iPhoneでスーパーマリオは遊べる?偽アプリの正体と任天堂公式ゲームの今

スーパーマリオ

iPhoneのApp Storeで「スーパーマリオ」と検索すると、マリオっぽいキャラクターのゲームがずらりと並びます。中には「これ本物?」と首をかしげたくなる、明らかに本家とは違うアプリも混ざっていますよね。アイコンはそれっぽいのに、いざ起動すると見たこともない別ゲームだった、という経験のある方もいるかもしれません。

じつはこの記事、もともとは2012年に私が「App Storeの人気ゲーム上位にスーパーマリオが!」と喜んで開いてみたら、まったくの別物だった、という体験を書いたものでした。当時は任天堂がスマホ向けにマリオを出していなかったので、名前だけ拝借した便乗アプリが堂々と上位に並んでいたのです。私自身、タイトルにつられてダウンロードし、しっかりがっかりした側の人間でした。

あれから状況は大きく変わりました。今では任天堂公式の「Super Mario Run(スーパーマリオ ラン)」をはじめ、本物のマリオがiPhoneで遊べるようになっています。この記事では、当時のような「偽マリオ」アプリの正体と見分け方、そして今あらためて知っておきたいiPhoneで遊べる公式マリオゲームの現状を、まとめて整理しておきます。「結局、スマホでマリオは遊べるの?」という疑問に、この記事だけで答えが出るように書きました。昔の便乗アプリの思い出話としても、これからマリオを遊びたい人の実用ガイドとしても読めるはずです。

2012年当時、App Storeに並んでいた「偽マリオ」の正体

話の出発点として、当時の状況を振り返っておきます。2012年ごろのApp Storeでは、「Super Mario」や「スーパーマリオ」といった名前を付けただけの、任天堂とはまったく無関係なゲームがいくつも配信されていました。私が見つけたものも、アイコンこそマリオ風でしたが、起動すると操作性もグラフィックも本家とは似ても似つかない別ゲームでした。

とくに印象に残っているのは、アプリ内の日本語のひどさです。「それは過ごすことになります」「しない小道具、買います」「私は小道具を買って、ごめんね、と再試行」など、機械翻訳をそのまま貼り付けたような文章がメニューに並んでいました。今でいう自動翻訳ツールに丸投げした結果なのでしょうが、それでいてアプリ内課金の仕組みはしっかり組み込まれている、という危うさがありました。日本語がここまで崩れていると、さすがに公式とは思えませんよね。

ちなみに、私が当時見つけたアプリは、しばらくすると名前が「ミッキー クリボー」のような別物に変わっていました。マリオの名前で人を集めるだけ集めて、問題になりそうになったら看板を掛け替える、といった運用だったのかもしれません。こうした挙動を見ても、本家とはまったく無関係なアプリだったことがよくわかります。

なぜ無関係なアプリが「マリオ」を名乗れたのか

当時はアプリ審査の基準が今ほど厳しくなく、人気キャラクターの名前を検索ワードに紛れ込ませて表示順位を狙う、いわゆる便乗アプリが横行していました。利用者が「マリオ」と検索したときに引っかかるよう、タイトルや説明文に有名タイトルの名前を入れておく、という手口です。

こうしたアプリは権利者からの申し立てなどで突然消えることも多く、課金してもサポートが受けられないリスクがありました。せっかくお金を払っても、ある日アプリごと配信停止になってしまえば泣き寝入りです。マリオに限らず、ポケモンやドラクエといった有名タイトルの名前を借りた非公式アプリには、今も同じ注意が必要だと感じています。当時はそれが「ネタ」として面白がられる空気もありましたが、課金トラブルの種であることに変わりはありませんでした。

今は任天堂公式のマリオがiPhoneで遊べる

ここからが現在の話です。任天堂は2016年12月15日、iOS向けに公式ゲーム「Super Mario Run(スーパーマリオ ラン)」を配信しました。世界151の国と地域で同時にリリースされ、配信開始からわずか4日で4,000万ダウンロードを突破した、れっきとした本物のマリオです。

つまり、かつて「偽物しかない」と嘆いていたiPhoneのマリオは、今では公式アプリとしてきちんと遊べる時代になりました。名前だけ拝借した便乗アプリにわざわざ手を出す理由は、もうありません。

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Super Mario Run(スーパーマリオ ラン)とは

Super Mario Runは、画面の中を自動で走り続けるマリオを、タップでジャンプさせて操作する横スクロールアクションです。片手でも遊べる手軽さながら、コインを集めたり敵をかわしたりと、本家マリオらしい歯ごたえはしっかり残っています。マリオのほかにルイージやピーチ、ヨッシーといったおなじみのキャラクターも使えます。

収録モードは、24コースを巡る「ワールドツアー」、短いコースをテンポよく遊ぶ「リミックス10」、ほかのプレイヤーと記録を競う「キノピオラリー」、集めたコインで自分だけの王国を作る「王国づくり」など。料金は、ダウンロードと一部のプレイは無料で、全コンテンツを解放する場合に1,200円(買い切り)という形です。一度購入すれば追加課金は発生しないので、ソーシャルゲームにありがちな際限のない課金を心配せずに遊べます。

その後、Super Mario RunはAndroid版も配信され、iPhoneでもAndroidでも本家マリオが遊べるようになっています。発売当初は通信環境がないとプレイできない仕様が話題になりましたが、買い切りでこれだけ遊べる公式マリオが手のひらに収まるのは、2012年の状況を思えば隔世の感があります。

Super Mario Run公式サイト:スーパーマリオ ラン|任天堂
配信開始の発表:任天堂株式会社 ニュースリリース(2016年)

マリオ以外にも任天堂の公式スマホアプリは増えている

iPhoneで遊べる任天堂の公式ゲームは、Super Mario Runだけではありません。世界中の都市をテーマにしたコースを走る「マリオカート ツアー」もApp Storeで配信されており、こちらも基本プレイ無料で楽しめます。任天堂は公式サイトでスマートフォン向けアプリの一覧を公開しているので、何が遊べるのかを確認したいときは、まずそこを見るのが確実です。

任天堂 スマートフォン向けアプリ一覧:スマートフォン向けアプリ|任天堂

偽アプリにだまされないための見分け方

公式マリオが当たり前に遊べる今でも、人気タイトルの名前を借りた非公式アプリは完全になくなったわけではありません。ダウンロードする前に、いくつかのポイントを確認するだけで、つかまされるリスクはぐっと下がります。

配信元(デベロッパ名)を必ず見る

App Storeのアプリ紹介ページには、必ず配信元の名前が表示されます。マリオの公式ゲームなら、配信元は「Nintendo Co., Ltd.」です。聞いたことのない会社名や、不自然なアルファベットの羅列になっている場合は、いったん立ち止まったほうが無難です。アイコンやスクリーンショットは本物そっくりに作れても、配信元名までは簡単にはごまかせません。

説明文の日本語とレビューをチェックする

2012年当時の偽アプリがそうだったように、非公式アプリは説明文の日本語が機械翻訳のままで不自然なことが多いです。文章の主語と述語がかみ合っていなかったり、操作説明が意味不明だったりしたら要注意。あわせてレビュー欄を見て、「課金したのに遊べない」「すぐ落ちる」といった声が並んでいないかも確認しておくと安心です。

公式サイトのリンクからたどる

いちばん確実なのは、任天堂の公式サイトやゲームの公式ページに掲載されたダウンロードリンクから入ることです。検索結果の上位に出てきたからといって本物とは限りません。2012年に私がだまされたのも、まさに「検索上位=本物だろう」と思い込んでしまったからでした。先ほど紹介した任天堂のアプリ一覧ページや、Super Mario Runの公式サイトから飛べば、間違って便乗アプリを入れてしまう心配がありません。少し遠回りに思えても、公式の入り口からたどるのが結局いちばんの近道です。

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まとめ:iPhoneのマリオは「本物を選ぶ」時代に

かつてApp Storeを賑わせていた「偽マリオ」アプリは過去の話になり、今では任天堂公式のSuper Mario Runやマリオカート ツアーで、本物のマリオをiPhoneで楽しめます。2012年に私が引っかかったような便乗アプリは、今も探せば見つかるかもしれませんが、配信元と公式サイトさえ確認すれば避けられます。

せっかくなら、ちゃんと作り込まれた公式ゲームで遊んだほうが満足度は段違いです。Super Mario Runは買い切りで追加課金がなく、ゲーム内課金に振り回されたくない人にも向いています。マリオカート ツアーのように基本無料で遊べる公式アプリもあるので、まずは無料の範囲で触ってみて、気に入ったら課金する、という楽しみ方もできます。どちらも配信元は任天堂なので、安心して入れられます。

アプリを選ぶときに見るべきポイントは、結局のところシンプルです。配信元の名前を確認し、説明文とレビューに目を通し、迷ったら公式サイトのリンクからたどる。この三つさえ押さえておけば、偽アプリにお金や時間を奪われることはまずありません。これはマリオに限らず、人気タイトルのアプリを探すときすべてに当てはまる考え方だと思います。

iPhoneでマリオを遊んでみたいと思ったら、まずは任天堂の公式アプリ一覧をのぞいて、今どんなマリオが遊べるのかを確かめてみてください。あの頃の「偽物にがっかり」から、ずいぶん遊びやすい時代になったものだと、振り返るたびにしみじみ感じます。怪しい便乗アプリに引っかかった2012年の私の失敗が、これからアプリを選ぶ誰かの役に立てば、書き直したかいがあったというものです。