出していく映画。主人公レナードの記憶は10分間しか持たないという、他にはない設定となっている。【主な出演者】
レナード・シェルビー(ガイ・ピアース)、テディ(ジョー・パントリアーノ)、ナタリー・キャリー(アン・モス)、ジミー・グランツ(ラリー・ホールデン)
とにかく難解な映画です。10分間しか記憶できないという主人公レナードを追体験するように、時系列は細切れになっています。
斬新な構成に目が行きがちの本作ですが、周りに利用されていることに気が付かず、人の記憶よりも記録の方がよっぽど正確だと信じて(信じ込もうとして)いるレナードを見ていると、非常に切ない気持ちになり、感情移入してしまう人も少なくないと思います。
オチを知ってしまうとこの映画の一番美味しいところがなくなってしまうので、予備知識なしに見ることをおすすめします。
ルーム(Room)
【あらすじ】
2015年製作のアメリカ映画。ある日、拉致監禁され、一児の母親となった女性が絶望的な状況からの脱出に挑む姿を描く人間ドラマ。子役時代から数々の作品に出演し、『ショート・ターム』で注目を浴びたブリー・ラーソンが、息子と共に生き延びようとする母親を演じる。【主な出演者】
ジョイ・ニューサム〔ママ〕(ブリー・ラーソン)、ジャック・ニューサム(ジェイコブ・トレンブレイ)、ナンシー(ジョアン・アレン)、オールド・ニック(ショーン・ブリジャース)、レオ(トム・マッカムス)、ロバート(ウィリアム・H・メイシー)
最近見た映画の中では最も衝撃的で印象に残っている作品。
17歳の時に誘拐され、そのまま7年にわたって監禁された女性を「犯人との間に生まれた子どもの視点から」描いた作品で、実際にあった「フリッツル事件」を題材にしています。
治療を受けられずに抜ける虫歯や、犯人からの差し入れがないと生活していけない不安定さなど細かく描写されており、監禁生活も非常にリアル。日本でも埼玉少女監禁事件が話題になっていた頃だったため、決して他人ごととは思えず、非常に恐ろしく感じました。
タイトルや宣伝文句を見ると「ホラー」や「脱出映画」のように見えますが、この作品のテーマは「親子愛」だと思います。決してハッピーな気持ちになれる映画ではありませんが、一度は見てもらいたい作品。
ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(The Life of David Gale)
【あらすじ】
名匠アラン・パーカー監督が、死刑反対という意見をあくまでエンターテイメントとして発表した作品。とある大学の哲学科の人気教授デビッド・ゲイルがとある事件で死刑囚となっている。死刑執行までの三日間、女性ジャーナリストに全てを語る。至極のサスペンスドラマ。【主な出演者】
デビッド・ゲイル(ケヴィン・スペイシー)、ビッツィー(ケイト・ウィンスレット)、コンスタンス(ローラ・リニー)、ザック(ガブリエル・マン)
主人公・デビッド・ゲイルを演じるのはケヴィン・スペイシー。最近、色々と話題になっている俳優ですが『ユージュアル・サスペクツ』を彷彿させる緊迫感のある演技は流石です。
物語は死刑執行反対の活動家であるデビッド・ゲイルが死刑に処される対象になった理由…真実を解き明かすことに終始します。
本作のキャッチコピーは「あなたはこの結末に納得できますか…」。結末はもちろん、過程や手段にも色々意見が出る内容だと思いますが、制作陣はそれを含めて、死刑制度について議論をしてほしいと願っていたようです。
それほど有名な映画ではありませんが、非常に見ごたえのある作品です。
バタフライ・エフェクト(The Butterfly Effect)
【あらすじ】
2004年公開のアメリカ映画。「バタフライ・エフェクト(効果)」とは、初期の僅かな変化が思いがけない方向へ発展していく意。過去を修正する能力を持つ青年が、自分と周囲の忌まわしい思い出の抹消に奔走する姿を描く。【主な出演者】
エヴァン・トレボーン(アシュトン・カッチャー)、ケイリー・ミラー(エイミー・スマート)、トミー・ミラー(ウィリアム・リー・スコット)、レニー・ケーガン(エルデン・ヘンソン)、アンドレア・トレボーン(メローラ・ウォルターズ)、ジョージ・ミラー(エリック・ストルツ)、ジェイソン・トレボーン(カラム・キース・レニー)、レッドフィールド医師(ナサニエル・デヴォー)
タイムパラドックスをテーマにしたSFサスペンス映画。
何度人生をやり直しても愛する人を不幸にしてしまう主人公。もちろん現実の世界は過去に戻ることなどできませんが、自分だったらどうするのか考えずにはいられなくなる作品です。主人公の葛藤、そして選択。非常に悲しく切ない気持ちになります。
この映画にはエンディングが4パターンあり、劇場公開版のエンディングの他にレンタルDVDの特典エンディング2つと、ディレクターズカット版のエンディングがあります。
私のおすすめは劇場版のエンディングですかね。エンディングの中にはかなり衝撃的なものもあるので、気になる方は比べてみるのも面白いと思います。
エターナル・サンシャイン(Eternal Sunshine of the Spotless Mind)
【あらすじ】
2004年アカデミー脚本賞を受賞した作品。恋人同士だったジョエルとクレメンタインは、バレンタインの直前に別れてしまう。そんなある日、ジョエルのもとに不思議な手紙が届く。「クレメンタインはあなたの記憶をすべて消し去りました。今後、彼女の過去について絶対触れないように-」。自分は仲直りしようと思っていたのに、さっさと記憶を消去してしまった彼女にショックを受けるジョエル。彼はその手紙を送り付けてきた、ラクーナ医院の門を叩く…【主な出演者】
ジョエル・バリッシュ (ジム・キャリー)、クレメンタイン・クルシェンスキー (ケイト・ウィンスレット)、パトリック (イライジャ・ウッド)、メアリー (キルスティン・ダンスト)、スタン (マーク・ラファロ)、ハワード・ミュージワック博士 (トム・ウィルキンソン)
“記憶切除手術”というものが存在する世界でのファンタジーなラブストーリー。先に紹介した『パルプ・フィクション』や『メメント』とのように時間軸がバラバラなのが面白いです。
「記憶をいくら消しても、結局同じ人に惹かれ合う」というのが非常に素敵な話です。記憶を失くしているクレメンタインを口説き落とそうと、パトリックが元恋人・ジョエルの言葉を引用しても、彼女の心に全然響かないのが印象的。
ちなみにヒロインのクレメンタイを演じているのは『タイタニック』のケイト・ウィンスレット。印象が全く違うので言われないと気が付かない人も多いのではないでしょうか。
ちょっと奇抜なシーンや展開もあるので、普通の恋愛映画では物足りなくなってしまった人におすすめです。