iPhoneのバッテリーを長持ちさせる方法|最新iOSで効く9つの設定

デート中でもずっとスマホを操作する女性

iPhoneを2年ほど使っていると、朝フル充電したはずなのに夕方には残量がギリギリ……そんな経験はありませんか。私もメインのiPhoneを長く使い込むタイプなので、年々進むバッテリーのへたりには毎回がっかりさせられます。新品のころは平気で1日半もったのに、気づけば昼過ぎにはモバイルバッテリーを探している、という具合です。

ただ、バッテリーの劣化は「運」や「ハズレ個体だったから」で決まるものではありません。日々の充電のしかたと、ほんの少しの設定を見直すだけで、1回の充電の持ちも、バッテリー自体の寿命も、目に見えて変わってきます。しかも特別なアプリや難しい裏ワザは不要で、Appleが公式に推奨している方法ばかりです。

この記事では、最新のiOSに合わせて「今の正解」となるiPhoneバッテリー長持ち術を、充電のコツと設定の見直しの両面から9つにしぼって紹介します。2012年ごろの記事に残りがちな、手間のわりに効果の薄い古いテクニックはあえて外し、Apple公式サポートの情報を一次ソースとして全面的にまとめ直しました。

「バッテリー交換にお金をかける前に、まず自分でできることを全部やっておきたい」「いま使っているiPhoneを少しでも長く現役で使いたい」という方に向けた内容です。読み終わるころには、自分のiPhoneのどこを直せば持ちが良くなるのかがはっきりして、今日からすぐ手を動かせるようになっているはずです。

そもそもバッテリーが劣化する一番の原因は「熱」

細かい設定の前に、まず大前提を押さえておきます。iPhoneのバッテリーにとって最大の敵は熱です。Appleは、周囲の温度が35℃を超える環境にiPhoneをさらすと、バッテリー容量が永久に低下するおそれがあると明記しています。理想的な動作環境は16〜22℃あたりです。

つまり、真夏の車内のダッシュボードや直射日光の当たる窓辺に置きっぱなしにするのが、もっともやってはいけない使い方ということになります。充電しながらゲームや動画で本体が熱くなり続けるのも、熱と高負荷が重なるので避けたいところです。

分厚いケースをつけたまま急速充電して本体がアツアツになるようなら、いったんケースを外して冷ましてあげるだけでも違います。難しい設定をいじる前に、まず「熱くしない」を意識する。これがバッテリー長持ちの土台です。

参考: Apple「バッテリー – パフォーマンスを最大限に引き出す」

関連記事:スマホ発熱対策の決定版!原因から今すぐできる冷却方法まで徹底解説

充電のしかたを見直す(ここが一番効きます)

設定変更よりも先に効果が出やすいのが、毎日の充電習慣です。最近のiPhoneには、バッテリーの負担を自動で減らしてくれる機能が標準で入っています。まずはここを使いこなしましょう。

1. 「最適化されたバッテリー充電」をオンにしておく

iPhoneには、満充電の状態で放置される時間をできるだけ短くする「最適化されたバッテリー充電」という仕組みがあります。寝る前に充電器につなぐと、いったん80%で充電を止め、あなたが使い始める時刻を予測して、その直前に100%になるよう仕上げてくれる機能です。

満充電のまま長時間つなぎっぱなしにするとバッテリーは傷みやすいので、その時間を縮めてくれるわけです。iPhoneがあなたの生活パターンを学習して動くため、効果が出るまで2週間ほどかかります。初期設定では基本オンになっていますが、念のため確認しておくと安心です。

確認は、iPhone 14以前なら「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」で「最適化されたバッテリー充電」をオンに。iPhone 15以降は「設定」→「バッテリー」→「充電」から確認できます。

2. iPhone 15以降は「充電の上限80%」を検討する

iPhone 15以降では、充電の上限を80〜100%のあいだで5%刻みに設定できるようになりました。100%付近はバッテリーへの化学的な負荷が高いため、上限を80%にしておくと劣化のスピードをさらに抑えられます

毎日たっぷり充電して使い切る人より、「充電しっぱなしの時間が長い人」「在宅でデスクに置いたまま使う人」に向いた設定です。設定は「設定」→「バッテリー」→「充電」から。私のように1日もてば十分という使い方なら、80%固定はかなりおすすめです。

参考: Apple Support「Charge Limit と最適化されたバッテリー充電について」

3. 高温・低温での充電と「使いながら充電」を避ける

充電中は本体が発熱しやすく、そこに高温環境が重なると劣化が加速します。暑い場所での充電は避け、本体が熱を持っているときは少し冷ましてからつなぐのがコツです。長期間しまっておく場合は、満充電でも空っぽでもなく、50%前後にしてから保管するのがApple推奨です。

関連記事:スマートフォンのバッテリー寿命を延ばす充電方法とは?6つのパターンで解説

バッテリーの減りを抑える設定6つ

ここからは、1回の充電をできるだけ長く持たせるための設定です。全部やる必要はありません。自分の使い方に合うものから取り入れてください。

4. 低電力モードを使う

残量が心もとないときの切り札が低電力モードです。オンにすると画面の明るさや一部のバックグラウンド動作、システムのアニメーションなどを自動でしぼり、消費電力を抑えてくれます。バッテリー表示が黄色くなるのが目印です。

「設定」→「バッテリー」からオンにできるほか、コントロールセンターにボタンを追加しておくとワンタップで切り替えられて便利です。充電して残量が増えると自動でオフに戻ります。

5. 画面の明るさを下げる・自動調節をオンにする

画面はiPhoneの中でもっとも電気を食うパーツのひとつです。明るさを少し落とすだけで体感できるほど持ちが変わります。「設定」→「画面表示と明るさ」でスライダーを下げ、さらに「明るさの自動調節」(アクセシビリティ内)をオンにしておくと、周囲の明るさに合わせて勝手に調整してくれます。

6. 自動ロックの時間を短くする

テーブルに置いたiPhoneが、つけっぱなしのまま光り続けている——これは地味に電池の無駄です。「設定」→「画面表示と明るさ」→「自動ロック」を30秒〜1分など短めにしておくと、無操作のときにサッと消えてくれます。簡単なわりに効く設定です。

7. Appのバックグラウンド更新を見直す

使っていないアプリが裏で勝手に通信や更新をしていると、知らないうちに電池を消費します。「設定」→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」で、常に最新である必要のないアプリだけオフにしましょう。全部オフにすると通知の即時性などが落ちるので、SNSや必要なアプリは残し、めったに開かないアプリをしぼるのが現実的です。

8. 位置情報の使い方を絞る

地図やカメラなど位置情報を使うアプリは便利ですが、常時取得は電池を消耗します。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」で、アプリごとに「このAppの使用中のみ」へ変更しておくと、必要なときだけ使われるようになります。

9. iOSは最新の状態にしておく

意外と見落とされがちですが、Appleは最新のiOSを使うことを推奨しています。アップデートには省電力の改善が含まれることが多く、古いバージョンのままだと無駄な消費が残っている場合があります。「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で確認しておきましょう。

自分のバッテリーの状態を確認する方法

設定を整えたら、現状も把握しておきましょう。「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」を開くと、「最大容量」という項目が表示されます。これは新品時を100%としたときの、今のバッテリーの体力です。

一般に最大容量が80%を下回るとフル充電してもすぐ減る感覚が強くなり、交換を検討する目安になります。逆に、まだ90%以上あるのに急に持ちが悪くなった場合は、設定や特定アプリの消費が原因のこともあります。同じ画面でアプリごとのバッテリー使用状況も見られるので、極端に消費の多いアプリがないかチェックしてみてください。

まとめ:今日からできる「効く順」に整理

iPhoneのバッテリーは、特別な道具を買わなくても日々の使い方しだいでしっかり守れます。今回9つ紹介しましたが、全部を一度にやろうとする必要はありません。効果の大きいところから順に手をつけるのがコツで、まず見直してほしいのは充電まわりです。

「熱を避ける」「最適化されたバッテリー充電(iPhone 15以降なら充電の上限80%)を使う」「満充電のまま長時間つなぎっぱなしにしない」——この3つだけで、バッテリーの寿命を延ばす効果はかなり大きいです。そのうえで、低電力モードや画面の明るさ、自動ロック、Appのバックグラウンド更新、位置情報といった設定を、自分の使い方に合わせて少しずつ足していくと、1回の充電の持ちもじわじわ伸びていきます。

反対に、昔ながらの「使っていないアプリのタスクをこまめに全消しする」「Wi-FiやBluetoothを常にオフにしておく」といった方法は、手間のわりに効果が薄いので無理にやる必要はありません。それよりも、本体を熱くしない、満充電で放置する時間を減らす。この2点に意識を向けるほうが、はるかに効きます。

バッテリーはたしかに消耗品ですが、ていねいに付き合えば交換のタイミングを確実に先延ばしできます。私自身、充電習慣を見直してからは同じ機種でも体感の持ちがずいぶん変わりました。まずは「設定」→「バッテリー」から今の最大容量を確認して、できそうなところから始めてみてください。

関連記事:iPhoneのバッテリーを節約して長持ちさせる7つの設定方法

参考: Apple Support「Charge Limit と最適化されたバッテリー充電について」 / Apple「バッテリー – パフォーマンスを最大限に引き出す」