冷凍庫を開けたら、奥の方からいつ買ったか思い出せないアイスクリームが出てくることって、ありますよね。
でも、パッケージを確認しても賞味期限が見当たらない。食品には通常、賞味期限や消費期限が記載されているはずなのに、アイスクリームにはどうして賞味期限がないのでしょうか?
その理由や注意点について詳しく見ていきます。
アイスクリームに賞味期限がない理由
結論から言うと、アイスクリームには賞味期限や消費期限がありません。
Q.アイスクリームに賞味期限が記載されていないのはなぜですか?
アイスクリームには賞味期限がないからです。
アイスクリーム類の場合、賞味期限はございません。アイスクリーム類は、-18度以下での冷凍保存の状態においては微生物は増殖しないこともあり、品質劣化が極めて小さく、安定している食品ということで賞味期限の設定がされておりません。
加工食品には通常、賞味期限か消費期限のどちらかが記載されることが義務付けられていますが、一部の食品には例外があります。食品表示法の「加工食品品質表示基準」によると、「品質の劣化が極めて少ない食品」に関しては、賞味期限を省略することが認められています。
アイスクリームもこの「品質の劣化が極めて少ない食品」に該当し、他にも食塩やガムなどが同じ扱いです。
冷凍庫での保存状態に注意
ただし、冷凍庫の状況によってはアイスクリームが劣化する可能性があります。冷凍庫内の温度が一定に保たれていない場合、特に冷凍庫の扉を頻繁に開け閉めすると、温度が一時的に上昇し、アイスクリームが部分的に溶けて再凍結することがあります。この繰り返しが続くと、アイスクリームの表面に氷の結晶ができ、シャリシャリとした食感になり、元々の滑らかな口当たりが失われてしまいます。
また、表面に霜がふくと見た目も悪くなりますが、健康に害があるわけではありません。ですので、風味や食感を気にしない場合は、保存期間が長くても問題なく食べられます。
アイスクリームの保存のポイント
アイスクリームを最高の状態で楽しむためには、以下のポイントに気を付けると良いでしょう:
- 温度変化を避ける:冷凍庫を開け閉めする頻度を減らし、できるだけ温度が安定している環境で保存します。
- 早めに消費する:アイスクリームは長期間保存できますが、購入後なるべく早めに食べることで、風味や食感を損なうことなく楽しめます。
- 冷凍庫の整理整頓:冷凍庫の奥に長期間アイスが放置されないように、定期的に整理整頓することも大切です。
これらの点に注意すれば、アイスクリームの美味しさを長期間保つことができます。
アイスクリームと他の冷凍デザートの違い
アイスクリームと似た冷凍デザートには、アイスミルクやラクトアイスなどがあります。これらは成分によって分類が異なりますが、それぞれの保存方法や品質の安定性も異なります。
- アイスクリーム:乳固形分15%以上、乳脂肪分8%以上のもの。最も乳脂肪分が多く、保存状態が良ければ長期間美味しく食べられます。
- アイスミルク:乳固形分10%以上、乳脂肪分3%以上。アイスクリームに比べて乳脂肪分が少なく、食感がやや軽めです。
- ラクトアイス:乳固形分3%以上。植物性油脂を使用したものが多く、保存環境によっては風味が劣化しやすいので、できるだけ早めに食べることをおすすめします。
アイスクリームは品質が安定しているため長期間保存できますが、他の冷凍デザートは保存状態により風味が変わりやすい場合があります。
関連記事:意外と知らない?アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの違いを簡単解説
結論:アイスクリームはいつ食べても大丈夫!でも…
アイスクリームには賞味期限がないため、冷凍庫の中に長期間保存されていても、食べることに問題はありません。ただし、食感や風味が落ちる可能性があるため、アイスクリーム本来の滑らかさや美味しさを楽しみたいのであれば、購入後できるだけ早めに食べることをおすすめします。
長期間保存されていたアイスでも、健康に害はないので安心してください。冷凍庫の奥から見つけた謎のアイスも、風味が多少落ちるかもしれませんが、食べることは可能です。
アイスクリームを最高の状態で楽しむためには、温度管理と冷凍庫の整理整頓を心掛け、適切に保存しましょう。