車を運転していて、空調を「外気導入」と「内気循環」のどちらにすればいいのか、一度は迷ったことがあるのではないでしょうか。
私は結構こまめに切り替えるタイプで、基本は外気にして、トラックの後ろやトンネル内を走るときだけ内気に回しています。でも、これが本当に正解なのかはずっと半信半疑でした。
結論から言うと「基本は外気導入、内気循環は場面を選んで使う」のが正解です。その理由を、JAF(日本自動車連盟)の検証結果を軸に整理していきます。
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外気導入と内気循環、それぞれの違い
そもそも「外気導入」と「内気循環」とは何なのか、まずはここから。ダッシュボードのスイッチで切り替えられる、あのマークです。

外気導入とは
外気導入は、その名の通り「車の外の空気を取り入れながらエアコンを動かす設定」のこと。矢印が車の外から中へ入ってくるマークです。
外気導入のメリットはこのあたり。
- 窓が曇りにくい
- 常に換気ができて空気がこもらない
- エアコン内部のカビ臭さを防ぎやすい
内気循環とは
内気循環は「外の空気を入れず、車内の空気だけを回して循環させる設定」のこと。矢印が車の中でぐるっと回っているマークです。
内気循環のメリットはこちら。
- 冷暖房が効きやすい(特に真夏の急速冷房で強い)
- 排気ガスや外のニオイ、花粉が車内に入りにくい
- エアコンの負担が減り、燃費が若干良くなることがある
真夏に車内がサウナ状態のとき、手っ取り早く冷やしたいなら内気循環が有利です。外の熱い空気を取り込まないぶん冷房効率が上がり、短時間で車内温度を下げられます。乗り込んだ直後は内気で一気に冷やし、涼しくなったら外気に戻す、という使い方が理にかなっています。
燃費の面でも、外気導入だと外の空気を毎回冷やしたり温めたりするぶんエアコンに余計な力がかかります。内気循環なら一度整えた空気を回すだけなので、エアコンのコンプレッサーが使うエンジンの動力もいくらか節約でき、結果として燃費がわずかに良くなることがあるわけです。
外気導入と内気循環、どっちがいいの?
先に結論から。
基本は「外気導入」。「内気循環」を使うときは、最低でも1時間に1回は換気する。これがJAFの検証にもとづくおすすめです。
2019年5月、JAFが「外気導入」と「内気循環」でドライブしたときの車内環境の違いを検証しました。決め手になったのは、二酸化炭素(CO2)の濃度です。
外気導入ではCO2濃度が常に1,000ppm前後だったのに対し、内気循環では市街地で最大6,770ppmまで上昇。高速道路では最大4,520ppm、郊外・山道では最大4,730ppmと、いずれも大きく跳ね上がりました。
外気導入でCO2の濃度は常に1,000ppm前後でしたが、内気循環では最大で6,770ppm(市街地)でした。一方、O2の濃度もCO2ほど差はありませんでしたが、内気循環の方が最大1%近く低下しました。また、乗車した人の中には、眠気や軽い頭痛を感じる人もいました。
東北大学大学院医工学教授の永富良一氏によると、CO2濃度が3,000ppmを超えると疲労感が増したり、注意力が低下したり、眠気や頭痛を訴える人が増えるそうです。内気循環のままだと、この基準を軽々と超えてしまうということですね。
自動車メーカーの取扱説明書にも「通常は外気導入でお使いください」といった記載があり、今回の検証結果はその裏付けにもなっています。
場面別の使い分けが正解
とはいえ、ずっと外気導入にしていればいいというわけでもありません。場面ごとに賢く切り替えるのがいちばんです。私の使い方も含めて、目安をまとめておきます。
- 基本の走行中:外気導入。空気がこもらず、眠気やだるさを防げます。
- 窓が曇ったとき:外気導入。デフロスターと併用すると曇りが取れやすくなります。内気循環だと湿気がこもって逆効果になりがち。
- トンネル・渋滞・トラックの後ろ・排ガスやニオイが気になるとき:内気循環。外の空気をシャットアウトできます。ただし抜けたら外気に戻すのを忘れずに。
- 真夏の乗り込み直後:内気循環で一気に冷やす。涼しくなったら外気に切り替え。
花粉については、内気循環にこだわらなくても大丈夫。JAFの検証では外気導入でも花粉はごくわずかしか確認されず、最近のエアコンフィルターはある程度花粉を除去してくれます。それより、衣類や乗り降りのときに車内へ持ち込む花粉を落とすほうが効果的だそうです。
短時間の運転ならどちらでも大きな差はありませんが、長距離ドライブでは外気導入と内気循環を上手く使い分けると、快適さも安全性もぐっと上がります。内気循環のまま気づかず何時間も…というのがいちばん危ないパターン。今日から意識してみてください!