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消火器の処分方法|リサイクルシールの見方と3つの出し先・費用

植木鉢の横で床に置かれた、ラベルがすり切れた古い赤い消火器

物置を片付けていたら、奥から赤い消火器が出てきた。粗大ごみで出そうと自治体に問い合わせたら「消火器は収集していません」と返された……という流れ、意外とよくあるんです。

燃えないごみの日にこっそり出すわけにもいきません。中に薬剤とガスが詰まった容器なので、収集車の中で押しつぶされたら大変です。

消火器には、メーカーの業界団体が全国に作った回収の仕組みがあります。出し先は大きく3つで、どれを選ぶかによって、シール代だけで済むか、送料込みで6,000円前後かかるかまで変わってきます。

消火器はごみに出さず、本体のリサイクルシールを確かめてから、指定引取場所へ自分で持ち込むか、特定窓口かゆうパックで引き取ってもらいます。

シールがあるかどうかは、製造年でほぼ見分けがつきます。2010年以降に作られた消火器には最初から貼ってあり、2009年以前のものは窓口でシールを買って貼らないと、どこにも引き取ってもらえません。

古い消火器ほど手間が増えます。シールを売っている窓口と持ち込む先が別だと、電話も移動も2回ずつ。2009年以前のものなら、シールを買えてそのまま引き取ってもくれる窓口を最初に探すのが近道です。

もう1つややこしいのが、台所に置くスプレー缶の形をした「簡易消火具」。見た目は小さな消火器でも、この回収の仕組みには乗らず、自治体のスプレー缶の出し方に従います。消火器と同じつもりで窓口に持っていくと、手ぶらで帰れないので気をつけてください。

消火器はごみの日に出せない|引き取ってもらえるもの・もらえないもの

横浜市の案内は「横浜市では消火器の収集を行っていません」と一言。処分は一般社団法人日本消火器工業会が販売店と協力して受け付けている、と続きます。

長野市や堺市なども、市では集めずに同じ回収の仕組みへ案内しています。市の粗大ごみ受付に電話しても、最後にたどり着く先は同じなんですね。

引き取ってもらえるのは国内メーカーの消火器

回収の対象は、国内のメーカーが作った消火器です。消火器リサイクル推進センターは、次のようなものを対象外に挙げています。

  • エアゾール(スプレー)式の簡易消火具
  • 外国メーカー製の消火器
  • 火災感知器、非常灯・誘導灯
  • 消防ホース
  • 投げて使う消火弾のたぐい

「消火器っぽいもの」をまとめて持ち込むと、対象外のぶんだけ持ち帰ることになります。

※外国製かどうかは本体のラベルのメーカー名で見ます。迷ったら消火器リサイクル推進センター(03-5829-6773・平日9時〜17時、12時〜13時を除く)で確認できます。

参考:消火器リサイクル推進センター「処分の手順」

最初に見るのはリサイクルシールと製造年

出し先を決める前に、本体をぐるっと一周見てください。確かめるのは次の3つです。

  1. 本体に表示された製造年を見る
  2. 「リサイクルシール」が貼ってあるかを見る
  3. ラベルの薬剤量(kgまたはL)を見る

製造年が2010年以降なら、リサイクルシールは最初から貼られて売られています。リサイクルにかかる費用は、そのシール代として買ったときに払い済み。

2009年以前の消火器にはシールがありません。その場合は、特定窓口か指定引取場所でシールを買って貼ります。シールが貼られていない消火器は引き取ってもらえないので、ここを飛ばすと持ち込んだ先で足止めになります。

シールの値段は「オープン価格」で、窓口ごとに決まっています。前払いの切手と同じような扱いなので、消費税はかかりません。値段は買う窓口に電話で聞くのが早いですよ。

薬剤量は、ゆうパックで送れるかどうかの線引きに使います。3kgか3Lを超える消火器と、床に置く据置式は、ゆうパックでは回収してもらえません。

簡易消火具かどうか、製造年、3つの出し先の順に分かれる流れ図
手元の消火器から出し先を選ぶまでの分かれ道です。

製造から5年を過ぎた住宅用は処分の候補

推進センターは、設計上の使用期限を業務用で10年、住宅用で5年としています。さびや凹みがあるもの、ホースが外れたものは、年数に関係なくすぐに処分するよう案内しています。

5年って、思ったより短くないですか?玄関や台所に置きっぱなしの消火器、いつ買ったか覚えている人のほうが少ないと思います。

参考:消火器リサイクル推進センター「リサイクルシールとは」

出し先は3つ|費用が一番安いのは指定引取場所への持ち込み

窓口は「特定窓口」と「指定引取場所」の2種類で、そこにゆうパックでの回収が加わります。違いを表にするとこうです。

出し先 担っているところ かかる費用
指定引取場所に持ち込む 消火器メーカーの営業所、廃棄物処理業者など(全国約200か所) シール代だけ
特定窓口に持ち込む 消火器の販売代理店、防災・防犯の事業者(全国約5,000か所) シール代+保管費などがかかる場合あり
特定窓口に引き取りを頼む 同上 シール代+収集運搬費など
ゆうパックで送る 専用のコールセンター(初田製作所) シールあり5,870円/シールなし6,270円

※ゆうパックの金額は長野市の案内にある2020年1月6日改定後の税込額で、送料を含みます(シールなしはシール代も含む)。特定窓口で上乗せされる額は窓口ごとに違います。

参考:長野市「消火器の処分方法」

指定引取場所は安いが、数が少ない

全国で約200か所なので、都道府県で割ると数か所ずつ。近くにあれば一番安く済みますが、車で片道1時間かかるなら、ガソリン代と時間で差は縮みます。

営業時間は場所ごとに違うので、持ち込む前に電話で確かめておきます。一部の指定引取場所ではシールを売っていないので、2009年以前の消火器ならそこも一緒に聞いておきたいところ。

特定窓口は近いが、費用は窓口しだい

特定窓口は約5,000か所あるので、近所の防災設備の会社や消火器の販売店が見つかることも多いはずです。そのかわり、シール代とは別に保管費や運搬費がかかることがあり、引き取りに来てもらえない窓口もあります。

窓口は推進センターのサイトの地図で探せます。

  1. 消火器リサイクル推進センターの「リサイクル窓口検索」を開く
  2. 地図で自宅の近くを表示する
  3. 表示された特定窓口・指定引取場所から近いものを選ぶ
  4. 電話で、シールを売っているか・費用・受付時間を聞く

地図に出ていても、シールの販売や収集運搬をしていない窓口があります。電話の1本は省かないほうが安全です。

ゆうパックで回収してもらう手順|箱が届いて代引きで払う

近くに窓口が無いし、車も出せない。そんなときに使えるのがゆうパックでの回収です。

  1. ゆうパック専用コールセンター(0120-822-306)に電話するか、申し込みサイトのフォームから申し込む
  2. 消火器を入れる専用の箱が届くので、代金引換で料金を払う
  3. 消火器を箱に入れて、ゆうパックで送り出す

送り出すときは、コンビニや一部の郵便局・簡易郵便局では受け付けてもらえません。集荷を頼むか、扱っている郵便局を確かめてから持っていきます。

申し込みの段階で気をつけたいのは、取り消しがきかないこと。申し込むとすぐに箱の手配が始まるので、キャンセルや変更はできないと書かれています。申し込んだ内容と届いた消火器が違うと、返品されるか、費用を追加で取られます。

法人は使えず、離島の一部も対象外です。3kgを超えるものや据置式も送れないので、箱を頼む前に薬剤量の表示をもう一度見ておきます。

私は、ゆうパックを使うのは本当に動けないときだけにします。持ち込みならシール代で済むところに、送料込みで6,000円前後かかるからです。

参考:家庭用廃消火器 回収・リサイクル(ゆうパック回収の申し込み)

スプレー式の簡易消火具はスプレー缶として出す

キッチン用に売られている、スプレー缶の形をした消火具。これは消火器の扱いにならないので、ここまでの回収には出せません。

推進センターの案内は「自治体のルールに従ってスプレー缶として処分」で、中身の薬剤の抜き方は製造元か販売元に問い合わせるよう書かれています。抜き方が分からないときの相談先として、日本消防検定協会の消費者相談(0422-44-8451)も挙がっています。

横浜市の場合は、中身を出し切ってスプレー缶として出し、プラスチックのキャップは外してプラスチック資源へ。

ただし横浜市では、エアゾール式簡易消火具の破裂事故が起きていて、該当する製品はスプレー缶に出さず製造業者に問い合わせるよう呼びかけています。中身を抜く前に、手元の製品が事故の対象になっていないかを自治体や消防の案内で見ておくと安心です。

参考:横浜市「消火器の処理方法について」

処分の前に中身を出さない|さびた消火器はそのまま運ぶ

「中身を全部出して軽くしてから持っていこう」と考えたくなりますが、消火器はそのままの状態で回収してもらえます。

推進センターは、腐食がひどい消火器はレバーを握ったときに破裂することがあるとして、薬剤を出すことも分解することもしないよう呼びかけています。とくに古い加圧式は、蓄圧式より経年劣化で破裂するおそれが高いとのこと。さびや凹みのある消火器は、レバーを握らず、そのまま運ぶのが基本です。

運ぶときは、薬剤が飛び散ったり漏れたりしないようにと案内されています。車に積むなら、私は段ボール箱に寝かせて、タオルを詰めて転がらないようにします。

なお、回収された消火器は分解して資源に回されるので、本体の容器だけを返してもらうことはできません。

参考:消火器リサイクル推進センター「注意事項」

まとめ

2010年以降の製造ならシールは貼ってあり、2009年以前なら窓口で買って貼る。消火器の処分は、まずこの線を確かめるところから始まります。

出し先は3つあります。シール代だけで済む指定引取場所への持ち込みと、近くて頼みやすいぶん運搬費や保管費が上乗せされることがある特定窓口、そして家から出ずに済むかわりに5,870円か6,270円かかるゆうパックです。

ゆうパックは申し込むとすぐに箱の手配が始まり、取り消しがききません。3kgを超えるものや据置式は送れないので、電話をかける前にラベルの薬剤量を見ておきます。

特定窓口は地図に載っていても、シールを売っていなかったり、引き取りに来てもらえなかったりすることがあります。どの出し先を選んでも、費用と受付時間を電話で確かめてから動くのが確実です。

消火器はごみの日に出さず、シールと製造年を確かめてから、メーカーの回収の仕組みに乗せます。

スプレー式の簡易消火具だけは別で、自治体のスプレー缶のルールに従います。さびた消火器も、中身を出そうとせず、レバーに触らないまま運べば足ります。

住宅用の使用期限が5年と聞いて、私は少し驚きました。業務用と同じ10年くらいは置いておけるものだと、勝手に思い込んでいたので……。

車を出せる家なら、推進センターの地図で一番近い指定引取場所を探し、営業時間とシールを売っているかを電話で聞いてから持ち込むのが、費用のかからない順番です。

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