健康診断の結果表を広げて、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪といった数値が並んでいるのを見ると、それだけで少し身構えてしまいます。私も「LDLが高め」「LH比が…」と言われたとき、正直なところ何のことかよく分からず、ただ不安だけが残りました。
「LDLが高いと言われたけど、どれくらいまずいの?」
「HDLが低いらしい」
「LH比という言葉を初めて見たけど、これは何を表しているの?」
同じように感じている方は、きっと少なくないと思います。
LH比とは、ざっくり言えばLDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスを見るための目安の一つです。ただ、先にお伝えしておくと、LH比だけで健康状態や病気のリスクを判断できるわけではありません。脂質の数値は、年齢や性別、血圧、喫煙、糖尿病、家族歴、これまでの病歴なども含めて総合的に見る必要があります。
この記事では、私自身が調べて整理した内容として、LH比とは何か、LDL・HDLコレステロールの見方、生活習慣で意識したい改善ポイントをなるべく分かりやすくまとめてみます。
※この記事は一般的な健康情報をまとめたものです。健康診断結果の判断や治療方針については、必ず医師・医療機関に相談してください。数値の目安はあくまで参考であり、基準や解釈には個人差があります。
LH比とは
LH比とは、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率を表す目安です。
計算式はいたってシンプルで、次の通りです。
LH比 = LDLコレステロール ÷ HDLコレステロール
たとえば、LDLコレステロールが140mg/dL、HDLコレステロールが70mg/dLなら、
140 ÷ 70 = 2.0
という具合です。
一般に、LDLコレステロールは「悪玉」、HDLコレステロールは「善玉」と呼ばれることがあります。とはいえ、これはあくまで分かりやすくするための表現です。どちらも体に不要なものではなく、体内でそれぞれ大切な役割を担っています。「悪玉」だからゼロにすればいい、という単純な話ではないんですね。
LDLコレステロールとは
LDLコレステロールは、肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割を持っています。
ただ、血液中のLDLコレステロールが多すぎる状態が続くと、動脈硬化の進行に関係するとされています。厚生労働省 e-ヘルスネットでも、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪の異常はいずれも動脈硬化の促進と関連すると説明されています。
HDLコレステロールとは
HDLコレステロールは、血管などにたまった余分なコレステロールを回収し、肝臓へ戻す働きがあるとされています。そのため、一般には「善玉コレステロール」と呼ばれることが多いです。
逆に、HDLコレステロールが低い状態も脂質異常症の一つとして扱われます。つまり「善玉が少なすぎる」のも気にしておきたいポイント、ということになります。
LH比の目安の考え方
「では、LH比はいくつくらいが目安なの?」という点が気になると思います。
医療機関や健康情報サイトでは、LH比の目安として、ほかに大きな病気がなければ2.0以下を、高血圧や糖尿病がある場合、あるいは心筋梗塞などの前歴がある場合には1.5以下を一つの目標として案内していることがあります(オムロン ヘルスケアのコラムなどでも同様の考え方が紹介されています)。
ただし、これはあくまで一般的な目安であって、公式な診断基準として定められた数値ではありません。同じLH比でも、その人の年齢やほかのリスクによって意味合いは変わってきます。ですので、「2.0を切っているから絶対に大丈夫」「超えているからすぐ危険」と機械的に判断するのは避けたほうがよい、というのが私の理解です。あくまで自分の状態をざっくり把握するための一つの物差し、くらいに考えておくのがちょうどいいのだと思います。
LH比だけで判断しないことが大切
LH比は、LDLとHDLのバランスを見るうえで参考になる考え方です。ただ、繰り返しになりますが、LH比だけを見て「安全」「危険」と決めつけるのは避けたほうがよいです。

実際の健康リスクには、次のような要素も関わってきます。
- LDLコレステロールの値
- HDLコレステロールの値
- 中性脂肪の値
- non-HDLコレステロール
- 血圧
- 血糖値
- 喫煙習慣
- 年齢・性別
- 家族歴
- 心筋梗塞や脳卒中などの既往歴
こうして並べてみると、LH比はやはり「目安の一つ」にすぎないことがよく分かります。健康診断で気になる結果が出たら、自己判断で済ませず、医師に相談するのが安心です。
脂質異常症の主な基準
厚生労働省 e-ヘルスネットでは、脂質異常症について、血液中の脂質の値が基準値から外れた状態と説明しています。主な基準としては、次のような数値が示されています。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| LDLコレステロール | 140mg/dL以上 |
| HDLコレステロール | 40mg/dL未満 |
| 中性脂肪 | 空腹時150mg/dL以上、随時175mg/dL以上 |
| non-HDLコレステロール | 170mg/dL以上 |
これらは日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患予防ガイドライン(2022年版)で示されている診断基準にもとづくものです。ただし、実際の治療目標は人によって異なります。すでに動脈硬化性疾患がある人、糖尿病がある人、喫煙している人などでは、より厳格な管理が求められる場合があります。
生活習慣で意識したい改善ポイント
脂質異常症の改善では、まず生活習慣の見直しが大切だとされています。とはいえ、数値がかなり高い場合やほかにリスクがある場合は、生活改善だけでなく医師の判断による治療が必要になることもあります。ここで挙げるのは、あくまで日常で意識したい基本的なポイントです。
食事の脂質を見直す
脂質を完全に避ける必要はありません。大切なのは、脂質の種類と量を見直すことです。
- 揚げ物や脂身の多い肉を食べすぎない
- 加工食品や菓子類の摂りすぎに注意する
- 魚、大豆製品、野菜、海藻、きのこ類を取り入れる
- 食物繊維を意識して摂る
- アルコールの飲みすぎに注意する
食事は、短期間だけ頑張るよりも、無理なく続けられる形にするほうが結局は近道だと思います。
有酸素運動を習慣にする
厚生労働省 e-ヘルスネットでは、脂質異常症の運動療法として、中強度以上の有酸素運動を中心に、定期的に行うことがすすめられています。

たとえば、こんな運動です。
- ウォーキング
- 軽いジョギング
- サイクリング
- 水泳
- 階段を使う
いきなり激しい運動を始める必要はありません。私自身も、まずは1日10分でも歩く時間を増やすことから、と考えています。ハードルを下げておくと続けやすいものです。
禁煙する
喫煙は動脈硬化のリスクに関係するとされています。コレステロール値だけでなく、血管全体の健康を考えるうえでも、禁煙は大きな生活改善の一つです。
体重と腹囲を見直す
体重が増えすぎていると、脂質異常症や高血圧、糖尿病などのリスクと関係することがあります。急激なダイエットではなく、食事・運動・睡眠を整えながら、少しずつ改善していくのが現実的です。
健康診断で気になる数値が出たら
健康診断でLDLや中性脂肪が高い、HDLが低い、LH比が気になる。そんなときは、まず結果表を持って医療機関で相談するのが一番だと思います。
特に次のような場合は、自己判断せず受診をおすすめします。
- LDLコレステロールが高い状態が続いている
- 中性脂肪が高い
- HDLコレステロールが低い
- 高血圧や糖尿病がある
- 喫煙している
- 家族に心筋梗塞や脳卒中の人がいる
- 胸痛、息切れ、しびれなど気になる症状がある
ネットの情報だけで判断しようとすると、必要以上に不安になったり、逆に軽く見てしまったりしがちです。私も最初はそうでした。数値の意味は、やはり医師に確認するのが一番安全だと感じています。
まとめ
LH比は、LDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスを見るための目安です。計算式はこちらでした。
LH比 = LDLコレステロール ÷ HDLコレステロール
ただし、LH比だけで健康リスクを判断することはできません。脂質の状態を見るときは、LDL、HDL、中性脂肪、non-HDLコレステロール、血圧、血糖、喫煙、年齢、既往歴などを総合的に考える必要があります。
生活習慣で意識したいポイントを、あらためて整理します。
- 食事の脂質や食物繊維を見直す
- 有酸素運動を習慣にする
- 禁煙する
- 体重や腹囲を管理する
- 健康診断結果は医師に相談する
黒烏龍茶の記事のまとめでも書きましたが、結局のところ何より大切なのはバランスのよい食事と生活習慣という、当たり前の結論に落ち着きます。
悪玉コレステロールを減らそうとして極端に偏った食事をとるのは、決して健康にいいとは言えません。食事制限がストレスになってしまっても本末転倒ですし、運動を無理にやりすぎるのもどうかと思います。
正直に白状すると、私の場合は肉中心で好きなものを腹いっぱい、それこそ腹八分どころか腹十二分くらい食べ、運動もほとんどしていませんでした。その結果がしっかりLH比に出てしまったのだと思います。なので、これからは少しずつ、無理のない範囲で食生活と習慣をあらためていくつもりです。まずは一日の歩数を増やすことから。焦らず、続けられるところから始めていこうと思っています。