Web制作を続けていると、使うツールは少しずつ変わっていきます。新しい技術が増えたり、作業効率を求められたりする中で、「今の環境が本当に最適なのか」と考える瞬間があるからです。
私自身、長い間Dreamweaverを使ってきました。HTMLやCSSを編集しながらデザインを確認できる環境はとても便利で、制作の基本ツールとしてずっと使い続けてきました。実際、Dreamweaverは今でもWeb制作を支えてきた定番ツールのひとつです。
ただ、最近になって制作環境が少し変わってきました。そのきっかけがSCSSの導入です。
CSSの管理を効率化するためにSCSSを使うようになったのですが、そのタイミングでVisual Studio Code(VS Code)を使う機会が増えていきました。最初は補助的に使う程度だったのですが、実際に触れてみると驚くほど作業がスムーズだったのです。
特に感じたのは次のような点でした。
- SCSSのコンパイル環境が作りやすい
- 拡張機能で開発環境を柔軟に構築できる
- 動作が軽く編集が快適
- コード補完や整形機能が便利
気がつけば、CSSやSCSSの編集はほとんどVS Codeで行うようになっていました。
もちろんDreamweaverにも優れた部分はあります。特にデザインビューは他のエディタにはない特徴です。ただ、最近のWeb制作はコード中心の作業が増えており、その環境にVS Codeが非常に適していると感じる場面が増えてきました。
この記事では、Visual Studio CodeとDreamweaverの違いをWeb制作の視点から比較します。
- 基本機能の違い
- 作業効率
- 拡張機能
- Git連携
- それぞれ向いている人
などなど。長年Dreamweaverを使ってきた立場から、実際に感じたことも交えながら紹介していきます。「DreamweaverからVS Codeへ移行するべきなのか」そんな疑問を持っている人の参考になれば嬉しいです。
VS CodeとDreamweaverとは?まずは基本の違い
VS CodeとDreamweaverは、どちらもWeb制作で使われるツールですが、設計思想は大きく異なります。Dreamweaverは「Web制作ソフト」、VS Codeは「コードエディタ」です。この違いを理解しておくと、それぞれの特徴が見えてきます。
| 項目 | VS Code | Dreamweaver |
|---|---|---|
| 開発元 | Microsoft | Adobe |
| 料金 | 無料 | 有料(Creative Cloud) |
| 種類 | コードエディタ | Web制作ソフト |
| 拡張性 | 非常に高い | 限定的 |
| デザインビュー | なし | あり |
Dreamweaverは、HTMLを直接書かなくてもページを作れる「WYSIWYGエディタ」として広く使われてきました。画面上でレイアウトを確認しながら編集できるため、デザイナーにとって扱いやすいツールです。
一方、VS Codeはコードを書くことに特化したエディタです。最初から多機能というより、拡張機能を追加することで開発環境を作り上げるスタイルになっています。
この違いは、作業スタイルにも大きく影響します。
- デザイン重視 → Dreamweaver
- コード重視 → VS Code
最近のWeb制作では、CSS設計、JavaScript開発、Git管理などコード中心の作業が増えています。その流れの中でVS Codeが支持されるようになりました。
Dreamweaverの特徴とメリット
Dreamweaverは長年Web制作の定番ツールとして使われてきました。現在でも制作会社やデザイナーの間で利用されています。最大の特徴は、デザインビューとコードビューを同時に扱えることです。
デザインビューでページを確認できる
Dreamweaverでは、HTMLを書かなくてもページを作成できます。画面上でレイアウトを確認しながら編集できるため、初心者でも扱いやすいというメリットがあります。
- デザインを見ながら編集できる
- HTML構造を視覚的に確認できる
- CSSの影響をその場で確認できる
Web制作を始めたばかりの頃は、「コードだけでレイアウトを作る」という作業が難しく感じるものです。Dreamweaverはそのハードルを下げてくれるツールと言えるでしょう。
FTP機能が標準搭載されている
DreamweaverにはFTP機能が最初から組み込まれています。ファイルを編集して、そのままサーバーへアップロードできます。
- ファイル同期
- アップロード
- ダウンロード
- サーバー管理
FTPソフトを別に用意する必要がないため、シンプルな制作環境を作れるのも特徴です。
VS Codeの特徴とメリット
VS CodeはMicrosoftが開発しているコードエディタです。2015年に公開されて以降、世界中の開発者に広く使われるようになりました。軽量で高速、さらに拡張機能によって自由に機能を追加できる点が評価されています。
拡張機能で自由にカスタマイズできる
VS Codeの最大の強みは拡張機能です。必要な機能だけを追加して、自分に合った環境を作れます。
- Prettier(コード整形)
- Live Server(ブラウザ自動更新)
- GitLens(Git管理)
- SCSS IntelliSense
- Path IntelliSense
必要な機能を後から追加できるため、環境を柔軟に構築できます。
軽量で動作が速い
VS Codeは起動が速く、動作も軽快です。複数のプロジェクトを同時に開いても快適に作業できます。Web制作では次のようなファイルを同時に扱うことが多くなります。
- HTML
- CSS
- SCSS
- JavaScript
- PHP
VS Codeはこうした複数ファイルの編集に適しています。
SCSSを使うようになって感じた開発環境の変化
Web制作ではCSSを書く機会が非常に多くあります。ページ数が増えるほどCSSの管理は複雑になり、スタイルの重複や修正の影響範囲も広がっていきます。そこで多くの制作現場で使われるようになったのがSCSSです。
SCSSを使うと、変数やネストなどの機能を使ってCSSを効率よく管理できます。例えば次のようなコードです。
$main-color: #007acc; .header { background: $main-color; a { color: white; } }
このように記述することで、スタイルの管理がかなり整理されます。
私自身もCSSの管理を効率化するためにSCSSを導入しました。その過程でVS Codeを使う機会が増えたのですが、実際に使ってみると作業のしやすさに驚きました。
例えば、VS Codeでは次のような環境を簡単に作れます。
- SCSS自動コンパイル
- 変数補完
- コード整形
- 保存時フォーマット
DreamweaverでもSCSSは扱えますが、開発環境としての柔軟性はVS Codeの方が高いと感じました。特に拡張機能によるカスタマイズは強力で、自分の作業スタイルに合わせた環境を作りやすい点は大きなメリットです。
最初はDreamweaverを中心に使いながら補助的にVS Codeを使っていましたが、気づけばSCSSやCSSの編集はほとんどVS Codeになっていました。ツールの優劣というより、最近の制作スタイルにVS Codeが合っていると感じた瞬間でした。
VS Codeが強い理由:Git連携
近年のWeb制作ではGitによるバージョン管理が一般的です。VS CodeはGit機能がエディタに統合されているため、非常に扱いやすい環境になっています。
- 変更ファイルの確認
- コミット
- ブランチ切替
- 差分表示
- 履歴確認
変更したコードの差分はエディタ上で確認できます。どこを修正したのか一目でわかるため、チーム開発でも便利です。
Web制作での作業効率の違い
VS Codeは作業効率を高める機能が豊富です。その代表的なものがEmmetです。
ul>li*5
このコードを入力してTabキーを押すと、次のHTMLが生成されます。
<ul> <li></li> <li></li> <li></li> <li></li> <li></li> </ul>
数秒でHTML構造を作れるため、制作スピードが大きく変わります(今はDreamweaverでも同じようなことはできます)。
さらにVS Codeでは次のような機能も使えます。
- 複数カーソル編集
- コード自動整形
- パス自動補完
- クラス名補完
これらの機能が組み合わさることで、コーディング効率が向上します。
どちらを選ぶべき?向いている人の違い
結局のところ、どちらのツールが良いかは作業スタイルによります。
- デザイン確認しながら制作 → Dreamweaver
- コード中心の開発 → VS Code
- チーム開発 → VS Code
- 初心者 → Dreamweaver
最近のWeb開発ではVS Codeを使うケースが増えています。ただし、Dreamweaverが完全に不要になったわけではありません。制作スタイルに応じて選ぶことが大切です。
まとめ
VS CodeとDreamweaverは、どちらもWeb制作に役立つツールです。しかし、設計思想や作業スタイルは大きく異なります。
Dreamweaverはデザインビューを備えたWeb制作ソフトです。画面を見ながらレイアウトを作れるため、初心者やデザイナーにとって扱いやすいツールと言えるでしょう。FTP機能が標準搭載されている点も便利です。
一方、VS Codeはコード編集に特化したエディタです。拡張機能によって機能を自由に追加でき、Git管理やJavaScript開発など現代のWeb制作に適した環境を構築できます。
最近の制作現場では次のような技術が一般的になっています。
- Gitによるバージョン管理
- SCSS
- JavaScriptフレームワーク
- ビルドツール
こうした開発環境との相性を考えると、VS Codeを選ぶ開発者が増えているのは自然な流れと言えるでしょう。
ただし、Dreamweaverが完全に古いツールというわけではありません。デザイン確認を重視する制作スタイルでは今でも便利な場面があります。重要なのは、自分の作業スタイルに合ったツールを選ぶことです。
もし今Dreamweaverを使っていて、「最近VS Codeをよく聞く」と感じているなら、一度試してみる価値はあります。無料で使えるため、気軽に導入できるのも大きなメリットです。
実際に触ってみると、開発のスピードが変わると感じる人も少なくありません。ツールはあくまで手段です。自分に合った環境を見つけることが、Web制作を快適にする一番の近道と言えるでしょう。
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