音楽アプリを開いたら、左側にあったはずのサイドバーが消えていた。プレイリストやライブラリ、iPhoneの管理画面への入口が見当たらず、「あれ、どこいった?」と固まってしまう。WeberNoteの管理人である私も、アップデートのたびに同じことをやらかしているので、その気持ちはよく分かります。
このサイドバー問題、もともとは2012年に登場したiTunes 11でサイドバーが初期状態で隠れたことが発端でした。ところがそこから十数年、iTunes自体が大きく姿を変えてしまい、「サイドバーを出す方法」も環境によってバラバラになっています。
この記事では、まず今のiTunesがどうなっているのか(Macでの廃止、Windowsでのアプリ分割)を正直に整理したうえで、Windowsの今のiTunesやApple Musicアプリ、Macのミュージックアプリそれぞれで、サイドバーを表示する具体的な手順を解説します。
「うちのパソコンはどのアプリを使えばいいの?」というところから迷っている方でも、読み終わるころには自分の環境に合った操作が分かるように書きました。古い情報のまま放置されたサイトも多いジャンルなので、2026年6月時点の最新の状況に合わせて整理しています。WindowsとMacの両方を扱うので、自分の環境に当てはまる見出しまで読み飛ばしてもらってもかまいません。
音楽アプリは毎日のように開く人も多いだけに、サイドバーが消えただけでも妙に使いづらく感じるものです。とはいえ、原因と出し方さえ分かれば数十秒で元に戻せます。
まず知っておきたい。iTunesは今こうなっている
サイドバーの出し方を説明する前に、避けて通れない大前提があります。それは「iTunes」という名前のソフトは、今や環境によって存在したりしなかったりするということです。ここを押さえておかないと、ネットの古い解説どおりに操作しようとしても「そんなメニューがない」と詰まってしまいます。
Macではすでに廃止されている
Macでは、2019年に登場したmacOS Catalinaを境にiTunesが廃止されました。それまでiTunes 1本が担っていた役割は、「ミュージック」「Apple TV」「ポッドキャスト」という3つのアプリに分割されています。
そしてiPhoneやiPadの同期・バックアップといったデバイス管理は、アプリではなくFinderに移りました。今のMacでは、iPhoneをケーブルでつなぐとFinderのサイドバーにそのデバイスが表示され、そこからバックアップや復元を行う仕組みです。
つまり、Macを使っている方が「iTunesを開こう」としても、もうそのアプリは見つかりません。音楽を聴いたり管理したりしたいなら、後継の「ミュージック」アプリを開くことになります。
WindowsではまだiTunesが残っているが、分割が進んでいる
一方、Windowsのほうは少し事情が複雑です。Appleは2024年2月に、Windows向けにも「Apple Music」「Apple TV」「Apple Devices(Appleデバイス)」という3つのアプリを正式に公開しました。役割はMacと同じで、音楽はApple Music、動画はApple TV、iPhoneなどの管理はApple Devicesが担当します。
ただしMacと違うのは、WindowsではiTunesがまだ完全には廃止されておらず、引き続き利用できる点です。新しい3アプリに多くの機能が移った後も、ポッドキャストやオーディオブックの再生などの役割でiTunesは残されています。
そのため今のWindowsでは、「昔ながらのiTunes」と「新しいApple Musicアプリ」が両方存在し得る状態です。どちらを使っているかで、サイドバーの出し方が変わってきます。自分のパソコンに入っているのがどちらなのか、まずは確認しておきましょう。
参考:MacRumors(Windows版iTunesの分割について)
【Windows】iTunesでサイドバーを表示する方法
まずは、今もWindowsで現役の「従来のiTunes」を使っている場合です。こちらは2012年当時から考え方が変わっておらず、メニューから数クリックで戻せます。
- iTunesを起動する
- 上部のメニューバーから「表示」をクリックする
- 「サイドバーを表示」を選ぶ
これで、左側にライブラリやプレイリストの一覧が並ぶおなじみの表示に戻ります。逆に消したいときは、同じ場所が「サイドバーを隠す」に変わっているので、それを選べば非表示にできます。
もし「表示」メニュー自体が見当たらない場合は、メニューバーが隠れている可能性があります。その場合はウィンドウ左上のメニューボタン(アイコン)からメニューバーを呼び出してから、同じ手順をたどってください。
ちなみにサイドバーを隠したままでも、ライブラリのボタンを押せばダウンロード済みの曲やプレイリストにはアクセスできます。完全に機能が消えるわけではないので、「とりあえず非表示で使ってみて、不便なら戻す」くらいの気軽さで大丈夫です。
【Windows】Apple Musicアプリのサイドバーを整える方法
次に、新しく入った「Apple Music」アプリを使っている場合です。こちらは見た目こそ違いますが、左側にライブラリやプレイリストへの入口が並ぶサイドバーがある点は同じです。
Apple Musicアプリでは、サイドバーまるごとを消すというより、サイドバーに表示する項目を選んでカスタマイズする形になっています。手順はこうです。
- Apple Musicアプリを開く
- サイドバーの「ライブラリ」の横にある「もっと見る」ボタン(…のようなアイコン)をクリックする
- 「ライブラリのサイドバーを編集」を選ぶ
- 表示したい項目をオンにし、不要な項目をオフにする
「アーティスト」「アルバム」「曲」「プレイリスト」などのうち、自分がよく使うものだけを残しておくと、左側がすっきりして目的の場所にすぐたどり着けます。プレイリスト中心で使う人と、アルバム単位で聴く人とでは便利な並びが違うので、ここは好みで調整してみてください。
「サイドバーそのものが見当たらない」というときは、ウィンドウの幅が狭すぎて折りたたまれている場合があります。ウィンドウを少し横に広げると、サイドバーが戻ってくることがあります。
参考:Apple サポート(Windows版Apple Music)
【Mac】ミュージックアプリでサイドバーを表示する方法
Macの方は、前述のとおりiTunesではなく「ミュージック」アプリを使います。ここでもサイドバーは左側にあり、アーティストやアルバム、プレイリストといった項目に切り替える入口になっています。
表示・非表示は、画面上部のメニューバーから操作します。
- 「ミュージック」アプリを開く
- 画面上部のメニューバーから「表示」をクリックする
- 「サイドバーを表示」を選ぶ
もし「表示」メニューの中に「サイドバーを表示」が見当たらないときは、すでに表示されていて「サイドバーを隠す」に切り替わっているか、表示方法のメニューに統合されている場合があります。いずれにせよ、操作の起点は「メニューバーの表示メニュー」と覚えておけば迷いません。
また、表示メニューからは「アルバムごとに表示」「アーティストごとに表示」といった並べ替えも選べます。サイドバーと組み合わせれば、自分のライブラリをぐっと見やすく整理できます。
サイドバーを出しておくと、結局なにが楽になるのか
「別に隠れたままでもいいのでは?」と思うかもしれません。確かにシンプルな見た目が好きなら無理に出す必要はないのですが、私の感覚では、いくつかの作業はサイドバーがあるかどうかで手間がかなり変わります。
- ライブラリやプレイリストへワンクリックで移動できる
- 曲をプレイリストへドラッグして追加する操作がしやすい
- 今どこを開いているのかが一目で分かる
- (iTunes・Apple Devicesの場合)接続したiPhoneやiPadへの導線が分かりやすい
特にプレイリストをこまめに作ったり、曲を整理したりする人ほど、サイドバーの恩恵は大きいです。逆に「再生できればそれでいい」という使い方なら、隠したままのほうが画面が広く使えて快適、というのもまた事実です。
なお、iPhoneがうまく認識されずに同期で困ったときは、サイドバーの問題ではなく接続側の原因であることもあります。そのあたりは別記事でまとめています。
関連記事:iTunesにiPhoneを接続してもデバイスを認識しない時の解決方法
まとめ
サイドバーが消えて戸惑う、という入口は2012年当時から変わっていませんが、その答えはこの十数年でずいぶん複雑になりました。Macではすでにアプリが分割・廃止され、Windowsでも新しい3アプリへの移行が進んでいます。
大事なのは、自分が使っているのが従来のiTunesなのか、新しいApple Music(Macならミュージック)アプリなのかを見極め、それぞれの「表示メニュー」または「ライブラリの編集」からサイドバーを呼び出すことです。
従来のiTunesとMacのミュージックは「メニューバーの表示メニュー」から、WindowsのApple Musicアプリは「ライブラリのサイドバーを編集」から。この3パターンさえ頭に入れておけば、どの環境に出くわしても落ち着いて対処できます。
古い解説のまま「そんなメニューがない」と悩んでいた方は、まず自分の環境がどれに当てはまるかを確認するところから始めてみてください。アプリの名前が変わっても、やりたいこと(音楽を気持ちよく管理する)は昔のままです。少しの確認で、また使い慣れた感覚に近づけるはずです。
個人的には、Macのほうは思い切ってアプリを分けたぶん役割がはっきりして分かりやすくなった一方、Windowsは従来のiTunesと新しいApple Musicアプリが同居していて、過渡期ならではの分かりにくさが残っていると感じます。今後Windowsでもさらに移行が進む可能性はあるので、操作に迷ったときは「自分が今どのアプリを開いているのか」をまず見るクセをつけておくと安心です。
音楽の管理は、ちょっとした操作のしやすさが毎日の積み重ねで効いてきます。サイドバーを自分の使い方に合わせて整えるだけでも、お気に入りの曲やプレイリストへの距離がぐっと近くなります。まずは表示メニューを開いて、自分にとってしっくりくる形に調整してみてください。