地下の通路に下りたとき、駅のホームで電車を待っているとき、建物の奥の部屋に入ったとき。楽天モバイルのスマホが急に圏外になったり、電波の表示は出ているのにページが開かなかったりすることがあります。2026年10月にauの電波を借りられる地域が絞られてからは、ローミングが外れた地域で通信できないという声もSNSに出ています。
私もいま、楽天モバイルをNothing Phone (3)で使っていて、まさにこの3か所と電車での移動中につながりにくくなります。機内モードを入れ直したり再起動したりすると一時的には戻るのですが、時間がたつとまたつながらなくなります。
この記事では、楽天モバイルが地下や建物の中でつながりにくい理由と、2026年10月から始まったauローミングの縮小、公式が案内している確認の手順、それでも続くときの手の打ち方をまとめます。
機内モードの入れ直しはその場しのぎとしては十分役に立ちますが、場所が原因なら何度やっても同じことが起きるので、原因がスマホ側か場所側かを先に切り分けるほうが早く片づくと私は考えています。
楽天モバイルがつながりにくいのは、地下・建物の奥・電車の中
つながりにくい場所には共通点があります。電波をさえぎる壁や地面が多いことです。
楽天モバイルの自社回線で主に使われているのは、Band 3と呼ばれる1.7GHzの周波数です。電波は周波数が高いほど障害物に弱く、壁を何枚も抜ける建物の奥や、地面の下にある地下街・地下の駅は届きにくくなります。電車の中も、走りながら基地局を次々に切り替えるうえ、トンネルや駅のあいだで電波が途切れやすい場所です。
楽天モバイルも手は打っていて、障害物に強い700MHz(Band 28・いわゆるプラチナバンド)の商用サービスを2024年6月27日に始めています。ただ、どこで700MHzが使えるかは公開されておらず、サービスエリアマップを見ても判別できません。「エリア内なのにつながらない」は、楽天モバイルではわりとよくある話だと思っておいたほうが、無駄に端末を疑わずに済みます。
参考:楽天モバイルの5G/4G対応周波数帯(バンド)まとめ・解説(getnine)
2026年10月から、auの電波を借りられる場所が減った
もう1つ、最近つながりにくくなったと感じる人に関係しそうな話があります。
楽天モバイルは、自社の基地局が足りない場所で、KDDIからauの電波を借りていました(パートナー回線・auローミング)。この契約は2026年9月30日でいったん終わり、10月からは楽天モバイルの基地局の整備が追いついていない一部の地域だけで、新しい枠組みのもと続いています。KDDIは、借りられる地域を順次縮小していくとしています。
どれくらい減ったのかは公式の数字が出ていません。KDDIが公開した9月末と10月以降のエリアの地図を、ジャーナリストの石川温さんが画像から読み取った分析では、政令指定都市など18市の合計で約37%減、神戸市は59%減、横浜市・さいたま市・千葉市は50%前後減っていました。あくまで地図の画像からの推計です。
私がNothing Phone (3)を使い始めたのも10月なので、このローミングの縮小と重なっています。ただ、私のつながりにくさがこれのせいなのかは分かりません。自分の生活圏が対象だったかは、KDDIの「ローミングサービス提供エリア」のページで9月末と10月以降の地図を見比べると確かめられます。
参考:楽天モバイル向けローミングサービス提供エリア(KDDI)
まず試す:楽天モバイル公式の確認手順
ずっと使えていたのに突然圏外になったなら、最初に見るのは2つ。料金の支払いが止まっていないかと、楽天モバイルの障害情報です。どちらも問題なければ、公式のよくある質問にある手順を上から試します。
- [モバイルデータ]をオフにして、もう一度オンにする
- 機内モードをオンにして、もう一度オフにする
- Wi-Fiをオンにして、もう一度オフにする
- 起動中のアプリをすべて終了する
- [設定]→[デバイス情報]で電話番号が出ているか確かめる(「不明」ならSIMが認識されていない)
- 電源を切り、SIMカードなら一度取り出してセットし直す(eSIMは電源を入れ直すだけ)
- 窓際や屋外など、電波の届きやすい場所へ移って確かめる
Androidなら、[設定]→[ネットワークとインターネット]→[モバイルネットワーク]→[Rakuten]で[SIMを使用]がオンになっているかも見ておきます。デュアルSIMで使っている場合、データ通信の回線が楽天モバイル以外に切り替わっていた、というのもありがちです。
SIMカードに傷や汚れがあるときは再発行になり、SIMカードは手数料3,300円、eSIMは無料です。OSも最新にしておくよう案内されています。
参考:圏外になりつながらない場合、どうすればよいですか?(楽天モバイル)
機内モードの入れ直しが一時的にしか効かない理由
私がその場でやっているのは、機内モードの入れ直しと再起動です。
これで戻るのは、電波を一度手放して、そのとき拾える基地局をつかみ直すからだと理解しています。逆に言えば、つかみ直した先がそもそも弱い電波なら、少し歩いたり電車が動いたりしただけで、またつながらなくなるわけです。私のNothing Phone (3)で「一度は直るのに、時間がたつとまた」となるのは、この形だと考えています。
つまり、機内モードで直ってまた戻るなら、スマホの故障というより場所の電波の問題である可能性が高い、ということ。何度入れ直しても電波そのものは強くならないので、私なら1〜2回試して戻らなければ、場所を変えるかWi-Fiに切り替えます。
反対に、窓際や屋外に出てもつながらない、ほかの人の楽天モバイルはつながっている、という場合はスマホかSIMの側を疑う番。上の手順の5〜6番目(電話番号の表示とSIMのセットし直し)を確かめてください。
電波の表示はあるのに、データだけ止まるとき
圏外ではなく、アンテナの表示は出ているのにページもアプリも読み込まない。こちらのほうが厄介です。
9月30日の石川温さんの記事では、ローミングが外れた地域で、楽天モバイルのアンテナは立つのにデータが流れてこない場所が増えると見込んでいました。表示が出ているからといって、使える電波をつかんでいるとは限らない、ということですね。この場合も、窓際や屋外へ移って戻るなら場所の問題です。
場所を変えても、どこでもデータだけが通らないなら、APN(データ通信の接続先の設定)を見ます。楽天モバイルで買った機種など「楽天回線対応製品」は自動で設定されますが、そうでない機種は手で入れることがあり、APNは[rakuten.jp]、APN名は「楽天(rakuten.jp)」です。Androidでは多くの場合、[モバイルネットワーク]の中の[アクセスポイント名]にあります(項目名は機種によって違います)。ほかの格安SIMで使っていたiPhoneは、APNを入れる代わりに前の会社の構成プロファイルを削除します。
参考:他社で利用していた製品でAPN設定は必要ですか?(楽天モバイル)
それでも続くなら:電波改善・調査依頼と4G固定
スマホとSIMに問題がなく、サービスエリアマップでエリア内なのにつながらない場所があるなら、楽天モバイルの「電波改善・調査依頼」から連絡できます。受付は午前9時から午後6時で、順に返信が来ます。自宅や職場のように毎日いる場所なら、出しておく価値はあるでしょう。
電車での移動中など、電波が弱い場所を通り抜けるだけのときは、5Gをオフにして4Gに固定すると落ち着くことがあります。5Gと4Gの境目で切り替えを繰り返すのを止められるからです。手順は機種ごとに別の記事にまとめています。
まとめ
楽天モバイルの自社回線は1.7GHzが中心で、壁や地面にさえぎられる建物の奥・地下・電車の中では届きにくくなります。障害物に強い700MHzは2024年6月27日に始まりましたが、使える場所は公開されていません。
さらに2026年10月からは、auの電波を借りられる地域が一部に絞られ、KDDIは順次縮小するとしています。生活圏が対象だったかは、KDDIの地図で9月末と10月以降を見比べれば、すぐに分かりますよ。
突然つながらなくなったら、支払いと障害情報を見たうえで、モバイルデータ・機内モード・Wi-Fiのオンとオフ、電話番号の表示の確認、SIMのセットし直し、窓際への移動の順に試します。機内モードで直ってもまた戻るなら、スマホより場所の電波を疑うのが近道で、毎日いる場所なら電波改善・調査依頼、移動中なら4G固定が次の手です。
私のNothing Phone (3)は、いまも地下や駅のホーム、建物の奥に入ると同じことが起きるんです。機内モードの入れ直しで一時的に戻っても、時間がたつとまたつながらなくなるので、私はこれを故障ではなく場所の電波の問題だと受け止めています。毎日いる場所でこれが起きるなら、機内モードを何度も入れ直すより、電波改善・調査依頼を出してしまうほうが早いと思います。