【画像】「メディアは事件の一部を切り取って報道する」ことを描いた風刺画

テレビ、新聞、雑誌、ラジオなどのマスメディアのおかげで、我々は大量の情報を簡単に得ることができます。

一眼レフのレンズ玉

しかし、メディアはとても便利な反面、情報の伝達が一方的にされるため偏向報道や世論操作などの問題につながる危険も含んでもいます。そんなメディアの報道について風刺した画像が、非常に的を射ていていたので紹介します。

「容疑者=犯人」ではない

ニュースやワイドショーでは容疑者を犯人と特定したような取材し、報道することが少なからずあります。

まだ容疑者の段階であるにもかかわらず、住んでる地域や家族構成はもちろん、卒業文集や趣味、さらには近所で買っていたお弁当の種類まで全国にさらされてしまうのは、あきらかに行き過ぎではないでしょうか。

容疑者(被疑者)とは

あくまで犯罪を犯した疑いがあるだけで、犯人と決まったわけではありません。

被疑者(ひぎしゃ)とは、捜査機関によって犯罪を犯したとの嫌疑を受けて捜査の対象となっているが、まだ公訴を提起されていない者を指す日本法上の法令用語である。

一般に用いられる容疑者(ようぎしゃ)は、一般に犯罪の嫌疑を受ける者を指す語であり、マスコミ等においては「被疑者」に替えて「容疑者」と呼ぶことが多い。

LINK:被疑者 – Wikipedia

無罪推定の原則(推定無罪)

近代法には推定無罪が基本原則として存在します。推定無罪とは「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」という考えです。

被疑者は捜査機関から犯罪を犯したとの嫌疑を受けているものの、被疑者には法的には無罪であるという推定が働いている。これを無罪推定の原則もしくは推定無罪という。

しかし、現実の社会においては、被疑者とされた者は有罪であるとの誤った観念がまかりとおっており、これに基づく問題が後を絶たない。特に、誤認逮捕がなされた場合には、被疑者とされた者は一貫して法的に無罪であったにも関わらず、マスコミによる名誉毀損報道や社会の誤った認識のために職を失う例、転居を余儀なくされる例、また、一家が離散するなどの例が多発している。

メディアは事件の一部を切り取って報道する

世間への影響力の高いメディアはできる限り真実に基づいて報道されるべきです。しかし、実際は裏付けか不十分なまま報道されたり、時には自分たちにとって都合のいい映像を切り取って報道されることも往々にしてあります。

そんなメディアの報道を風刺した一枚の画像(It’s Media・イッツメディア)を紹介します。

報道の仕方によっては加害者と被害者が逆になることだって十分にありえます。

万が一、容疑者が「シロ」だった場合、メディアで大きく取り上げられた人の人生は大きく狂うことになります。松本サリン事件の河野さんのような冤罪未遂・報道被害事件も実際に存在するのです。

マスコミには推定無罪の原則に則った取材を望むと共に、見ている我々も「容疑者は犯人ではない」という認識を持つようにしたいものです。