「インターネットはウソだらけ」頭ではわかっているつもりでも、実際は不確かな情報を鵜呑みにし、SNSで叩いたり拡散したりしていませんか。
今回は、ネットにあふれている情報がどれほど面白おかしく切り張りされたものか、いくつかの画像を例にお話ししたいと思います。
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有安杏果がももクロを脱退する理由は…いじめ?
先日、突然の引退発表があり世間を驚かせた、ももいろクローバーZ(ももクロ)の有安杏果さん。その脱退理由について、ネットでは以前からあった「ももクロ内のいじめ」ではないかと噂になり、証拠画像も大量に出回っています。
これに対し、5ちゃんねるやTwitterでは「ぼっちワロタw」「うわ、マジで女って陰湿だわ」「こんな露骨にハブかれたら病むわ」などの書き込みが見られました。
私たちが目にする情報は「切り張り」
たしかにこれだけを見るといじめが原因で辞めたと納得してしまいそうです…が、本当にこの画像だけでいじめがあったと言い切れるでしょうか。
もちろんその可能性も否定はできませんが、たまたまそう見える画をピックアップしただけかもしれません。あるいは、メンバー間で少し距離があっただけで、いじめとは全く別の話かもしれません。大切なのは、言われたまま見たままの情報を信じ込まないことです。
ここであるテレビ番組のキャプチャを紹介します。過酷な労働環境で若者に厳しい言葉で説教される高齢者が映されており、いたたまれない気持ちになります。
はい、おわかりだと思いますが、実際に叱責されているのは若者の方です。画像に出ているのが宮崎駿さんなので、すぐに「逆ゥー!」ってわかりますよね。
しかし、この画像に出ているのが見ず知らずの人だった場合はどうでしょう。おそらく見出しと画像だけで判断し、「この若者最低だな!」と叩く人が少なからず出てくると思います。
ネットで拡散している情報のソースをきちんと調べている人は、残念ながらそれほど多くありません。少し前には、東名追突事故の事件についてデマが拡散してしまい、無関係企業に嫌がらせが殺到するという事件もありました。
ソースや裏付けのない情報を元に叩いたり拡散することは、無関係の人間を傷つけたり迷惑をかけることになる危険があります。先のももクロの例で言えば、いじめの存在自体が全くのデマであった場合、メンバーの精神的ストレスは相当なものでしょう。
友人との雑談レベルであれば「ソースは2ちゃん」でも全然いいと思いますが、SNSなどに書き込む場合は、一度その情報の信頼性を確認してから発信することをおすすめします。