私もいい年なので最近は食事に気をつかうようになりました。日々バランスのいい食生活を心掛けていますが、どうしても野菜や果物が不足気味になってしまうのが悩みの種です。
野菜や果物は心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らし、がんの予防にも有効であることは広く知られています。ただ、私のように食事でなかなか十分に摂取できない人は、「野菜ジュースやフルーツジュースで栄養を補っている」というケースも多いのではないでしょうか。
では、実際に野菜ジュースやフルーツジュースを飲むことで、野菜や果物を食べるのと同じ効果が得られるのでしょうか?今回は、先日目にした興味深い記事をもとに、ジュースでの栄養補給の効果についてご紹介します。
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野菜ジュースはがん予防に効果ある?
2013年に日本人研究者が発表した大規模な観察研究の結果が、10月24日付の日本経済新聞に掲載されていました。その内容によると、野菜や果物ががん予防に有効である一方で、ジュースの摂取が同じ効果を持つかどうかは疑わしいということです。
野菜や果物は心筋梗塞や脳卒中の危険を減らすほか、がんの予防にも効果的です。特に食道がんのリスクは確実に下がり、胃がんでも予防効果がある可能性があります。しかし、野菜や果物の摂取量は減少傾向にあり、このことが問題視されています。
では、忙しい現代人が手軽に飲める野菜ジュースやフルーツジュースでも、同じような予防効果を得られるのでしょうか?
記事の要約は以下の通りです。
- 果物を食べる人は糖尿病のリスクが低下する。
- 糖尿病はがん全体のリスクを2割高めるが、果物を取るとがんのリスクも減少する。
- しかし、フルーツジュースを多量に飲むと、糖尿病のリスクが逆に高まる。
- 野菜ジュースによるがん予防効果は、野菜そのものを食べるほどの効果は期待できない可能性がある。
- 緑黄色野菜や果物に含まれるβカロテンのサプリメントを摂取すると、逆に肺がんのリスクが上昇することがある。
- ナッツ類はがん予防に効果的だが、ナッツに含まれるビタミンEのサプリメントを過剰に摂取すると、死亡率が上がる可能性がある。
有益な食品そのものを食べるのが一番
記事によると、フルーツジュースや野菜ジュースのがん予防効果は、野菜や果物そのものを食べるのに比べて劣ることが示されています。ジュースは手軽に栄養を取れる手段ですが、過剰摂取により糖分の取りすぎや栄養バランスの偏りが生じる可能性があるため、注意が必要です。
また、サプリメントによる栄養補給も同様です。サプリは特定の栄養素を集中して補うことができますが、過剰に摂取すると逆効果になることがあります。特にがん予防を意識する場合は、特定の栄養素だけに頼るのではなく、有益な食品そのものをバランス良く食べることが最も重要です。
私の周りにも「サプリを飲んでいるから食事はあまり気にしなくていい」と考えている人がいますが、サプリはあくまで不足分を補うための補助です。食事からバランス良く栄養を取ることを意識し、サプリに依存しないようにすることが健康維持の鍵となります。
バランスの取れた食生活が大切
食事は日々の健康に直結するため、できるだけ多くの種類の食品を取り入れ、バランスの取れた食生活を心がけましょう。野菜ジュースやフルーツジュースは、忙しい日常の中で栄養を補うための便利なアイテムではありますが、あくまで補助的に使い、基本は食材そのものを食べることが理想です。
この記事で紹介した内容を参考に、健康的な生活習慣を維持するための食事プランを見直してみてください。
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