あるネットユーザーが中国版Twitter(現・Weibo)に投稿した、ちょっとした「各国の国民性」を表した文章が話題になっていました。
内容としてはかなりシンプルなのですが、これが妙にそれぞれの国らしさを表していて面白いんですよね。
もちろん、実際の国民が全員こんな性格というわけではありません。あくまで「その国に対して一般的に持たれているイメージ」を、ちょっと大げさにネタにしたものです。
とはいえ、読んでみると「確かにこういうこと言いそう」と思ってしまうものもあって、なかなか秀逸です。
神の注文に各国が示した反応は?
もし神様から突然、「私に椅子を作ってくれ」と注文されたら、あなたならどう答えるでしょうか。
普通なら「椅子くらいなら作れるかな?」と考えるところですが、国によってその反応が全く違うというのが、このネタの面白いところです。
登場するのはアメリカ、日本、フランス、イギリス、ドイツ、韓国、そして中国。それぞれが、こんな返答をします。
神「私に椅子を作ってくれ」
米国人「私が作りましょう!(実は作れないけど…)」
日本人「私は自信がありません(実は作れる)」
フランス人「私はイギリス人より早く作ります」
イギリス人「私はフランス人より早く作ります」
ドイツ人「明朝8時きっかりにお渡しします」
韓国人「いずれにしても、全部私が作りました」
そして最後に、
「このとき、中国人はすでに作り終えて、米国人に売り渡していた。」
……というオチ。
なんとも皮肉が効いています。
日本人は「できます」と言わない?
個人的に一番「分かる気がする」と思ったのが、日本人の反応です。
日本人「私は自信がありません(実は作れる)」
これ、かなり日本人のイメージをうまく表現していますよね。
日本人は、何かを頼まれたときに「できます!」と即答するより、「ちょっと自信がないんですが……」とか「やったことはないので、できるか分かりません」と、少し控えめに答えるイメージがあります。
ところが、実際にやらせてみると意外とちゃんと完成させてしまう。
もちろん、これはあくまでステレオタイプなのですが、「自分の能力を必要以上にアピールしない」という日本人像を考えると、妙に納得してしまいます。
「できます!」と言って失敗するより、「できるか分かりません」と言っておいて、しっかり完成させる。
なんとなく日本人らしいと言えば日本人らしいですね。
アメリカ人は「任せてください!」
一方、アメリカ人は「私が作りましょう!」と、かなり自信満々。ただし、よく見ると「実は作れないけど……」というオチが付いています。
これはアメリカ人に対する「自信や自己主張が強い」というイメージをネタにしたもの。
実際のところはもちろん人それぞれですが、「まずはやってみよう」「自分ならできる」と前向きに名乗りを上げる姿は、アメリカ文化に対する一般的なイメージとして分かりやすいですよね。
日本人の「できるか分かりません」と対比させると、さらに面白く見えてきます。
フランス人とイギリス人は、なぜか競争している
フランス人は「私はイギリス人より早く作ります」と言い、イギリス人は「私はフランス人より早く作ります」と答える。
いや、神様から「椅子を作って」と頼まれただけなのに、いつの間にかフランスとイギリスの競争になっています。ここでは、フランスとイギリスの間にある歴史的なライバル関係を、かなり単純化して笑いにしています。
「神様のために最高の椅子を作ります」ではなく、「あいつより早く作ります」となるところがポイントですね。お互いに相手を意識しているからこそ、競争が始まってしまう。
椅子を作ることより、相手に勝つことのほうが重要になっているようにも見えて、なかなか面白いです。
ドイツ人は、とにかく時間に正確
そしてドイツ人。
「明朝8時きっかりにお渡しします」
これは非常に分かりやすい「ドイツ人=几帳面・時間厳守」というイメージですね。
「明日お届けします」ではなく「明朝8時きっかり」なのがポイント。
8時ごろでも、8時前後でもありません。8時きっかり。椅子を作るだけなのに、納期までしっかり設定しているあたりが、いかにも仕事ができそうです。
しかも神様相手なのに「8時きっかり」と言い切っているのも面白いところ。
韓国人の回答は、かなり強烈
そして、個人的に一番強烈なのが韓国人です。
「いずれにしても、全部私が作りました」
まだ誰が作ったのかも決まっていないのに、すでに自分の手柄になっています。この一言には、「自国のものだと主張する」という韓国に対するネット上のステレオタイプが込められているのでしょう。
もちろん、これもあくまでネット上のジョークであり、実際の韓国人がみんなこうだという話ではありません。
ただ、他の国の回答が「自信」「競争」「時間厳守」など、それぞれの特徴を一つずつ表しているのに対して、韓国だけ妙に強い。そのため、最後まで読むとここで思わず笑ってしまいます。
そして中国人は、もう売っていた
そして最後に登場する中国人。
「このとき、中国人はすでに作り終えて、米国人に売り渡していた。」
このオチが、この文章を単なる「国民性ネタ」ではなく、世界経済を絡めた話にしています。
アメリカ人は「私が作ります!」と言っている。
日本人は「自信がありません」と言っている。
フランスとイギリスは競争している。
ドイツ人は納期を決めている。
韓国人は「全部自分が作った」と言っている。
そんなやり取りをしている間に、中国人はすでに椅子を完成させ、しかもそれをアメリカ人に売ってしまった。
「みんなが話し合っている間に、もう商売まで終わっている」
というわけです。
この一文だけで、「中国=製造」「アメリカ=巨大市場・消費」「世界各国がそれぞれの立場で競争している」といった世界経済の構図まで、かなり強引ながら表現しています。
もちろん現実の国際経済は、こんなに単純な話ではありませんが「各国の国民性を表す」という最初のテーマから、最後は世界経済の話にまで広げてしまうところが、このネタのうまいところだと思います。
国民性というより「国のイメージ」を楽しむネタ
この文章を読んでいると「確かに日本人はこう言いそう」「ドイツ人は本当に時間を指定しそう」など、妙に納得してしまいます。
ただし、当然ながら現実の国民性を正確に表しているわけではありません。
日本人にも自信満々な人はいますし、アメリカ人にも慎重な人はいる。フランス人とイギリス人がいつも競争しているわけでもなければ、中国人が全員ビジネス上手というわけでもありません。あくまで、それぞれの国に対して世間が持っている「ありがちなイメージ」を、短い会話の中に詰め込んだジョークと考えたほうがよさそうです。
それでも、たった数行のやり取りで「自信」「謙虚さ」「ライバル意識」「時間厳守」「手柄の主張」「商売」といった特徴を表現しているのは、なかなか面白いですよね。
個人的には、やっぱり日本人の「私は自信がありません(実は作れる)」が一番しっくりきます。
「できます!」とは言わない。でも、頼まれたらちゃんと作る。こういうところは、確かに日本人らしい……と言いたくなるネタでした。