Googleレンズの使い方|写真の文字をコピー・翻訳・検索する裏ワザ

レンズのような球体

紙の資料に書かれた文字を、パソコンでまた一から打ち直す。あの地味な作業に、けっこうな時間を奪われていませんか。

せっかく目の前に文字があるのに、デジタルにするには結局は自分の指が頼り。何行も続くと、それだけでうんざりしてきますよね。海外旅行でレストランのメニューを開いたら、並んでいるのは知らない単語ばかりでお手上げ。散歩の途中で見かけたきれいな花の名前を知りたくても、そもそも検索する言葉が思いつかない。そんな「あと一歩」が届かない場面って、日常に意外なほどたくさん転がっています。

その多くを、スマホのカメラ一台で片づけてくれる無料の機能があります。それが「Googleレンズ」です。カメラを向けるだけで写したものを読み取り、文字ならコピー、外国語なら翻訳、気になるモノならそのまま検索まで、まとめて引き受けてくれます。名前は聞いたことがあっても、「カメラで何かを調べるやつ」くらいの認識で止まっている人が本当に多いんです。私も最初は翻訳アプリの一種だと思い込んでいて、本当の便利さに気づくまでずいぶん遠回りをしました。

けれど一度きちんと使い方を覚えると、もう手放せません。私はWeb制作の仕事を長く続けてきて、紙の資料や画像から文字を抜き出す場面に数えきれないほど出会ってきましたが、今ではその大半をGoogleレンズで済ませています。打ち直しの手間が消えるだけで、作業のストレスが目に見えて減りました。

この記事では、Googleレンズで写真の中の文字をコピー・翻訳・検索する基本の使い方を、iPhoneとAndroidそれぞれの起動方法から順番に解説します。スマホさえあれば今日からすぐ試せる内容です。読み終わったら、手元のカメラをそのへんの文字に向けてみてください。「もっと早く知りたかった」と思うはずです。

そもそもGoogleレンズって何?

Googleレンズは、カメラに写ったものや保存済みの画像の中身をAIが読み取って、いろいろな形で調べてくれるGoogle公式の機能です。単体のアプリというより、Androidに入っている「Google アプリ」の検索バーや、Google フォト、Chromeなどの中に組み込まれている、と考えるとイメージしやすいと思います。

できることは大きく分けて、文字を読み取ってコピーする・外国語を翻訳する・写したものを検索する、の3つです。さらに目の前の植物や建物の名前を調べたり、服やバッグを撮って似た商品の販売先を探したり、勉強でわからない問題を撮影して解き方のヒントを得たり、といった使い方もできます。Googleの公式情報でも、テキスト認識・翻訳・物体や場所の検索・買い物・学習サポートが主な機能として案内されています。

難しく考える必要はなくて、「カメラを向けたものについて、Googleがその場で調べてくれる」と思っておけば十分です。ここからは、特に出番の多い使い方を、起動方法から順に紹介していきます。

参考: Android公式サイト

iPhone・Androidそれぞれの起動方法

まずは入り口から。使う機能は同じでも、スマホによってレンズの呼び出し方が少しだけ違います。自分の端末に合わせて確認しておきましょう。

Androidでの起動方法

Androidの多くは、最初から「Google アプリ」(虹色のGアイコン)が入っています。追加のインストールはほとんどの場合いりません。手順はこうです。

1. 「Google アプリ」を開く
2. 検索バーの右側にあるカメラの形の「Googleレンズ」アイコンをタップ
3. その場で撮るか、右下から保存済みの画像を選ぶ

Google フォトで写真を開いているときは、画面下のレンズアイコンをタップするだけでも起動できます。撮りためた写真の文字を後から読み取りたいときは、こちらのほうが早いですよ。

iPhoneでの起動方法

「うちはiPhoneだから関係ない」と思った方も大丈夫。GoogleレンズはiPhoneでもちゃんと使えます。App Storeから「Google アプリ」を入れれば、検索バーのレンズアイコンからAndroidと同じように起動できます。すでにGoogle フォトを使っているなら、写真を開いてレンズアイコンをタップする流れでもかまいません。

どちらの端末でも、やることは「レンズのアイコンを見つけてタップする」だけです。まずは手近にある英語のパッケージや本のページにカメラを向けて、文字が認識される感覚を一度つかんでみてください。ここさえ越えれば、あとの操作で迷うことはほとんどありません。

使い方①:写真の文字をコピーする

いちばん実用的なのが、写真や紙に書かれた文字をそのままテキストとして取り込む機能です。レンズを起動して文字を写すか、保存済みの画像を読み込ませると、Googleが自動で文字を認識してくれます。カメラを構えた瞬間に文字の上へ線が走るので、うまく読み取れているかもすぐわかります。

文字を選んでコピーするまで

認識された文字の上をタップするか、表示される枠の角をドラッグして範囲を決めます。「テキストを選択」してから「コピー」を選べば、メールやメモ、文書作成アプリにそのまま貼り付けられます。本や雑誌、ホワイトボード、配られたプリントなど、デジタルになっていない文字を一瞬でテキスト化できるわけです。

名刺や紙の資料を打ち直す手間がまるごと消えるので、仕事でも勉強でも効いてくる時短ワザです。私自身、取材メモや手書きの企画書をテキストにするのにこの機能を多用していて、もうキーボードで打ち直す気にはなれません。長文になるほど、ありがたみが増していきます。

パソコンに直接送る合わせ技

同じGoogleアカウントでパソコンのChromeにもログインしていれば、スマホで選んだ文字をそのままパソコン側に送って貼り付けられます。スマホで撮って作業はパソコンで、という流れがなめらかになるので、ここはぜひ覚えておいてほしいポイントです。

参考: Google検索ヘルプ

使い方②:外国語をリアルタイム翻訳する

旅行や買い物で活躍するのが翻訳です。レンズを起動して下のメニューから「翻訳」を選び、訳したい外国語の文字にカメラを向けると、画面の上にリアルタイムで日本語が重なって表示されます。撮ってから訳すのではなく、かざしているだけで言葉が置き換わっていく感覚で、初めて見たときは少し感動しました。

対応言語は100以上。海外のレストランのメニューや看板、商品のパッケージ、説明書など、その場でサッと意味を知りたい場面にぴったりです。翻訳の言語選択で「何語を何語に訳すか」を指定できますが、元の言語は自動で判別してくれることが多いので、基本は「日本語に訳す」にしておけば困りません。

翻訳アプリに文字を打ち込んで調べるのと比べると、スピード感がまるで違います。「この単語だけわからない」という細かい場面ほど、カメラを向けるだけで済む手軽さが効いてくるんです。旅行前に一度試しておくと、現地での安心感がぜんぜん違いますよ。より正確な訳文がほしい文章の翻訳については、こちらの記事も参考になります。

関連記事:Google翻訳より高精度と話題の「みらい翻訳」を試してみたらガチでスゴかった

参考: Android公式サイト

使い方③:写したものをそのまま検索する

3つ目は、言葉で説明しづらいものを「見たまま」調べる検索機能です。名前のわからない花、街で見かけた建物、気になった雑貨など、カメラを向けて検索すれば、似た画像や関連情報を一覧で出してくれます。「これ何だろう?」を、言葉にしなくても調べられるのが面白いところです。

検索のとき、画面に出る枠の角をドラッグすると、写っているものの一部だけを指定して調べられます。たとえば人物が持っているもののうち、バッグだけを選んで検索する、といった使い方ですね。全体ではなく一部を狙えるので、思った以上にピンポイントで探せます。

買い物では、店頭で見かけた服や家具を撮るだけで、似た商品の販売先や価格をネットで一覧表示してくれます。「あの人が着ていた服に近いものがほしい」といった、言葉にしづらい欲しいものほど強いんです。ちょっとした小ネタですが、私は資料づくりでロゴやアイコンの出どころを確かめたいとき、画像の一部を切り取る感覚でこの領域選択を使っています。素材の素性を素早く確認できるのは、Web制作の現場でも地味にありがたいところです。

勉強や暮らしで効くその他の使い方

基本の3つに慣れてきたら、その先の使い方も少しずつ試してみてください。たとえば学習サポート。数学や理科などの問題を撮影すると、解き方の手順や関連する解説を案内してくれます。答えを丸写しするためではなく、つまずいたところの糸口を見つける相棒として頼れます。

ほかにも、料理の写真からレシピの候補を探したり、植物や動物の名前を調べたり、宛名や電話番号を読み取ってそのまま連絡先に登録したり。カメラを向ける対象を変えるだけで、できることがどんどん広がっていきます。まずは3つの基本を軸に、「これ調べられるかな?」と気軽にかざしてみる姿勢が、いちばんの上達のコツです。

まとめ

ここまで、Googleレンズの起動方法と代表的な使い方を紹介してきました。

あらためて整理すると、iPhoneでもAndroidでも入り口は「レンズのアイコンをタップする」だけ。そのうえで、写真や紙の文字を読み取ってコピーする、外国語にカメラを向けてリアルタイムで翻訳する、写したものを言葉なしでそのまま検索する。この3つを押さえておけば、日常のたいていの「調べたい・写したい」はカバーできます。さらに商品検索や学習サポートまで無料で使えるのですから、機能としては出来すぎなくらいです。

正直に言うと、Googleレンズは「知っている人だけが得をしている」典型のような機能だと思います。名前は有名なのに、文字のコピーやパソコンへの転送まで使いこなしている人は、まだそれほど多くありません。だからこそ、今日この記事を読んだあなたが一歩先に行けるチャンスでもあります。打ち直しの手間、翻訳アプリへの打ち込み、調べ方に困る時間。そういう小さなストレスが一つずつ消えていく心地よさを、ぜひ自分の手で確かめてみてください。

私のいちばんのおすすめは、まず「紙の文字をコピーする」使い方から始めることです。効果がわかりやすく、しかも使う頻度がいちばん高いので、便利さを実感しやすいんですよ。慣れてきたら翻訳や検索に広げていけば、気づいたときにはカメラが立派な調べものの相棒になっているはずです。スマホのカメラは、撮るだけの道具じゃありません。今日からは「調べる窓口」としても、どんどん活用していきましょう。