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マイナンバーカードの更新はスマホで完結しない|窓口が必要な条件と手順

白いデスク上に置かれたペンスタンドと書類のオフィス風景

郵便受けに、やけに薄い封筒が1通。差出人は「地方公共団体情報システム機構」。

名前だけ見ると何かの勧誘に見えますが、中身は「有効期限通知書」です。マイナンバーカードの期限が近いですよ、という知らせ。ダイレクトメールの束にまぎれると、まず開けません。

この通知書には2種類あります。カード本体の期限が近い人に届くものと、ICチップに入っている電子証明書の期限が近い人に届くものです。表紙はよく似ているのに、そのあとにやることがまるで違います。

マイナンバーカードの交付が始まったのは2016年1月でした。20歳以上で最初の年に受け取った人は、10回目の誕生日が2026年のうちにやってきます。電子証明書のほうは5年なので、2021年に作った人も今年が期限です。

カード本体の更新はスマホから申請できますが、電子証明書の更新だけは市区町村の窓口に行かないと終わりません。

同じ1枚のカードの話なのに、片方は家で数分、片方は平日に役所へ行く用事になります。ここを取り違えると、スマホで申請したまま何週間も待つか、逆に写真も用意せずに窓口へ行って出直すかのどちらかです。

私は、期限が切れることそのものより、通知書を開けないまま3か月が過ぎることのほうが怖いと思っています。薄い紙が1枚、色味もおとなしく、広告の束に入ると二度と出てきません。

期限が切れると、マイナ保険証も、確定申告の電子申請も、コンビニでの証明書発行も止まります。健康保険証としての利用には少しだけ猶予がありますが、それも無期限ではありません。

更新したあとにスマホ用電子証明書を入れ直す手順は、別の記事にまとめてあります。

1枚のカードに、期限が2つ入っている

マイナンバーカードの有効期限は、カード本体とICチップの電子証明書で別々に動いています。

  • カード本体は、18歳以上で受け取った場合、発行から10回目の誕生日まで
  • カード本体は、18歳未満で受け取った場合、発行から5回目の誕生日まで
  • 電子証明書は、年齢に関係なく発行から5回目の誕生日まで

10年のカードを持っていても、途中の5年目に電子証明書だけの更新が一度挟まります。同じカードで更新の用事が2回来て、2回目がカードそのものの作り直しです。

18歳未満で作った子どものカードは本体も5年なので、2つの期限が同じ日にそろいます。こちらは1回で済む。

電子証明書にも2種類あります。ネットでの申請に署名を付ける「署名用電子証明書」と、ログインのときに本人だと示す「利用者証明用電子証明書」。どちらも同じ日に期限が来ます。

「誕生日まで」という決め方なので、期限は人によってばらばらです。4人家族なら、通知書は4回ばらばらに届きます。年度末にまとめて、とはいきません。

参考:デジタル庁の案内

通知書が届いたら、最初に見るのは対象の欄

封を開けたら、どちらの期限の話なのかを先に確かめます。

カード本体の期限なら、通知書に交付申請書IDとQRコードが印刷されています。これがオンライン申請の入口です。電子証明書だけの期限なら、QRコードはありません。申請という工程そのものが無く、カードを持って窓口へ行くだけになります。

QRコードが載っているかどうかが、家で済むか役所へ行くかの分かれ目です。

手続きができるのは、有効期限までの期間が3か月を切った日からです。通知書が届くのも、期限の2か月から3か月前が目安。早すぎる時期に窓口へ行っても受け付けてもらえません。

通知書を捨ててしまった、あるいは引っ越しで届かなかった。その場合は交付申請書IDが分からないのでオンライン申請は使えず、市区町村の窓口での手続きになります。

参考:マイナンバーカード総合サイト

カードの更新をスマホから申請する手順

カード本体の更新なら、申請はスマホで完結します。QRコードを読んで、顔写真を送って、生年月日を入れる。それだけです。

  1. 有効期限通知書に印刷されたQRコードを、スマホのカメラアプリで読み取る
  2. 開いた申請用WEBサイトで、利用規約を確認する
  3. メールアドレスを登録する(確認用のメールが届きます)
  4. メール本文のリンクを開き、顔写真を撮影またはアップロードする
  5. 生年月日と、電子証明書の発行を希望するかどうかを入力する
  6. 内容を確認して送信する

交付申請書IDはQRコードに入っているので、自分で打ち込む必要はありません。番号の打ち間違いが起きないぶん、紙の申請書より安全です。

電子証明書の発行を「希望しない」にすると、マイナ保険証もマイナポータルのログインも使えないカードになります。理由がなければ希望するほうを選びます。

申請してから、市区町村の交付通知書(はがき)が届くまでは1か月ほど。はがきが来たら、本人が窓口へ受け取りに行きます。郵送では受け取れません。

窓口を予約制にしている市区町村もあるので、はがきが届いた日に予約の要否を調べておくと、二度手間になりません。手数料は無料です。

顔写真はスマホで撮ったもので通る

申請の中で、やり直しが発生しやすいのが顔写真です。

スマホ申請では自分で撮った写真をそのまま使えるので、写真館も証明写真機も要りません。ただし「証明写真に準じるもの」という条件があって、6か月以内に撮影した、正面・無帽・無背景の写真であることが求められます。

落ちやすいのは背景です。白い壁のつもりでも、影が出れば背景ありと見なされます。私なら壁から半歩離れて撮ります。影が壁に落ちず、顔にも当たらない距離がそのあたりなので。

前髪が目にかかっている、メガネのレンズに照明が映り込んでいる、というのもよくある差し戻しの理由です。撮り直しはその場でできるので、送信する前に目元だけ拡大して見ておくと確実。

写りにこだわりたいなら証明写真機でも構いません。機械の画面でマイナンバーカードの申請を選べば、撮影からそのまま申請まで進みます。

電子証明書の更新だけは窓口に行くしかない

電子証明書の更新は、オンラインではできません。マイナンバーカード総合サイトのよくある質問にも、理由がはっきり書かれています。発行のときに対面で本人確認をする必要があるから、というのが公式の説明です。

だから、スマホのマイナアプリをいくら探しても更新のボタンは出てきません。新しい電子証明書は、窓口で職員が手元のカードのICチップに書き込みます。カードは作り直さず、中身だけ入れ替わる形です。

手続き自体は短く、カード1枚あれば受けられます。予約が要るかどうかだけ、先に市区町村のサイトで確かめておきます。

期限が切れてからでも手続きはできるので、切れたら作り直しということはありませんが、切れている間はマイナ保険証も電子申請も止まります。

参考:よくある質問

窓口の持ち物と、暗証番号を忘れていたとき

電子証明書の更新で持っていくのは、有効期限通知書とマイナンバーカードの2つです。手数料はかかりません。

窓口では暗証番号を照合します。署名用電子証明書は英数字6文字から16文字、利用者証明用電子証明書は数字4桁。カードを作ったときに自分で決めた、あの番号です。

忘れていても手続きができないわけではありません。横浜市の案内では、本人が手続きして暗証番号が分からない場合、本人確認書類を2点求められることがあると書かれています。自信がないなら、免許証や通帳をもう1点かばんに入れてから出かけます。

代理人に頼む場合は少し重くなります。本人のカード、照会書兼回答書、代理人の顔写真付き本人確認書類。この3つがそろって、はじめて受け付けてもらえます。照会書は事前に取り寄せる必要があるので、思い立った日には行けません。

参考:横浜市の案内

期限が切れると、何が止まるのか

カード本体の期限が切れると、そのカードは本人確認書類として使えなくなります。中の電子証明書もいっしょに止まります。

電子証明書だけが切れた場合は、カードは身分証としては生きています。止まるのはオンラインの本人確認のほうで、マイナポータルへのログイン、e-Taxの電子申告、コンビニ交付、そしてマイナ保険証が対象です。

コンビニ交付が止まるのは地味に効きます。住民票の写しや印鑑登録証明書を土日にマルチコピー機から出していた人は、役所の開庁時間に戻ることになる。気づくのは、たいてい必要になった当日です。

マイナ保険証には猶予があります。電子証明書の有効期限が切れてから3か月間は、そのまま受付で使えます。それを過ぎると失効して、医療機関の端末に「電子証明書が失効しています」と表示されます。

3か月あるなら平気だろうと思いたくなりますが、その間に役所の開いている時間へ一度出向く必要があるので、実際の余裕はそこまでありません。

なお、マイナンバーそのもの(12桁の番号)は、カードの期限が切れても変わりません。入れ替わるのはカードと証明書のほうだけです。

参考:千葉市のよくある質問

スマホ用電子証明書も一緒に失効する

スマホにマイナンバーカードの機能を入れている人は、もう一つ段取りが増えます。

スマホ用電子証明書の有効期限は、申請に使ったカード側の電子証明書と同じ日に設定されています。カード側が失効すれば、スマホの中のほうも連動して失効します。

更新してカードが新しくなっても、スマホ用電子証明書は自動では戻りません。新しいカードを使って、もう一度申請し直す作業が要ります。

その入り口が「マイナアプリ」です。2026年の夏に、マイナポータルアプリとデジタル認証アプリが統合されて名前が変わりました。ログイン、署名、スマホ用電子証明書の設定まで、このアプリ1つで扱います。

すでにマイナポータルアプリを入れていた人は、入れ直す必要はありません。アップデートでマイナアプリになります。デジタル認証アプリを使っていた人には、起動時に移行の案内が出ます。

順番としては、窓口で新しいカードか新しい電子証明書を受け取ってから、スマホ側の再申請です。先にスマホをいじっても進みません。

参考:マイナアプリの案内

まとめ

カード本体は10年、電子証明書は5年。1枚のカードに期限が2つあって、更新のやり方もそこで割れます。

カード本体の更新なら、通知書のQRコードを読むところから申請が始まります。顔写真はスマホで撮ったもので通り、送信まではそう時間がかかりません。あとは交付通知書のはがきを1か月ほど待って、本人が窓口へ取りに行きます。

電子証明書だけの更新には、オンラインの入口がありません。発行時に対面で本人確認をする決まりなので、カードを持って市区町村の窓口へ行くしかない。かわりに持ち物はカード1枚で、手数料も無料です。

子どものカードは本体も5年で、2つの期限が同じ日に来ます。更新の用事が1回で済むのは、このときだけです。

期限が切れたあとでも手続きはできますが、切れている間はマイナ保険証も電子申請もコンビニ交付も止まったままです。マイナ保険証だけは3か月の猶予がつきます。それでも、その間に平日の窓口へ一度行く話なので、余裕と呼べるほどではありません。

通知書が届いた日にQRコードの有無だけ見ておけば、スマホで済む用事か、役所に行く用事かがその場で決まります。

私は窓口の予約だけ先に取る派です。顔写真は何度でも撮り直せますし、はがきが届く日もおおよそ読めますが、予約枠だけは自分では増やせません。空いている日を押さえてから、写真をどう撮るか考えても遅くないと思っています。

スマホにマイナンバーカードを入れている人は、受け取ってからもう一手間。新しいカードでスマホ用電子証明書を申請し直すまでが、今回の更新です。

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