セブン&アイ・ホールディングスは4日、コンビニエンスストアのセブンイレブンで使えるスマートフォン決済「7pay(セブンペイ)」で第三者の不正アクセスによる支払いの被害があったと疑われる人数と金額が、約900人の計5,500万円に上ると発表しました(同日午前6時時点)。
運営するセブンペイの小林強社長は記者会見で「被害に遭われたお客さまに深くおわび申し上げる」と謝罪しましたが、ネットでは会見の内容があまりにもヒドすぎると話題になっています。
セブンペイが緊急会見 不正アクセス被害額5500万円か
セブンペイはスマホアプリに表示されるバーコードをレジで読み取ると、チャージしておいた電子マネーで支払いが済む決済サービス。同サービスは1日に始まったばかり。2日に顧客から「身に覚えのない取引があった」との問い合わせを受け、社内調査を実施した結果、不正利用が発覚しました。
同社は「本件で被害にあわれたお客さまには、全ての被害に関して補償を行う」としています。
話題の記者会見がこちら
テレ東が配信した緊急記者会見の模様です。
話題になっているのが30分34秒あたり「ユーザー登録時に二段階認証をされているサービスがほとんどだと思うんですけど、セブンペイでそれをやらなかった理由は?」という質問に対し、セブンペイの小林強社長は「二段階認証……?」と言葉に詰まってしまいます。
その後「私どものセブンペイの基本設計というのは、まずそのセブンIDというのがありまして、それを使った『セブンイレブンアプリ』の一機能としてセブンペイというのが7月1日から入っておりますので、基本的にセブンID、セブンイレブンアプリとセブンペイというのが連携した形で登録という形になっております。そういう意味で二段階云々っていうのと同じ土俵で比べられるのかというのは…すみません私自身はその辺は認識しておりません。」と回答しています。
このやり取りに対し、SNSや掲示板では「二段階認証を知らない人なんているの…」「とりあえず記者会見に連れてこられたおじさんかな?」「俺、二段階認証知ってるから社長になれるんじゃね」と揶揄されています。
二段階認証自体は、特に目新しい技術でもマニアックな技術でもなくGoogleやApple、オンラインバンク等、様々なサービスのアカウント認証方法として普及しています。金銭を取り扱う会社、しかもセブングループという大企業の社長が二段階認証を理解していないというのは利用者としてはとても不安になります。
サービス開始直後の不正アクセス、印象の良くない記者会見、とかなり雲行きの怪しいセブンペイ。群雄割拠のQRコード決済サービスで生き残れるのか、今後のサービス改善に期待したいところです。