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大人のなぞなぞ50問|ひっかけと言葉遊びの難問、答えと解き方

クエスチョンマーク(謎)のオブジェクト

「なぞなぞ出して」と言われて、知っている問題が3つで尽きた。

……そこから先の気まずさ、なかなかのものですよね。あわててスマホで検索すると、今度は答えのほうが先に目に飛び込んできて、出す側がいちばん最初に答えを知ってしまう。

私の手持ちは長いこと「パンはパンでも食べられないパンは?」から増えていませんでした。あれは強い問題ですが、さすがに3回目は通じません。

年末に親戚が集まった席、電車の待ち時間、子どもの宿題が終わったあとの手持ちぶさた。なぞなぞの出番は、だいたい急にやってきます。

しかも相手が大人だと、やさしい問題は一瞬で当てられる。かといって難しすぎると、場がしんと静まります。

文字を足したり取ったりする問題、思い込みを突くひっかけ、ことわざをひねったものまで、答えと「どこで引っかかるのか」の一行をつけて50問そろえました。

私がなぞなぞで好きなのは、解けた瞬間よりも、答えを見て「その手があったか」と声が出るほうです。悔しいのに、なぜかもう1問やりたくなる。

解けなかった問題は、答えを聞いて「なるほど」で終わらせると、次に似た形が来てもまた同じところでつまずきます。私はそれが悔しくて、答えより仕組みのほうを覚えるようになりました。

最後にもう1つ、500年前のなぞなぞも置いてあります。1516年に後奈良天皇がまとめた、日本で最初のなぞなぞ集から3問。これが今のひっかけ問題とほとんど同じことをしていて、読むと少し笑えます。

まずは肩ならし なぞなぞ10問

まずは10問。声に出して読むと急に見えてくる問題があるので、できれば口の中でつぶやきながらどうぞ。

【第1問】かばんの中に1頭だけ入っている、大きな動物はなに?

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【答え】かば
「か・ば・ん」の頭2文字。本当に入っていたら大事件です!

【第2問】朝から晩まで走り続けているのに、1ミリも前に進まないものは?

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【答え】時計の針
秒針は1日に1440周します。それでいて、朝と同じ場所に戻ってくる。

【第3問】どんなに高いところから落としても、絶対に割れないたまごは?

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【答え】たまご焼き
もう割ってあるので、これ以上は割れません。屁理屈のようでいて、なぞなぞはこの手が本道なんですよ。

【第4問】「てんき」に点々を1つ足すと、夜でも部屋が明るくなります。なにになった?

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【答え】でんき(電気)
「て」に点々で「で」。天気が電気に変わります。

【第5問】上から読んでも下から読んでも同じで、サラダによく入っている赤いものは?

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【答え】トマト
逆から読んでも「トマト」。回文になる食べ物って、探すとけっこう少ないんです。

【第6問】晴れた日はずっと一緒に歩いてくれるのに、曇ると何も言わずにいなくなる友だちは?

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【答え】影
夜になると、今度は街灯の数だけ増える。なかなか気まぐれな友だちですね。

【第7問】「ありがとう」の中に1ぴきだけ隠れている虫は?

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【答え】あり(蟻)
「あり・が・とう」の頭にいます。毎日口にしている言葉ほど、中身を見ていないもの。

【第8問】「いちご」を2つに分けると、数字が2つ出てきます。足すといくつ?

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【答え】6
「いち」が1で、「ご」が5。引き算のほうを答えた人は4ですね。

【第9問】口はあるのに食べられず、耳はあるのに聞こえない。台所にいるものは?

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【答え】なべ(鍋)
鍋のふちは「口」、両側の取っ手は「耳」。どちらも正式な呼び名です。

【第10問】人に貸すと戻ってこないのに、人から借りるとなぜか返したくなるものは?

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【答え】かさ(傘)
貸した傘は忘れられ、借りた傘は妙に気になる。玄関のビニール傘が増える理由はこのあたりでしょう。

文字を足す・取る・組み立てる なぞなぞ10問

ここからは、言葉を部品として扱います。ひらがなを1文字足したり、漢字をばらして組み直したり。紙に書くと一気に解きやすくなりますよ。

【第11問】「とり」に1文字足すと、神社の入り口になります。なに?

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【答え】とりい(鳥居)
「い」を1つ足すだけ。鳥が居るから鳥居、という形がそのまま答えになっています。

【第12問】「こたつ」から1文字取ると、空を飛ぶ伝説の生きものになります。なに?

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【答え】たつ(竜)
「こ」を抜くだけで、冬のぬくもりから神話の世界へ飛びます!

【第13問】「かき」に点々を1つつけると、ドアを開けるのに欠かせないものに。なに?

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【答え】かぎ(鍵)
秋の果物が、急に防犯の主役になりました。

【第14問】「こま」に点々をつけると、料理にふりかける小さな粒に。なに?

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【答え】ごま
回して遊ぶおもちゃが、いつのまにか食卓の脇役に。

【第15問】「田」の下に「力」を置くと、だれになる?

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【答え】男
田んぼで力を出す人、という組み立て。紙に書くと一瞬で見えます。

【第16問】「木」のまわりを囲いで囲むと、弱った気持ちを表す漢字になります。なに?

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【答え】困
囲いの中の木は、伸びたくても伸びられない。見た目どおりの字なんですよ。

【第17問】「人」が「木」によりかかっています。何をしている?

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【答え】休む(休)
にんべんに木。木陰で一服している姿そのものですね。

【第18問】字の形だけで考えます。「山」を2つ縦に重ねると、外へ向かう漢字に。なに?

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【答え】出
山がふたつ積み重なった形。意味のつながりはひとまず置いて、形だけ見ると気持ちいいほどぴったりです。

【第19問】「くにがまえ」の中に「玉」を入れると、とても大きなものになります。なに?

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【答え】国
同じ囲いに人を入れれば囚、木を入れれば困。中身ひとつで印象がまるで変わります。

【第20問】「目」の上に「手」をかざすと、ある漢字になります。なに?

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【答え】看
手を目の上にかざして遠くを見る形。看板の「看」が、まさかこの姿だったとは。

思い込みを突く ひっかけなぞなぞ10問

ここからは意地悪です。問題文は全部正直に書いてあって、勝手に足して読んでしまうのは読むほうのくせ。

【第21問】エレベーターに8人が乗りました。1階で3人降りて2人乗り、次の階で4人降りて1人乗りました。さて、最初にこのエレベーターに乗っていたのは何人?

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【答え】8人
問題文の1行目にそのまま書いてあります。降りた人数を必死で追いかけた人、正直に手を挙げてください!

【第22問】火曜日の2日前の、次の日は何曜日?

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【答え】月曜日
火曜の2日前は日曜、その次の日だから月曜。戻って進むだけなので、カレンダーは要りません。

【第23問】ふたりの母とふたりの娘が出かけ、ケーキを3つ買いました。1人1つずつ食べて、余りも足りないもなし。何人で行った?

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【答え】3人(祖母・母・娘)
真ん中の人が、母でもあり娘でもある。「ふたり」と「ふたり」で合計4人とは限らないんです。

【第24問】1ダースは12個。では「半ダースの半ダース」はいくつ?

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【答え】3個
半ダースが6個、そのまた半分で3個。「半ダース」をひとかたまりで読むと、答えが6個になります。

【第25問】カレンダーを見ないで答えてください。28日がある月はいくつ?

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【答え】12か月すべて
どの月にも28日は必ず来ます。「28日しかない月」を聞かれたわけではありません。

【第26問】子どもが3人います。上からハル、ナツ、アキ。では4人目の名前は?

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【答え】4人目はいない
問題文は「子どもが3人」と言っています。フユと答えたくなった時点で、こちらの勝ちです!

【第27問】「今日の1日前の、明日」は、いつのこと?

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【答え】今日
昨日の明日は今日。順番を入れ替えても結果は変わりません。

【第28問】運動会のかけっこで、兄が1位、弟も1位でした。どうして?

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【答え】別々の組で走ったから
同じ組だと思い込むと、永遠に解けない問題。運動会はたいてい何組かに分かれます。

【第29問】漢字の「一」は1画、「二」は2画。では「四」は何画?

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【答え】5画
一、二、三と来たら4画と答えたくなるところ。「四」はきっちり5画あります。

【第30問】10円玉、100円玉、500円玉。この中で真ん中に穴が開いているのはどれ?

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【答え】どれも開いていない
穴があるのは5円玉と50円玉だけ。財布を開けて確かめた人、それが正しい解き方ですよ。

なぞなぞが解けないときに効く3つの手

詰まったときに私がやるのは、次の3つです。

  1. ひらがなに戻して、声に出して読む
  2. 字の形をばらして、部品で考える
  3. 問題文に書いてある数と人数を、もう一度数える

1つ目が効くのは、漢字で書くと隠れてしまう言葉があるからです。第7問の「ありがとう」は、ひらがなだから「あり」が見える。感謝の言葉として読んでいるあいだは、まず気づきません。

2つ目は漢字の問題で使います。第15問の「田」と「力」のように、部品の名前を口に出すと組み立てが見えてくる。紙とペンがあるなら、書いたほうが断然早いです。

3つ目はひっかけ対策。第26問は「子どもが3人」と最初に書いてあるのに、名前が3つ並んだ時点で4人目を探してしまいます。ひっかけ問題の答えは、だいたい問題文の中にそのまま置いてあります。

それでも出てこないときは、答えを見てしまっていいと思っています。なぞなぞは我慢大会ではないので。

大人でも手が止まる 難問なぞなぞ10問

ここからは難易度を上げます。考える時間が少し必要なもの、紙に書いたほうが早いものが混ざっています。

【第31問】「と」で始まり「と」で終わる、たくさんの人が住んでいる場所は?

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【答え】東京都
「とうきょうと」。前後を「と」で挟まれています。言われてみれば、という形ですね。

【第32問】上から読んでも下から読んでも同じ、4文字の鳥は?

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【答え】きつつき
逆から読んでも「きつつき」。4文字の回文で鳥となると、ほぼこれ一択です。

【第33問】1から30まで数えて、3の倍数と、3がつく数のときに手をたたきます。たたくのは何回?

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【答え】12回
3の倍数が3から30までで10個。そこに13と23が加わって12回。30は両方に当てはまるので、二重に数えないように。

【第34問】「み」に1文字足すと甘いもの、「み」をもう1つ足すと体の一部になります。それぞれ何?

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【答え】みつ(蜜)と みみ(耳)
同じ1文字でも、足すものでまるで別物になります。

【第35問】「日」に線を1本だけ足してできる漢字を、3つ挙げてください。

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【答え】田、白、目、由、甲、申、旧 ほか
線を引く場所で答えが変わります。「日」はもともと線を足しやすい形なんですよ。

【第36問】1日と月末が同じ曜日になる月があります。何日ある月?

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【答え】29日ある月(うるう年の2月)
1日と月末の差がちょうど28日、つまり4週間だと曜日がそろいます。30日や31日の月では必ずずれる計算です。

【第37問】父が40歳、子どもが10歳。父の年齢が子どものちょうど2倍になるのは何年後?

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【答え】20年後
2人の差は30歳のまま変わりません。子どもが30歳、父が60歳になった瞬間がぴったり2倍です。

【第38問】「口」が3つで「品」、「石」が3つで「磊」。では「車」が3つだと、どんな音を表す漢字?

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【答え】轟(ごう・とどろく)
車が3台でものすごい音。同じ作りで「犇(ひしめく)」もあります。こちらは牛が3頭。

【第39問】「ふた」に点々を1つつけると、2通りの言葉ができます。どっちも言えますか?

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【答え】ぶた と ふだ
点々を前に置けば豚、後ろに置けば札。2文字でも置き場所で意味が変わります。

【第40問】針の時計が、1時間に1分ずつ遅れています。正午にぴったり合わせると、次にこの時計が正しい時刻を指すのはいつ?

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【答え】30日後
針の時計は12時間ずれると同じ表示に戻ります。12時間は720分、1時間に1分ずつなので720時間、つまり30日後。

ことわざをひねった なぞなぞ10問

最後の10問は、ことわざと慣用句から。言葉そのものを知らないと手が出ないぶん、当たるとすっきりします。

【第41問】「さるも木から落ちる」のさるを別の生きものに変えると、泳ぎが得意なはずなのに流される話になります。なんの生きもの?

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【答え】かっぱ(河童の川流れ)
猿、河童、弘法。失敗する達人は意外と多いんです。

【第42問】ねこには小判、ぶたには真珠。では、いくら言って聞かせても通じないことを、ある動物の耳を使って言うと?

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【答え】馬の耳に念仏
ありがたい話も、馬には届かない。猫に小判、豚に真珠と並ぶ三兄弟ですね。

【第43問】強いはずの弁慶が、ぶつけると涙が出るほど痛がる場所。どこ?

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【答え】向こうずね(弁慶の泣き所)
机の脚に思いきりぶつけたときの、あの感じです…。

【第44問】2匹の虫を一度に取ろうとして、どちらも取り逃がす。なんということわざ?

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【答え】虻蜂取らず(あぶはちとらず)
虻も蜂も狙って、どちらも逃がす。二兎を追う者は一兎をも得ず、の虫バージョン。

【第45問】「◯が高い」で自慢、「◯であしらう」で冷たい態度。◯に入る体の部分は?

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【答え】鼻
同じ鼻でも、ずいぶん扱いが違います。

【第46問】待ち遠しくてたまらないとき、体のどこを長くする?

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【答え】首(首を長くして待つ)
実際に伸びたら怖いですが!

【第47問】うりを2つ並べると、よく似ていることのたとえになります。なんと言う?

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【答え】瓜二つ
縦に割ったうりの断面が、どちらもそっくりなことから。見た目がそのまま言葉になった例です。

【第48問】「さばを読む」は数をごまかすこと。では「ごまをする」は?

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【答え】お世辞を言って気に入られようとすること
すり鉢でごまをするとあちこちにくっつく、そこから来ているという説が知られています。

【第49問】「足が出る」は予算オーバー。では「足を洗う」は?

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【答え】よくない仕事や生活から抜け出すこと
足が出る、足が早い、足を洗う。足を使った言い回しは、どれも意味が遠くて面白い。

【第50問】最後の問題。「残り物には◯がある」。◯に入る漢字は?

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【答え】福
最後に残ったものに、思わぬ良さがある。50問目がこれになったのは、わりと気に入っています。

番外編 500年前のなぞなぞに挑戦

日本で最初のなぞなぞ集とされるのが『後奈良院御撰何曾(ごならいんぎょせんなぞ)』です。巻末に永正13年、西暦でいう1516年と記されていて、172題が収められています。編んだのは後奈良天皇。

室町時代の天皇が、なぞなぞを172題も集めていた。それだけでも十分おかしいのですが、中身がまた今とほとんど変わりません。

参考:ブリタニカ国際大百科事典の解説

【番外1】母には二たびあひたれども、父には一度もあはず。これは何のこと?

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【答え】くちびる
今の読み方で「ハハ」「チチ」と発音すると、意味が通りません。この本が書かれたころの「母」は「ファファ」に近い音で、唇が二度合わさる。いっぽう「チチ」では唇が一度も合わない。日本語の発音が変わった証拠として、よく引かれる一問です。

【番外2】嵐は山を去って、軒のへんにあり。

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【答え】風車(かざぐるま)
「嵐」から「山」を取ると「風」が残ります。「軒」の偏は「車」。風と車で風車。第15問から第20問でやったことと、まったく同じ理屈です。

【番外3】十里の道をけさ帰る。

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【答え】濁り酒(にごりざけ)
十里の道を行って帰れば二十里、音にすると「にごり」。そこへ朝帰りの酒がくっついて濁り酒、と私は読みました。500年前の地口なので、今の感覚ではかなり強引です…。

国立国会図書館のレファレンス事例には、番外1の原文が「母には二たびあひたれども父には一度もあはず。 くちびる。」と載っています。成立は永正十三年(1516)正月、作者は後奈良天皇という『日本古典文学大辞典』の記述や、「ハハ」は唇が二度働くが「チチ」では一度も合わない、とした『国語学論考』(湯沢幸吉郎・1940年)の説明も紹介されています。

参考:国立国会図書館 レファレンス協同データベース

まとめ

手が止まった問題は、たいてい「ひらがなに戻す」「字の形を見る」「問題文の数を数え直す」のどれかで動きます。

第7問の「ありがとう」は漢字で書いた瞬間に蟻が消えますし、第26問は「子どもが3人」と最初に書いてあるのに、名前が3つ並ぶと4人目を探してしまう。ひっかけの仕掛けは、問題そのものより読み手のくせのほうにあるわけです。

文字を足したり取ったりする問題、思い込みを突くひっかけ、ことわざをひねったものまで50問、どれも答えのあとに引っかかりどころを一行つけました。

紙に書くと急に解ける問題も多いです。第15問や第35問の漢字は、頭の中だけで組み立てようとすると、たいてい途中でばらけます。

難問の10問も、計算が必要なのは第33問、第36問、第37問、第40問の4つだけ。残りは思いつけば一瞬で終わる問題です。手が止まる時間の長さと、問題の難しさは必ずしも一致しません。

ことわざの10問だけは、ひらめきでは届きません。知っているかどうかで決まるので、出す相手によっては、ここを抜いて渡したほうが盛り上がるでしょう。

個人的にいちばん好きなのは番外1です。1516年のなぞなぞが、今の私たちには解けない。「ハハ」と読んでしまうからで、当時の人は「ファファ」と読んでいた。思い込みを突くという一点で、第26問のハルとナツとアキと、やっていることが同じなんですよね。人の引っかかり方は、500年たってもあまり進歩していないということでしょう。

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