iPhoneのAssistiveTouch|画面上の仮想ボタンで操作を快適にする使い方

iPhoneを操作するイメージ

iPhoneを使っていて、「画面の隅に白くて丸いボタンが浮いているのを見かけたことがある」という方、けっこう多いんじゃないでしょうか。あれが今回紹介する「AssistiveTouch(アシスティブタッチ)」です。タップするとメニューが開いて、ホーム画面に戻ったり、音量を変えたり、スクリーンショットを撮ったりと、いろいろな操作が画面の上だけで完結します。

私がこの機能を意識して使い始めたのは、まさにホームボタンの調子が怪しくなったときでした。当時は「ホームボタンが壊れたら修理に出すしかないのかな…」と気が重かったのですが、AssistiveTouchを知ってからは、画面の上のボタンでホームに戻れるので、物理ボタンをほとんど押さずに済むようになったんですよね。

AssistiveTouchは、本来は指や手の操作が難しい方のために用意されたアクセシビリティ機能で、画面上の仮想ボタンから物理ボタンの代わりとなる操作をまとめて呼び出せる仕組みです。

ホームボタンのある機種はもちろん、ホームボタンが廃止された全画面ディスプレイのiPhone(画面下から上にスワイプして操作する世代)でも、AssistiveTouchは今もしっかり現役です。物理ボタンの代わりというより、「よく使う操作を片手でサッと呼び出すランチャー」として便利に使えます。

この記事では、最新のiOSでのAssistiveTouchの設定経路から、ホームボタン代わりの基本的な使い方、スクリーンショットや再起動といった便利な操作の割り当て、さらにメニューを自分好みにカスタマイズする方法まで、WEB制作歴25年の私が初心者目線でかみくだいて解説します。どれも数タップで終わる設定ばかりなので、はじめての方でも迷わず試せるはずです。

AssistiveTouchってどんな機能?

まずは「そもそも何ができる機能なのか」をざっくり押さえておきましょう。

AssistiveTouchをオンにすると、画面上に半透明の丸いボタンが表示されます。これをタップするとメニューが開き、本来は物理ボタンを押したり、本体を振ったり傾けたりして行う操作を、画面の上のタップだけで実行できます。Apple公式の説明でも、「通常は物理ボタンを押したりデバイスを動かしたりして操作する機能に、画面上からアクセスできる」とされています。

具体的には、こんな操作が画面の上だけでできます。

  • ホーム画面に戻る
  • 画面をロックする
  • 音量を上げ下げする
  • スクリーンショットを撮る
  • Siriを呼び出す
  • 本体を振る動作(シェイク)を再現する
  • 端末を再起動する

物理ボタンが効きにくくなったときの代わりとしても、ボタンがへたるのを防ぐ予防策としても役立ちますし、操作が片手で完結するので普段使いの時短にもなります。

ちなみに、丸いボタンはドラッグして画面の好きな端へ移動できます。文字入力や動画視聴のときに邪魔にならない位置へ寄せておけるので、出しっぱなしにしてもそれほど気になりません。使わないときは半透明になって背景になじむのもありがたいところです。

AssistiveTouchの設定方法(最新iOSの経路)

では、実際にオンにしてみましょう。設定経路は昔とは少し変わっていて、現在は「アクセシビリティ」の中の「タッチ」という項目にまとまっています。

古い解説記事だと「設定→一般→アクセシビリティ」と書かれていることがありますが、今のiOSでは「一般」の下ではなく、設定アプリの最初の階層に「アクセシビリティ」が独立して並んでいます。ここを間違えると見つからなくて迷いやすいので、順番に進めていきましょう。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「アクセシビリティ」をタップ
  3. 「タッチ」をタップ
  4. 「AssistiveTouch」をタップ
  5. 一番上の「AssistiveTouch」のスイッチをオンにする

これで画面上に丸いボタンが表示されます。タップすればメニューが開き、すぐに使い始められます。

ボタンをすばやくオン・オフしたいなら、「アクセシビリティ」の一番下にある「ショートカット」にAssistiveTouchを登録しておくと、サイドボタン(ホームボタン機種ならホームボタン)の3回押しで切り替えられて便利です。

もし「設定の場所が変わって探せない」というときは、画面を下に少しスワイプして出てくる検索窓に「AssistiveTouch」と入力すれば、設定画面まで一発でたどり着けます。Siriに「AssistiveTouchをオンにして」と頼んでも切り替えられます。

基本の使い方|ホームボタン代わりにする

AssistiveTouchのいちばん定番の使い方が、ホームボタンの代わりです。とくにホームボタンのある機種で、ボタンの効きが悪くなってきたときに重宝します。

ボタンをタップすると、初期状態では「通知センター」「デバイス」「コントロールセンター」「ホーム」「Siri」といったアイコンが並んだメニューが開きます。この中の「ホーム」をタップすれば、ホームボタンを押したのと同じようにホーム画面へ戻れます。アプリの切り替え(マルチタスク)をしたいときは、「ホーム」をダブルタップすればOKです。

メニューの中の「デバイス」を開くと、画面の回転や音量の調整、画面のロック、消音などができます。さらに「その他」へ進むと、スクリーンショットの撮影や、本体を振る動作(シェイク)の再現、再起動なども選べます。

ホームボタンのない全画面ディスプレイのiPhoneでも、考え方は同じです。普段は画面下から上にスワイプしてホームに戻りますが、AssistiveTouchの「ホーム」をタップしても同じ動きになります。スワイプ操作がしづらい場面や、片手でサッと済ませたいときの近道として使えます。

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もっと便利に|カスタムアクションの設定

AssistiveTouchの本当に便利なところは、ここからです。メニューを開かなくても、ボタンの「タップのしかた」だけで特定の操作を一発で呼び出せます。これが「カスタムアクション」です。

設定では、次の3種類のタップに、それぞれ好きな機能を割り当てられます。

  • シングルタップ(1回タップ)
  • ダブルタップ(2回タップ)
  • 長押し

設定経路は「設定→アクセシビリティ→タッチ→AssistiveTouch」の中にある「カスタムアクション」です。たとえば「シングルタップ=メニューを開く」「ダブルタップ=スクリーンショット」「長押し=Siri」といった具合に、自分のよく使う操作を割り当てておけます。

私のおすすめは、ダブルタップにスクリーンショットを割り当てておくこと。サイドボタンと音量ボタンを同時押しする必要がなくなり、丸いボタンを2回タップするだけで画面を撮れるので、片手でも失敗しにくくなります。

割り当てられる機能はかなり豊富で、スクリーンショット、画面のロック、音量の上げ下げ、Siri、コントロールセンター、通知センター、再起動などから選べます。よく使う操作をボタンに集約しておくと、メニューを開く手間すらいらなくなります。

メニューの中身も自分好みに変えられる

ボタンをタップしたときに開くメニューの中身も、自由に入れ替えられます。使わないアイコンを消したり、よく使う機能を追加したりして、自分の使い方に合わせて整理できます。

設定は「AssistiveTouch」の中の「最上位メニューをカスタマイズ」から行います。各アイコンをタップして割り当てる機能を変更したり、「+」「−」ボタンでアイコンの数を増減させたりできます。表示できるアイコンは最大8個までです。

あれもこれもと詰め込むと、かえって押しにくくなります。普段よく使うものを4つくらいに絞っておくと、メニューが見やすくて押し間違いも減りますよ。スクリーンショット・音量・ロック・ホームあたりに整理しておくと、日常のほとんどの操作がここで完結します。

このあたりの細かいカスタマイズはApple公式のサポートページにも手順がまとまっているので、迷ったら一度目を通しておくと安心です。

参考: iPhoneでAssistiveTouchを使用する(Apple公式サポート)Use AssistiveTouch on your iPhone, iPad, or iPod touch(Apple Support)

こんな場面で役立ちます

最後に、AssistiveTouchが活躍する具体的な場面をいくつか挙げておきます。自分に当てはまるものがあれば、ぜひ設定してみてください。

まず、物理ボタンの効きが悪くなってきたとき。ホームボタンやサイドボタン、音量ボタンが反応しづらくなっても、AssistiveTouchがあれば画面の上から代わりに操作できます。修理に出すまでのつなぎとしても、ボタンへの負担を減らす予防策としても有効です。

次に、片手操作を快適にしたいとき。画面が大きいiPhoneだと、上のほうのボタンや同時押しが片手では届きにくいことがあります。AssistiveTouchのボタンを手の届く位置に置いておけば、よく使う操作を親指1本で呼び出せます。

そして、スクリーンショットを頻繁に撮る方。ボタンのダブルタップにスクショを割り当てておくと、同時押しのコツがいらなくなり、タイミングを外して関係ない画面を撮ってしまうこともなくなります。Webの記事を書く私にとっては、これが地味に一番ありがたい使い方です。

まとめ|AssistiveTouchはホームボタンの有無を問わず今も便利

ここまで、iPhoneのAssistiveTouchについて、設定方法から具体的な使い方までを見てきました。最後に要点をおさらいしておきましょう。

  • AssistiveTouchは画面上の仮想ボタンから物理ボタン代わりの操作を呼び出せる機能
  • 設定経路は「設定→アクセシビリティ→タッチ→AssistiveTouch」
  • ホームボタンのある機種でも、ない全画面ディスプレイ機種でも使える
  • シングル・ダブル・長押しの「カスタムアクション」でよく使う操作を一発呼び出し
  • メニューの中身は最大8個まで自由にカスタマイズできる

もともとはアクセシビリティ機能ですが、物理ボタンの保護や片手操作の時短など、誰にとっても役立つ場面が多い、息の長い便利機能です。

かつては「ホームボタンが壊れたときの応急処置」という印象が強かったAssistiveTouchですが、ホームボタンそのものが姿を消した今でも、スクリーンショットや音量調整、再起動といった日常の操作をまとめて呼び出せる小さなランチャーとして、しっかり役目を果たしてくれます。物理ボタンの効きが気になってきた方はもちろん、「片手操作をもう少しラクにしたいな」という方にも、一度試してみる価値があります。

設定自体は数タップで終わりますし、合わなければスイッチをオフにするだけで元どおりです。まずは「設定→アクセシビリティ→タッチ→AssistiveTouch」をオンにして、画面に出てきた丸いボタンを触ってみてください。きっと、思っていたより手放せなくなりますよ。