「Firefoxの拡張機能、結局どれを入れればいいの?」——ブラウザを乗り換えたり、久しぶりにFirefoxを開いたりしたとき、まずここでつまずく方は多いのではないでしょうか。
正直に告白しますと、この記事はもともと2011年に「私が愛用しているおすすめ拡張機能45選」というタイトルで書いたものでした。当時はとにかく便利そうなアドオンを片っ端から詰め込んで、ニヤニヤしながら紹介していたのを覚えています。45個もあると我ながらどうかしていますね(笑)
ところが、です。その後Firefoxには大きな転換点が訪れました。2017年11月にリリースされた「Firefox Quantum」(バージョン57)から、それまでの古い仕組みで作られたアドオンが一斉に動かなくなってしまったのです。つまり、昔この記事で熱く語っていた拡張機能の多くは、残念ながら今のFirefoxではもう使えません。リンクをクリックしても「お探しのページは見つかりません」と冷たくあしらわれるだけ…という有様でした。
そこで今回、記事をまるごと書き直すことにしました。この記事では、2017年のFirefox Quantum以降も現役で使える「定番の拡張機能」だけを、Web制作歴25年・初心者目線が得意な私がやさしく厳選して紹介します。
古いアドオンをずらりと並べて「これも、あれも」とやるのは簡単ですが、いま読んでくださっているあなたが実際にインストールできなければ意味がありませんよね。だから今回は数を絞りました。「これだけ入れておけば、まず後悔しない」という顔ぶれをそろえたつもりです。難しい専門用語はなるべくかみくだいて説明しますので、Firefoxを使い始めたばかりの方でも、そのまま順番に読めば自分に合う拡張機能が選べるはずです。昔の45選を知っている方は「あのカオスな記事がここまで落ち着いたか…」と、ちょっと笑いながら眺めていただけたら嬉しいです。
そもそも拡張機能(アドオン)って何?
はじめての方のために、ごく簡単におさらいしておきましょう。拡張機能(アドオン)とは、Firefoxにあとから機能を追加したり、もとからある機能をカスタマイズしたりするための小さなプログラムのことです。スマホでいうところの「アプリ」をブラウザに入れるイメージだと思ってください。
たとえば、わずらわしい広告を消したり、パスワードを安全に管理したり、画面を目にやさしい暗い色にしたり。標準のFirefoxではできないことを、自分好みにどんどん足していけるのが拡張機能の楽しいところです。
拡張機能を探したり入れたりする場所は、Mozilla(モジラ)が公式に運営している「Firefox Browser ADD-ONS」というサイトです。Firefoxの設定メニューから「アドオンとテーマ」を開いても、おすすめの拡張機能を見つけることができます。怪しいサイトからダウンロードするのではなく、必ずこの公式サイトから入れるのが安全のコツです。
公式サイトでは、Mozillaが内容を確認した「おすすめ(Recommended)」マーク付きの拡張機能も紹介されています。どれにしようか迷ったら、まずはこのお墨付きの中から選ぶと失敗が少ないですよ。
参考: Mozilla公式サポート「アドオンを見つけてインストールする」
2017年の「Quantum」で何が変わったの?
「昔の拡張機能が使えなくなった」とサラッと書きましたが、せっかくなのでもう少しだけ事情を説明させてください。ここを知っておくと、ネットで見かける古い「おすすめアドオン記事」にだまされなくなります。
2017年11月14日にリリースされたFirefox 57、通称「Firefox Quantum」では、拡張機能の作り方の仕組みそのものが大きく刷新されました。それ以前のFirefoxは「XUL」などと呼ばれる独自の仕組みで作られたアドオンを動かしていたのですが、Quantum以降はこうした昔ながらのアドオンが一切動かなくなったのです。
代わりに採用されたのが「WebExtensions(ウェブエクステンションズ)」という新しい仕組みです。これはChromeなど他のブラウザとも考え方が共通していて、より安全に作れるのが特長です。その分、昔のアドオンほど何でもかんでも自由にいじれるわけではなくなりましたが、安全性と引き換えと思えば納得ですよね。
つまり、2017年より前に書かれた「Firefoxおすすめアドオン」記事に出てくる拡張機能は、そのままでは使えない可能性が非常に高いということです。私の昔の45選もまさにその犠牲者でした…。ネットには古い記事がいつまでも残っているので、紹介されている拡張機能の更新日付には気をつけてくださいね。
ちなみに、この大改革のおかげでFirefoxはずいぶん軽く・速くなりました。当時「重い、重い」とぼやいていた私としては、文句を言いつつもしっかり恩恵を受けている、というわけです。現金なものですね。
参考: Mozilla Add-ons公式ブログ「The Road to Firefox 57」
関連記事:Firefox更新でアドオンが消える・使えない時の原因と対処法【初心者向け】
今も使える定番のおすすめ拡張機能
前置きが長くなってしまいました。お待たせしました、ここからが本題です。2026年の今でも公式サイトで配布されていて、安心して使える定番の拡張機能を紹介していきます。どれも「とりあえずこれを入れておけば間違いない」という鉄板ぞろいです。
uBlock Origin(ユーブロック・オリジン)
広告ブロッカーの大定番です。わずらわしいネット広告や、こちらの行動を追いかけてくるトラッカーをまとめてブロックしてくれます。私の昔の記事では「Adblock Plus」を推していましたが、今や広告ブロックといえばこちらがすっかり主役になりました。
特長は、とにかく動作が軽いこと。たくさんの広告をブロックしているのに、パソコンへの負担が小さいのが嬉しいところです。無料で、しかもオープンソース(中身が公開されている)ソフトなので安心感もあります。もし「最初の1つだけ選べ」と言われたら、私は迷わずこれを挙げます。ネットがびっくりするほど快適になりますよ。
参考: uBlock Origin(Firefox公式アドオンページ)
Bitwarden(ビットウォーデン)
サイトごとに違うパスワードを安全に保管してくれる、パスワード管理の拡張機能です。「全部のサイトで同じパスワードを使い回している」という方、ドキッとしませんでしたか? 私も昔はそうでした。でも、それは正直とても危険です。
Bitwardenを入れておけば、複雑なパスワードを自動で作って覚えておいてくれて、ログイン画面では自動入力までしてくれます。基本機能は無料で使え、スマホアプリと連携できるのも便利です。パスワードの使い回しから卒業したい方に、心からおすすめします。
Dark Reader(ダークリーダー)
どんなWebサイトでも、画面を目にやさしい「ダークモード(暗い背景の表示)」に変えてくれる拡張機能です。夜にパソコンを使っていると、真っ白なページがまぶしくて目が疲れますよね。これを入れておくと、サイト側がダークモードに対応していなくても、自動で暗い配色に整えてくれます。
明るさやコントラストも細かく調整できるので、自分の好みにぴったり合わせられます。長時間ブラウザとにらめっこする方には、地味ですが効いてくる一本です。
Tree Style Tab(ツリースタイルタブ)
たくさんのタブを開きすぎて、どれがどれだか分からなくなる…という方の救世主です。これは開いているタブを画面の横(サイドバー)に縦に並べ、さらに親子関係のある「ツリー(木)」の形で整理してくれます。
あるページから開いたリンクが、そのページの子タブとしてぶら下がって表示されるので、調べ物をしているときに頭の中がスッキリ整理されます。タブを30個も40個も開いてしまう私のような人間には、もはや手放せません。Mozillaの「おすすめ拡張機能」にも選ばれている安心の一本です。
Video DownloadHelper(ビデオ・ダウンロードヘルパー)
これは昔の45選にも入れていた、息の長い拡張機能です。さまざまなサイトから動画や画像をダウンロードできます。Quantumの荒波を乗り越え、今もWebExtensions対応版として現役で配布されているのは、古参ユーザーとしてなんだか感慨深いものがあります。
もちろん、ダウンロードする際は著作権や各サイトの利用規約を守ることが大前提です。便利な道具ほど、使い方には気をつけたいですね。
参考: Mozillaおすすめ拡張機能の一覧(Wikipedia)
関連記事:Firefoxの拡張機能を5個しか入れられなかったら…必須アドオンベスト5
拡張機能は「入れすぎ」に注意
最後に、昔の自分への戒めも込めて大事なことをお伝えします。それは「拡張機能は入れすぎないこと」です。
45個も紹介していた当時の私が言っても説得力ゼロなのですが(笑)、拡張機能はたくさん入れるほどFirefoxの動作が重くなったり、思わぬ不具合の原因になったりします。便利だからとあれもこれも詰め込んだ結果、肝心のブラウザがもっさりしてしまっては本末転倒ですよね。
「自分が本当に毎日使うものだけを厳選して入れる」——これが、長く快適にFirefoxとつき合っていくいちばんのコツです。今回紹介した5つも、まずは気になったものを1つか2つ試してみて、しっくりきたら少しずつ増やしていく。そのくらいのペースがちょうどいいと思います。
もし使わなくなった拡張機能があれば、こまめに削除してあげましょう。お部屋の片づけと同じで、使わない道具を手放すと、びっくりするほど身軽になりますよ。
関連記事:Firefoxに勝手に入る不要なアドオン(拡張機能)を削除・無効化する方法
まとめ
今回は、2017年のFirefox Quantum以降も現役で使える定番の拡張機能を厳選して紹介しました。15年前のカオスな45選から、ずいぶんスッキリした内容になったなあと、書きながら一人で感慨にふけっておりました。
古い「おすすめアドオン記事」に並んでいる拡張機能の多くはすでに使えなくなっているので、必ず公式サイトで配布されている現役のものを、入れすぎないように厳選して選ぶ——これが2026年のFirefox拡張機能との上手なつき合い方です。
あらためて振り返ると、今回おすすめしたのは、広告をブロックする「uBlock Origin」、パスワードを安全に管理する「Bitwarden」、画面を目にやさしくする「Dark Reader」、大量のタブを整理する「Tree Style Tab」、そして動画や画像を保存する「Video DownloadHelper」の5つでした。どれもMozilla公式サイトから安心して導入できる、長く愛されている顔ぶれです。
拡張機能の良いところは、自分の使い方に合わせてブラウザを少しずつ育てていける点にあります。だからこそ、いきなり全部入れようとせず、まずは一番ピンときたものから試してみてください。「これは便利だ!」という小さな感動を積み重ねていくうちに、いつのまにかFirefoxがあなただけのオリジナルなブラウザになっているはずです。
新しいバージョンが出るたびに右往左往してきた私ですが、それでもなんだかんだFirefoxとはもうWeb制作を始めたころからの長いつき合いです。浮気しようとしては結局戻ってくる、そんなことを15年以上くり返してきました。古い拡張機能が一斉に使えなくなったQuantumのときは正直「もうダメかも」と頭を抱えましたが、ふたを開けてみれば動作は軽くなり、必要な定番はちゃんと生き残ってくれて、今ではすっかり快適に使えています。慣れ親しんだブラウザがこうして進化し続けてくれるのは、長年のユーザーとして素直に嬉しいものですね。これからもこのブログで、初心者の方の目線に立った情報をお届けしていきますので、よかったらまた遊びに来てくださいね。