超クオリティ!フィギュアで作るドラゴンボールのストップモーションアニメが凄い

ドラゴンボール

「フィギュアって、飾って眺めるものでしょ?」——そう思っていた私の常識を、見事にひっくり返してくれた動画があります。それが、ドラゴンボールのフィギュアを1コマずつ動かして作った「ストップモーションアニメ」です。

このページはもともと、あまりのクオリティの高さに興奮して紹介した一本の動画から始まりました。トランクスとピッコロが本気でぶつかり合うバトルが、止まっているはずのフィギュアでぬるぬると動くのですから、初めて観たときは思わず声が出たほどです。あの有名な「It’s over 9000」まで飛び出してくるあたり、作り手の愛がもう本物なんですよね。

この記事では、その話題のストップモーションアニメをあらためて紹介しつつ、コマ撮りという技法の面白さや作り方の概要、他の名作ファンアニメ、そしてファン制作と公式の権利の線引きまで、長年WEB制作をしてきた私が読み物としてやさしくお届けします。

古い記事だと「紹介していた動画がもう観られない…」というのはよくある話。そこで今回、紹介している動画が今もちゃんと視聴できるかをきちんと確認したうえで、当時よりぐっと中身を膨らませてお届けします。

ドラゴンボール世代の方はもちろん、「コマ撮りってどうやって作るの?」と気になっている方にも楽しんでもらえる内容にしました。動画そのものを観るだけでも十分ですが、作り方の裏側や他の名作を知ると、楽しさが何倍にも広がるはずです。それでは、ファンの情熱が詰まった世界をのぞいていきましょう。

話題のドラゴンボール・ストップモーションアニメを観てみよう

まずは、この記事のもともとの主役である動画から紹介します。タイトルは「Dragon ball Z Stop Motion – Piccolo VS Trunks」。フィギュアを1枚ずつ撮影してつなげた、いわゆるコマ撮りアニメです。

2026年6月時点であらためて確認したところ、この動画は今もYouTubeで問題なく視聴できました。古い紹介記事だと肝心の動画がリンク切れになっていることも多いので、現役で残っているのは嬉しいかぎりです。

内容はというと、トランクスとガンダム(モビルスーツ)の戦闘から幕を開けます。前半は楽勝ムードのトランクスでしたが、後から現れたピッコロとの戦いは息を飲むほどの攻防に。劣勢に追い込まれたトランクスは超サイヤ人へと変身し…という、ファンならニヤリとする王道の展開です。

見どころは、なんといってもその再現度の高さ。高速移動の残像のような動き、エネルギー波が放たれる瞬間、打撃の効果音、さらにはピッコロの腕が伸びて再生するシーンまで、原作の「あの感じ」がしっかり詰め込まれています。止まっているフィギュアがここまで生き生き動くのかと、何度観ても感心してしまいます。

ファンはもちろん、ドラゴンボールをよく知らない方が観ても十分楽しめる完成度です。まずは何も考えず、純粋に「フィギュアが戦う」という奇跡の数分間を味わってみてください。

出典: Dragon ball Z Stop Motion – Piccolo VS Trunks(YouTube)

そもそもストップモーション(コマ撮り)って何?

動画を楽しんだところで、「これ、どうやって作っているの?」という疑問が湧いてきますよね。ここでは、コマ撮りという技法の仕組みをかみ砕いて説明します。

ストップモーションとは、被写体を少しずつ動かしながら1枚ずつ写真を撮り、それを連続再生することで「動いて見える」アニメーションのことです。日本語では「コマ撮り」と呼ばれます。粘土人形を使った「クレイアニメ」や、人形を使ったパペットアニメも、この仲間です。

ポイントは、映像が「パラパラ漫画」と同じ原理でできているということ。1枚1枚は止まった写真なのに、高速で切り替えると人の目には動いて見える、という錯覚を利用しているんです。

ここで関わってくるのが「フレームレート(fps)」という考え方。これは1秒間に何枚の画像を表示するか、という数字です。たとえば24fpsなら1秒あたり24枚、12fpsなら12枚の写真が必要になります。枚数が多いほど動きはなめらかになりますが、その分だけ撮影する手間も跳ね上がります。

つまり、数秒のシーンを作るだけでも、フィギュアをほんのわずかに動かしては撮影し、また動かしては撮影し…という地道な作業を何十回、何百回と繰り返すわけです。冒頭の動画があれだけ動いているということは、その裏に気の遠くなるような撮影枚数があるということ。クオリティの高さに改めて頭が下がりますよね。

最近はスマホアプリでも手軽にコマ撮りに挑戦できるようになっていて、お子さんの自由研究や趣味として楽しむ人も増えています。「自分でもやってみたい」と思ったら、まずは身近なおもちゃと三脚代わりの固定台から始めてみるのがおすすめです。

参考: ストップモーションの作り方(株式会社シーズン) / コマ撮り動画とは?(メディア博士)

関連記事:【動画】ドラゴンボールのフィギュアを使ったストップモーションアニメの続編がやっぱりスゴい!

ドラゴンボール以外にもある!世界の名作ファンアニメ

ファンの情熱が生み出すすごい作品は、ドラゴンボールだけではありません。せっかくなので、世界で話題になった名作ファン制作をいくつか紹介します。

まず外せないのが、ロボット・アンダードッグ(Robot Underdog)が手がけた実写ファンフィルム「Dragon Ball Z: Light of Hope」。これはストップモーションではなく実写+CGの短編ですが、未来トランクスの物語を本気で映像化した完成度が世界中のファンを驚かせました。「これ本当にファンメイドなの?」と疑うほどのクオリティで、海外メディアからも高い評価を受けた一本です。

コマ撮りの世界に目を向けると、おもちゃや日用品を主役にした作品もたくさんあります。フィギュアやレゴを使ったバトル動画、文房具が勝手に動き出すコマ撮りなど、ジャンルは実にさまざま。プロの作品では、ピクサーの「トイ・ストーリー」のように「おもちゃが動く」世界観そのものが、コマ撮りの楽しさと地続きになっていると言えます。

こうしたファン作品に共通しているのは、原作への深い愛情と、それを形にする途方もない手間です。誰かに頼まれたわけでもないのに、好きだからこそ膨大な時間をかける——その純粋さが、観る側の心を打つんですよね。

「公式のアニメとはまた違う味わい」が、ファン作品の魅力。プロの技術とは別の、手作り感あふれる温かさがそこにはあります。気に入った作品があれば、作り手の他の動画もぜひのぞいてみてください。

参考: Dragon Ball Z: Light of Hope(Robot Underdog 公式)

関連記事:トイ・ストーリーを本物のおもちゃで全編実写化「Live Action Toy Story」

ファン制作と公式の「権利の線引き」も知っておこう

こうしたファン作品を楽しむうえで、頭の片隅に置いておきたいのが「著作権」の話です。ちょっと固いテーマですが、安心して楽しむために大事なところなので、さらっと触れておきます。

原作のキャラクターやデザインを使って作る動画やイラストは、いわゆる「二次創作」にあたります。本来、こうした創作は権利者の許可なく行うと著作権法に触れる可能性があり、私的に楽しむ範囲を超えて公開する場合はグレーゾーンを含む——というのが大前提です。

実際、ドラゴンボールについては作品個別の二次創作ガイドラインは見当たりません。出版元の集英社は、個人へのキャラクター利用の許諾は行っておらず、作品のキャラクターや画像を使った動画などをネット上に公開・配布することは認めていない、という立場を公式に示しています。つまり、ファン作品の多くは「公式にお墨付きをもらっているわけではない」という、黙認のうえに成り立っているのが実情なんですね。

それでも世界中で膨大なファン作品が作られ、今も楽しまれ続けているのは事実です。多くの権利者が、ファン活動を強く取り締まらずにいてくれる——その暗黙の寛容さに、ファン文化が支えられている面は大きいといえます。

ここで線引きとして意識したいのが「営利か非営利か」です。純粋に好きで作って共有するのと、二次創作で収益を得ようとするのとでは、話がまったく変わってきます。継続的に販売したり、再生回数で大きく稼ごうとしたりすると、営利目的とみなされてトラブルになりやすいので注意が必要です。

ファンとして大切なのは、原作と作り手への敬意を忘れないこと。「好きだから作る・楽しむ」という気持ちを大事にしつつ、権利者の意向を尊重する。そのバランス感覚があってこそ、ファン文化は気持ちよく続いていきます。気になることがあれば、マンガ・書籍は集英社、アニメ・映画は東映アニメーションが窓口になっています。

参考: 作品のキャラクター等の利用について(集英社FAQ) / ファンアートと著作権法の関係(骨董通り法律事務所)

まとめ:止まったフィギュアに命を吹き込む、ファンの情熱に乾杯

飾るための存在だったはずのフィギュアが、1コマ1コマの地道な積み重ねによって、まるで生きているかのように動き出す——それがストップモーションアニメの魔法です。今回紹介したトランクスVSピッコロの動画は、その魔法をぎゅっと凝縮した、ファンメイドの名品でした。

記事の内容を、最後にもう一度おさらいしておきましょう。話題のコマ撮り動画は2026年6月時点でも視聴可能で、原作のバトルを驚きの再現度で楽しめます。コマ撮りはパラパラ漫画と同じ原理で、1秒に何枚もの写真を撮る根気のいる作業の結晶です。

さらに、世界には「Light of Hope」のような本格的なファンフィルムや、おもちゃを主役にしたコマ撮り作品がたくさんあります。どれも、原作への愛と途方もない手間が生んだ宝物です。そして楽しむ側としては、二次創作と公式の権利の線引き——とりわけ営利か非営利かの違いを意識し、作り手と原作への敬意を忘れないことが大切でしたね。

個人的には、こういうファン作品を観るたびに「好き」という気持ちの底力を感じます。お金や仕事のためではなく、ただ好きだからこそ、人はここまで時間と情熱を注げる。その純度の高さが、観る人の心を動かすのだと思います。

もし今回の動画で「自分も作ってみたいかも」と思ったら、スマホとお気に入りのフィギュアで、ほんの数秒の作品から挑戦してみてください。きっと、いつもの推しフィギュアが、これまでとは違った表情を見せてくれるはずです。