iPhoneでSafari以外のブラウザを使うなら?Mercury終了後の乗り換え先

Mercuryウェブブラウザ

かつてiPhoneのブラウザといえば、私は「Mercury(マーキュリー)」を愛用していました。タブの使い勝手、テーマで見た目を変えられるところ、Firefoxとのブックマーク同期、マウスジェスチャに広告ブロック。Safari標準では物足りないと感じていた私にとって、当時のMercuryは「ここまでやってくれるのか」と驚くほど高機能なブラウザだったんです。

ところが、そのMercuryはとっくにApp Storeから姿を消しています。当時の私は「Safariに戻れなくなった」とまで書いて絶賛していたのに、今あのころの記事を読み返すと、紹介していたアプリそのものが手に入らないわけで、これはさすがに更新しないとマズいなと。読んでくれた人が存在しないアプリを探し回るのは申し訳ないですからね。

この記事では、Mercuryが今どうなっているのかをはっきり書いたうえで、当時Mercuryに惹かれたポイント(タブ・同期・ジェスチャ・広告ブロックなど)を引き継げる、2026年のiPhoneでおすすめできる「Safari以外のブラウザ」を紹介し直します。

「Safariはシンプルすぎて物足りない」「もっと自分好みにカスタマイズしたい」「YouTubeや記事サイトの広告をなんとかしたい」。そんな当時の私と同じ気持ちでこのページにたどり着いた人が、ちゃんと今使えるブラウザを選べるようにまとめました。ブラウザごとの向き不向きや、最後にタイプ別のおすすめ早見表も用意したので、自分に合う一本を選ぶ手がかりにしてください。

結論:Mercuryはすでに終了しています

まず大事なところから。iPhone(iOS)版のMercuryブラウザは、すでにApp Storeから削除されており、新規にダウンロードすることはできません。海外のフォーラムや百科事典の記録によると、iOS版はおおよそ2017年ごろにApp Storeから姿を消し、その後アップデートも止まっています。つまり、今から入れたくても入れられない状態です。

当時の私の記事には「無料になった今がチャンス」と書いてありますが、その「今」はもう10年近く前の話。さすがに時効ということで、ここからは現役で使えるブラウザの話に切り替えます。Mercuryでやりたかったことは、今のブラウザでもだいたい実現できます。

参考までに、配信が終わったアプリからの乗り換えという意味では、過去にこんな記事も書いています。

関連記事:BB2Cで板が見つからない・スレッドが開けない時の解決方法【配信終了後の乗り換え先も】

その前に知っておきたい:iPhoneのブラウザは「中身はだいたいSafari」

乗り換え先を選ぶ前に、ひとつだけ前提を共有させてください。これを知っておくと、ブラウザ選びでガッカリしなくて済みます。

実は、日本を含むEU以外の地域では、iPhone上のすべてのブラウザがApple純正の「WebKit」という同じ表示エンジンを使うことが義務づけられています。ChromeでもFirefoxでも、見た目や操作感は違っても、ページを描画している心臓部はSafariと共通なんです。だから「このブラウザに変えたら劇的にページ表示が速くなる」といった魔法は、基本的に起きません。

2024年にEUではこのルールが緩和され、Chromeなどが独自エンジンを使えるようになりましたが、これはあくまでEU内だけの話。日本のiPhoneは今のところ従来どおりWebKitのままです。

じゃあ何が変わるのか。変わるのは「使い勝手」です。タブの管理方法、PCとの同期、ジェスチャ操作、広告ブロック、見た目のカスタマイズ。Mercuryが魅力的だったのもまさにこの部分でした。なので以下では、表示の速さではなく「機能と使い心地」でブラウザを選んでいきます。

Mercuryの魅力を引き継げる、iPhoneの代替ブラウザ5選

当時Mercuryに惹かれた理由を整理すると、だいたいこのあたりでした。

  • テーマで見た目を変えられる(カスタマイズ性)
  • スピードダイアル/タブの使いやすさ
  • PCのブラウザとのブックマーク同期
  • ジェスチャ操作
  • 広告ブロック・フルスクリーン表示

この観点で、今のiPhoneにおすすめできるブラウザを5つ選びました。

1. Google Chrome:PCもスマホもChromeで揃えたい人に

定番中の定番。Googleアカウントでログインすれば、PCのChromeで開いていたタブ・ブックマーク・履歴・パスワードがそのままiPhoneに同期されます。Mercuryで「Firefoxと同期できるのが最高」と感動していた私からすると、今は同期がここまで当たり前で簡単になったのかと、しみじみします。

普段からGoogle検索やGmailを多用する人なら、まずChromeにしておけば間違いありません。操作もSafariに近く、乗り換えのハードルが低いのも利点です。

2. Microsoft Edge:広告対策とPC連携を両取り

Windowsを使っている人に特におすすめなのがEdgeです。PC版Edgeとシームレスに同期できるうえ、トラッキング防止機能や、コンテンツによっては広告を抑える仕組みも備えています。スマホで読んでいた記事の続きをPCで開く、といった「デバイス間の引き継ぎ」が得意なブラウザです。

3. Firefox:プライバシー重視のFirefox使いの帰る場所

かつての私のように「メインはFirefox」という人なら、素直にiOS版Firefoxが安心です。Firefoxアカウントでログインすればブックマークやタブが同期され、追跡防止も標準で強め。Mercuryに頼らなくても、今は公式アプリだけでFirefoxの世界をiPhoneに持ち込めます。あのころXmarksを入れて四苦八苦していたのが、本当にウソみたいです。

4. Brave:広告ブロックとYouTube対策の決定版

Mercuryの「広告ブロック」に惹かれていた人に、いちばん刺さるのがBraveだと思います。標準搭載の「Brave Shields」が、Webサイトの広告やトラッカーを自動でブロックしてくれます。iPhoneでは原則として他社ブラウザに拡張機能(アドオン)を入れられないため、広告対策が最初から組み込まれているのは大きな強みです。

さらにBraveは、設定をするとYouTubeの動画広告を抑えたり、動画を小さな画面で流すピクチャー・イン・ピクチャーやバックグラウンド再生に対応していたりと、動画まわりが快適。「とにかく広告から解放されたい」という人は、まずBraveを試す価値があります。

5. Safari+コンテンツブロッカー:実は進化した純正という選択

意外かもしれませんが、いま私がメインで使っているのは進化した純正Safariです。理由は、Safariが「機能拡張(コンテンツブロッカー)」に対応したから。「280blocker」や「AdGuard」といった広告ブロックアプリを入れてSafariと連携させれば、Mercuryで欲しかった広告ブロックを、いちばん軽快な純正ブラウザの上で実現できます。

iCloudによるタブ・ブックマーク同期、タブグループ、リーダー表示など、当時のSafariより格段に多機能になっています。「結局いちばん安定して速いのは純正」という結論に落ち着く人も少なくありません。

結局どれを選べばいい?タイプ別おすすめ

迷ったときの目安として、ざっくり整理しておきます。

  • PCもスマホもGoogle中心 → Chrome
  • PCがWindowsで連携重視 → Edge
  • もともとFirefox派 → Firefox
  • とにかく広告を消したい・YouTube対策したい → Brave
  • 軽さと安定を優先、広告だけ消したい → Safari+コンテンツブロッカー

このほかにも、PC並みのタブ管理ができるVivaldi、ChromeとFirefoxの拡張機能に対応した珍しいOrionなど、尖ったブラウザもあります。タブをたくさん開いて整理したい人や、拡張機能をどうしても使いたい人はチェックしてみてください。

iPhoneのブラウザは「最強の1本」を探すより、メインを1つ決めて、用途に応じてサブを1〜2本足すのが現実的です。私自身も、メインはSafari、広告がうるさい動画系はBrave、という具合に使い分けています。

参考:Mercury Browser – Wikipediaライフハッカー・ジャパン:Safari以外のiPhoneブラウザ

まとめ:Mercuryはなくなったけど、選択肢はむしろ増えた

Mercuryに夢中だったあのころから10年以上。当時のお気に入りはApp Storeから消えてしまいましたが、寂しがる必要はまったくありません。あのとき私がMercuryに求めていた「PCとの同期」「自由なタブ操作」「広告ブロック」「見た目のカスタマイズ」は、今やChrome・Edge・Firefox・Brave、そして進化したSafariで、もっと簡単に手に入るようになりました。

iPhoneでSafari以外の高機能なブラウザを探しているなら、Googleと揃えたいならChrome、Windows連携ならEdge、Firefox派ならFirefox、広告を徹底的に消したいならBrave、軽さ重視なら純正Safari+コンテンツブロッカーから選べば、まず失敗しません。

iPhoneのブラウザは、表示エンジンこそ同じWebKitに揃えられていますが、同期のしやすさ、広告ブロックの強さ、タブの扱いやすさといった「使い心地」は本当に千差万別です。Mercuryが登場したころに比べると、純正Safariも含めて全体のレベルが大きく上がり、サードパーティ製アプリに頼らなくても困らない場面が増えました。それでも、自分の使い方にぴたりとはまる一本に出会えたときの快適さは、当時Mercuryに乗り換えたときの感動と変わりません。

無理に1本に絞らず、まずは気になったものをひとつ入れて、しばらく使ってみるのがおすすめです。合わなければ消して次を試せるのが、アプリのいいところ。終わってしまったMercuryを懐かしみつつ、今の自分にいちばんしっくりくる相棒を見つけてもらえたらうれしいです。