5月17日、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が「外気導入」と「内気循環」でドライブした際の車内環境の違いについての検証結果を公開しました。
車を運転する際、車内の空調を外気導入と内気循環のどちらにすればいいのか悩んだことは1度はあるのではないでしょうか?
私は結構小まめに切り替えるタイプで、基本は外気にしてトラックの後ろやトンネル内を走行する時は内気にしています。この運用は本当に正しかったのかな…?
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外気導入と内気循環
そもそも「外気導入」と「内気循環」とはなんなのでしょうか。
外気導入とは
外気導入はその名の通り、車の外の空気を取り入れてエアコンを作動させる設定のことです。
外気導入のメリットは
- 窓が曇りにくい
- 換気ができる
- エアコンのカビ臭さの防止
などが挙げられます。
内気循環とは
内気循環は、エアコンを作動する時に外の空気を取り入れないで車内にある空気を回して循環させる設定のことです。
内気循環のメリットは
- 冷暖房が効きやすい
- 排気ガスや花粉が社内に入りにくくなる
- 燃費が若干良くなる(コンプレッサーの負荷軽減)
などが挙げられます。
外気導入と内気循環、どっちがいいの?
先に結論から。
基本は「外気導入」。「内気循環」を使う場合は、最低1時間に1回は換気を推奨。
とのことです。
JAFの検証によると、外気導入では二酸化炭素濃度は常に1000ppm(パーツ・パー・ミリオン)前後だったが、内気循環では最大で6770ppmになったとのこと。
外気導入でCO2の濃度は常に1,000ppm前後でしたが、内気循環では最大で6,770ppm(市街地)でした。一方、O2の濃度もCO2ほど差はありませんでしたが、内気循環の方が最大1%近く低下しました。また、乗車した人の中には、眠気や軽い頭痛を感じる人もいました。
リンク先のJAFのホームページでは詳しい調査結果が記されています。
東北大学大学院医工学教授の永富良一氏によると、二酸化炭素濃度が3000ppmを超えると疲労感が増えたり、注意力が低下したり、眠気や頭痛を訴える人が増えるそうです。
自動車メーカーの取扱説明書には「通常は外気導入でご利用ください」という記載があるので、今回の調査結果はその理由の裏付けにもなります。
短時間の運転ならどちらでも大差はないと思いますが、長距離運転をする場合は外気導入と内気循環を上手く活用するとちょっとドライブが快適になりそうです。
今回の調査についてインターネットの書き込みを見ると、思いの外「内気循環のまま使っている」という方が多かったので、この調査結果が広く周知されるといいですね。