格安スマホとキャリアスマホの違いを解説!メリット・デメリットは?

複数台の検証機(スマホ)と散らばるSIMカード

毎月のスマホ代を見て「もう少し安くならないかな」と思ったことは、誰でも一度はあるはずです。私も家族の回線をまとめて見直したときに、思った以上の金額が毎月出ていってることに愕然としました。そこで気になるのが、いわゆる「格安スマホ」との違いですよね。

ただ、この分野はここ数年で状況がかなり変わりました。かつては「安いなら格安SIM一択」というくらいシンプルでしたが、今は大手キャリアがオンライン専用の安いプランを出したり、楽天モバイルが4社目のキャリアとして加わったりして、選択肢が一気に広がっています。今回は格安スマホと大手キャリアのスマホの違いを、いまの実態に合わせてわかりやすく整理してみます。

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そもそも「格安スマホ」ってなに?

まず言葉の整理から。「格安スマホ」「格安SIM」と呼ばれるものの正体は、MVNO(仮想移動体通信事業者)です。ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリア(MNO)から通信回線を借りて、自前の設備や店舗のコストを抑えることで、料金を安く提供しています。IIJmioやmineo、日本通信あたりが代表的です。

ここで注意したいのが、最近よく聞くahamo・povo・LINEMOはMVNOではなく大手キャリア側のオンライン専用プランだという点。ワイモバイルやUQ mobileも大手のサブブランドで、いわゆる格安SIM(MVNO)とは仕組みが違います。回線を「借りている」のがMVNO、キャリア本体・その系列が直接出しているのがこれらのプラン、というイメージです。

この違いは料金だけの話ではなく、通信の安定感やサポートの手厚さにもそのまま効いてきます。

「安く受けられると思ったら違った」というトラブルは昔からある

格安スマホが世に広まり始めた頃から、こんな相談は絶えませんでした。国民生活センターが2017年に注意喚起した内容が、いまでも本質を突いています。

これまで通りのサービスを安く受けられると思っていたのに実際は違っていた」との相談が目立つといい、センターは「従来の契約内容と違う点もあるとの特徴を事前によく理解してから契約してほしい」としている。

格安スマホを運営する仮想移動体通信事業者(MVNO)は、携帯大手から通信回線を借りて安くサービスを展開。

安いことには理由があって、その分どこかが削られている。これはいまも変わりません。仕組みを理解しないまま「安いから」だけで飛びつくと、こういうギャップにつまずきます。逆に言えば、削られている部分が自分にとって問題なければ、迷わず安いほうを選べばいいわけです。

格安スマホとキャリアスマホの違い

それぞれの得意・不得意を、いまの実態に合わせて並べてみます。

格安スマホ(MVNO)のメリット

  • とにかく安い(小容量なら月1,000円前後から)
  • プランがシンプルで、必要な容量だけ選びやすい
  • 長期の契約縛りや高額な解約金がほぼなくなった

大手キャリア・サブブランドのメリット

  • 通信速度が安定していて、昼や夜の混雑時にも強い
  • 店頭でのサポートや手厚い保証を受けられる
  • 時間無制限のかけ放題など、通話オプションが充実
  • キャリアメールやキャリア決済など独自サービスが使える

ざっくり言うと、MVNOは安さ、大手・サブブランドは安定とサポートという住み分けです。

いちばんの差が出るのは「昼の速度」

昔からMVNOの弱点とされてきたのが通信速度です。同じ回線を使っていても、MVNOはキャリアから借りている帯域が限られているため、利用者が集中する昼休みや夕方以降に速度がガクッと落ちることがあります。動画やゲームを外で快適に、という使い方だとここが効いてきます。

一方、ahamoやpovo、LINEMOといったキャリアのオンライン専用プランは、回線そのものは本体と同じなので混雑時でも速度が安定しています。「安いのに速い」という点で、従来のMVNOの立ち位置をかなり侵食したのが、この数年の大きな変化です。

通話についても選択肢が増えました。ahamoは月30GBに5分かけ放題込みで月3,000円弱、povo2.0は基本料0円で必要なときに「トッピング」としてデータや通話かけ放題を追加する方式、といった具合に、使い方に合わせて組み合わせられます。物理カードのいらないeSIMも一般的になり、申し込んだその日から使い始めたり、1台で2回線を持ったりも手軽になりました。

結局、誰にどれが向いているのか

かつては「キャリアのメリットを全部つぶせるならMVNO一択」というシンプルな話でした。いまはもう少し分かれます。

通信の安定と店頭サポートを最優先したい人
→大手キャリア本体、またはワイモバイル・UQ mobileなどのサブブランド

料金と安定のバランスをとりたい、多少はネットで完結できる人
→ahamo・povo・LINEMOなどのオンライン専用プラン

とにかく安さ最優先で、昼の速度低下も許容できる人
→IIJmioやmineoなどのMVNO(格安SIM)

キャリアメールが必要なら持ち運びの有料サービスやGmailで代替できますし、通話が多いならかけ放題のあるプランを選べばいい。自分の使い方のどこを妥協できて、どこは譲れないのかを整理すると、答えはわりとすんなり出ます。

数千円の差が、数年で大きな金額に

料金は変動するので目安ですが、大手の主力プランと格安SIMでは、機種やプラン次第で月に数千円の差が出ることは珍しくありません。仮に月3,000円違えば、2年で7万円以上。家族4人ぶんとなると影響はさらに大きくなります。

ただ、安さだけで決めると「昼につながりにくい」「困ったときに相談できる店がない」といった点でつまずくこともあります。安いには安いなりの理由がある、という基本はいまも同じです。料金・速度・サポートの三つを自分の使い方に当てはめて、どこにお金を払う価値があるかで選ぶ。それがいちばん後悔の少ない決め方だと思います。