たった1つの拡散でブログのアクセスが1400倍に!SNSバズの実体験と学び

グラフのイメージ

Webサイトを運営していると、毎日コツコツ記事を書いてもアクセスがなかなか伸びず、心が折れそうになる時期があります。私自身、25年このWeb制作の世界にいて何度もそういう場面を見てきましたし、自分のブログでもまったく同じ思いをしてきました。1日のアクセスが二桁から動かない、更新するのも億劫になる…そんな停滞期は、ブログを続けたことのある人なら身に覚えがあるかもしれません。

ところが、ある日たった1つのSNS拡散をきっかけに、そのアクセスが一晩で約1400倍に跳ね上がるという出来事を、私は実際に経験しました。この記事では、私が体験した「ブログが1つの拡散でアクセス急増した出来事」と、そこから学んだSNS拡散の仕組み・備え・その後の活かし方を、Web制作歴25年の視点を交えてお話しします。

当時の興奮も、ちょっとした怖さも、後から振り返って「ああしておけばよかった」と思ったことも、できるだけ正直に書いていきます。バズは狙って起こせるものではありませんが、起きたときに慌てないための心構えと準備は、事前に持っておくことができます。むしろ、その準備があるかないかで、せっかく訪れてくれた数万人が記憶に残るか、ただ通り過ぎていくだけかが分かれてしまいます。

具体的には、なぜその記事が広がったのかという拡散の仕組み、急なアクセス集中でサーバーを落とさないための備え、そして一度きりの波で終わらせず次につなげる工夫まで、順を追って整理していきます。どれも私が身をもって学んだことばかりです。

これからブログやサイトを伸ばしたい方、SNSとの付き合い方に悩んでいる方、地道に更新しているのにアクセスが伸びず手応えを感じられない方の参考になればうれしいです。

1日のユーザー数が一晩で1400倍になった話

これは以前、私がFC2で運営していたブログでの出来事です。そのブログは数年運営していたものの、アクセス数は一向に伸びず、1日のユニークユーザーは50人程度でした。訪問者が少ないと書くモチベーションも上がらず、更新もそれなりに…という、よくある停滞ブログだったわけです。

事件が起きたのは、2012年6月26日の夜のことでした。

アクセス解析を見たら数字がおかしい

0時前にふとアクセス解析をのぞくと、ユーザー数の表示が「10000」。一瞬、桁を見間違えたのかと思いました。リアルタイムのサマリーには「700」の文字。つまり、その瞬間に記事を読んでいる人が700人いるということです。普段は1日かけて50人のブログですから、何が起きているのか本当にわかりませんでした。

慌てて訪問の多いページを確認すると、1年以上前に書いた「ある記事」にアクセスが集中していました。どうやらフォロワーの多い誰かがSNSで紹介してくれたらしく、そこから記事がとんでもない勢いで広がっていったようです。シェア数はみるみる数千に伸びました(その記事は今も拡散が続き、累計のシェアは10万を超えています)。それまでそのブログの記事が数件以上シェアされたことなど一度もなかったので、桁の違いに笑ってしまったほどです。

翌日のユーザー数は約7万、いつもの約1400倍

翌日のユニークユーザー数は7万弱。普段の約1400倍という、自分でも信じられない数字になりました。うれしい反面、正直に書くと少し怖さもありました。

コメント欄には「今さらこんな古い記事を」「内容が途中じゃないか」といった批判も並びました。それでも、もともとコメントがつくこと自体が珍しいブログでしたから、厳しい言葉ですら少しうれしく感じたのを覚えています。これがいわゆる「バズる」という現象なのか、とSNSの力を身をもって知った夜でした。

なぜその記事は拡散されたのか、後から考えてみた

当時は「運がよかった」で片づけていましたが、Web制作の仕事を重ねるなかで、拡散される投稿には共通点があるとわかってきました。私の記事がたまたまその条件に当てはまっていた、というのが今の見立てです。

感情を動かす内容はシェアされやすい

拡散の起点になるのは、読んだ人の感情を動かすことです。「驚き」「笑い」「共感」「ちょっとした怒り」など、心が動いた瞬間に人は誰かへ伝えたくなります。逆に言えば、整っているけれど心に何も残らない投稿は、いいねは押されてもシェアまでは届きにくいわけです。

なかでも強いのが共感です。「これ、私のことだ」「みんな同じこと思ってたはず」という、言葉にできなかったモヤモヤを代弁してもらえた感覚が、リポストの引き金になります。私の記事も、多くの人が「わかる」と感じる身近なテーマを扱っていたのが大きかったのだと思います。

引用リポストが拡散を加速させる

X(旧Twitter)では、投稿をそのまま再共有する「リポスト」と、コメントを添えて共有する「引用リポスト(引用ポスト)」があります。とくに引用リポストは、紹介者自身の感想という“リアルなクチコミ”が乗るため、元の投稿以上に広がっていくことがあります。誰かの一言が次の誰かの共感を呼び、輪が連鎖していく。あの夜に起きていたのは、まさにこの連鎖だったのでしょう。

また、リポストやいいねなどの反応が集まった投稿は、Xのアルゴリズムに高く評価され、フォロワー以外が見る「おすすめ」にも表示されやすくなります。最初の数千シェアが呼び水となって、面識のない大勢の元へ届いていったわけです。

ひとつ補足すると、「拡散希望」と書いて頼んで広がるものではありません。広がるのは、読んだ人が誰かに見せたくなる中身があるときだけ。順番が逆なのです。

参考:X(旧Twitter)社直伝「#拡散の科学」~リポストが発生する要因とは?~PR視点で分析!SNSで共感される情報発信

バズで一番焦るのは「サーバーが落ちないか」問題

アクセスが1400倍になるというのは、見方を変えればサーバーに1400倍の負荷がかかるということでもあります。せっかく記事が広がっても、肝心のページが「表示できません」では、訪れてくれた数万人をそのまま取り逃がしてしまいます。これは体験して初めて実感した、地味だけれど重大なポイントです。

キャッシュで負荷を肩代わりさせる

WordPressのように記事を毎回データベースから組み立てる仕組みのサイトは、アクセスが集中するとサーバーが処理しきれなくなります。そこで効くのがキャッシュです。一度作ったページをHTMLとして保存しておき、次のアクセスにはそれを返すことで、データベースへの問い合わせを大きく減らせます。LiteSpeed CacheやWP Super Cacheといったキャッシュプラグインは、バズへの最も基本的で効果の大きい備えです。

関連記事:WP Super Cacheのキャッシュエラーを解消する設定方法と対策【最新版】

CDNと画像の軽量化で土台を固める

さらに、CloudflareなどのCDNを使えば、世界中の中継サーバーが代わりにコンテンツを配ってくれるため、元のサーバーの負担がぐっと下がります。あわせて、画像を圧縮したり読み込みファイルを減らしたりして、1ページあたりのリクエスト数を絞っておくことも有効です。突発的なアクセス集中では、画像やCSS、JavaScriptの読み込みが積み重なってサーバーを圧迫するからです。

こうした準備は、バズが起きてから慌ててやるものではなく、平常時に済ませておくものです。チャンスはいつ来るかわかりません。落ちないサイトを先に用意しておくこと自体が、立派なアクセスアップ対策だと考えています。

参考:エックスサーバー|WordPressサイトの負荷対策さくらのクラウド|アクセス集中の影響と対策

一過性のアクセスを「定着」につなげる工夫

正直なところ、7万のアクセスは数日で潮が引くように元へ戻りました。バズはあくまで一時的な波で、それ自体は長くは続きません。本当に大事なのは、その波で来てくれた人を、どれだけ次につなげられるかです。ここを当時の私はほとんど用意できておらず、いちばん悔やんでいる部分でもあります。

関連記事で次の1ページへ誘導する

バズで訪れる人の多くは、その1記事だけを読んで離れていきます。だからこそ、記事の最後やサイドに「関連記事」「あわせて読みたい」を置いて、興味の近い次のページへ案内する仕掛けが効いてきます。1ページで帰る人と、2ページ目・3ページ目へ進む人とでは、サイトの印象がまるで違います。回遊が増えれば、「ここには読みたいものがある」と感じてもらえ、再訪につながりやすくなります。

関連記事:WordPressで関連記事が表示されない時の対処法と今どきの代替プラグイン

受け皿としてのフォロー導線を用意する

もうひとつは、また会うための入り口を必ず置いておくことです。SNSのフォローボタン、メール購読、RSSなど、形は何でも構いません。「面白かった」と思ってくれたその瞬間に次の接点を差し出せないと、せっかくの数万人はただ通り過ぎていきます。当時の私のブログには、この受け皿がほとんどありませんでした。波が引いたあと、手元に何も残らなかったのが正直なところです。

バズを一度きりの花火で終わらせるか、ファンが増えるきっかけにできるかは、訪問者を迎える側の準備次第です。狙って起こせない出来事だからこそ、起きたときに取りこぼさない設計を普段から仕込んでおく価値があります。

参考:Union Media|回遊率を上げるメリットと施策SSC|PV・回遊率とサイトの質

関連記事:Google+終了後のSNSシェアボタン設置方法【X・Facebook・LINE対応】

まとめ:拡散は備えた人のもとに活きる

たった1つの拡散でアクセスが1400倍になった夜は、Web制作を続けるなかでも忘れられない出来事です。あの体験から私が学んだのは、バズは狙って起こすものではなく、起きたときに取りこぼさないよう普段から備えておくものだ、ということでした。感情を動かし共感を呼ぶ中身があれば、X(旧Twitter)の拡散はフォロワーの外まで届きます。そのときサーバーが落ちない準備をしておき、訪れた人を関連記事やフォロー導線で次につなげられれば、一過性の波はファンとの出会いに変わります。

逆に、当時の私のように受け皿がなければ、数万人が来ても波が引けば手元には何も残りません。実際あのとき私が用意できていたのは、FC2のデフォルトで付いていたX(旧Twitter)とFacebookの共有ボタンだけでした。慌てて他の共有ボタンも追加しましたが、後の祭りという面もありました。だからこそ、派手なテクニックよりも、落ちないサーバー・回遊を生む内部リンク・また会うためのフォロー導線といった地味な土台づくりこそが、本当の意味でのアクセスアップ対策だと、今の私は考えています。

そしてもうひとつ。バズはゴールではなく、あくまできっかけにすぎません。広がったあとに「この人の記事をまた読みたい」と思ってもらえる中身を、普段からコツコツ積み上げておくこと。結局はそこに戻ってくるのだと、25年このWebの世界にいて改めて感じています。

もしあなたのサイトにまだ共有ボタンやフォローの入り口がないなら、今日のうちに置いておいてください。次のチャンスは、案外ひっそりとやってきます。

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